このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
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機械翻訳について

11.6.3 グローバル変数

Dには、整数および浮動小数点の定数の基本データ型があります。 Dプログラムでは、整数に対してのみ算術を実行できます。 Dでは、浮動小数点の演算はサポートされません。 Dには、ANSI-Cの宣言および型との互換性のある浮動小数点型があります。 浮動小数点のデータ・オブジェクトをトレースし、printf()関数を使用してそれらを出力用にフォーマットできます。 現在の実装では、DTraceでサポートされるのは、Dプログラムを記述するための64ビットのデータ・モデルのみです。

宣言を使用して、Dの変数および外部のC記号を導入するか、Dで使用するために新しい型を定義できます。 次のサンプル・プログラムtick.dでは、Dプログラムの開始時に変数iを宣言および初期化し、その初期値を表示し、変数を増分して1秒に1回その値を出力し、プログラムの終了時に最後の値を表示します。

BEGIN
{
  i = 0;
  trace(i);
}

profile:::tick-1sec
{
  printf("i=%d\n",++i);
}

END
{
  trace(i);
}

プログラムは、実行されると、[Ctrl]+[C]が押されるまで次のような出力を生成します。

# dtrace -s tick.d 
dtrace: script 'tick.d' matched 3 probes
CPU     ID               FUNCTION:NAME
  1      1                       :BEGIN       0
  1    618                       :tick-1sec i=1

  1    618                       :tick-1sec i=2

  1    618                       :tick-1sec i=3

  1    618                       :tick-1sec i=4

  1    618                       :tick-1sec i=5

^C
  0      2                       :END         5

プローブが起動されるたびに、dtraceによって、IDで示されるプロセスが実行されているCPUコアの番号と、関数およびプローブの名前が表示されます。 BEGINおよびENDは、dtraceプログラムの開始時および終了時に起動されるDTraceプローブです。

printa()printf()およびtrace()からの出力以外のすべての出力を抑制するには、プログラムに#pragma D option quietを指定するか、dtrace-qオプションを指定します。

# dtrace -q -s tick.d 
0i=1
i=2
i=3
i=4
i=5
^C
5