ユーザーが作成する VNIC は、MAC アドレスを 1 つしか持つことができません。この MAC アドレスは、dladm modify-vnic コマンドを使用して変更できます。カーネルゾーン用に作成された VNIC は、1 つ以上の MAC アドレスを持つように構成できます。
データリンク上で構成された VNIC の既存の MAC アドレスを変更できます。すべての VNIC の MAC アドレスを変更することも、指定した VNIC の MAC アドレスを選択的に変更することもできます。VNIC の VLAN ID と MAC アドレスを同時に変更することもできます。
VNIC の MAC アドレスを変更するには、次のコマンド構文を使用します。
# dladm modify-vnic –m MAC-address VNIC
ここで、MAC-address は VNIC に割り当てる新しい MAC アドレスです。
この例では、vnic0 に特定の MAC アドレスが割り当てられます。
# dladm modify-vnic -m 3:8:20:5f:84:ff vnic0 # dladm show-vnic LINK OVER SPEED MACADDRESS MACADDRTYPE VIDS vnic0 net0 1000 3:8:20:5f:84:ff fixed 0
データリンク上のすべての VNIC の MAC アドレスを変更するには、次のコマンド構文を使用します。
# dladm modify-vnic –m random –L link
このコマンド構文では、–m random オプションは –m auto オプションと同等です。MAC アドレスは自動的に、VNIC にランダムに割り当てられます。
この例では、データリンク net0 上に構成されたすべての VNIC の MAC アドレスが、自動的にランダムに変更されます。
# dladm modify-vnic -m random -L net0 # dladm show-vnic LINK OVER SPEED MACADDRESS MACADDRTYPE VIDS vnic0 net0 1000 2:8:20:22:9d:bb random 0 vnic1 net0 1000 2:8:20:72:2e:9 random 0 vnic2 net0 1000 2:8:20:2f:e5:83 random 0
VNIC の MAC アドレスを選択的に変更するには、次のコマンド構文を使用します。
# dladm modify-vnic –m random VNIC,VNIC,[...]
全体的な変更と選択的な変更のどちらの場合も、–m オプションに random を指定します。
この例では、データリンク net0 上に構成されている vnic0 および vnic2 の MAC アドレスが選択的に変更されます。
# dladm modify-vnic -m random vnic0,vnic2 # dladm show-vnic LINK OVER SPEED MACADDRESS MACADDRTYPE VIDS vnic0 net0 1000 2:8:20:2f:e5:83 random 0 vnic1 net0 1000 2:8:20:5f:84:ff fixed 0 vnic2 net0 1000 2:8:20:2f:e5:83 random 0
VNIC の VLAN ID と MAC アドレスを同時に変更するには、次のコマンド構文を使用します。
# dladm modify-vnic –m random –v vid VNIC
![]() | 注意 - VNIC の複数の属性を全体的に変更すると、VNIC で予期しない動作が発生する可能性があります。代わりに、VNIC の複数の属性を個別に変更してください。 |
この例では、vnic0 の VLAN ID と MAC アドレスが同時に変更されます。
# dladm modify-vnic -m random -v 123 vnic0 # dladm show-vnic vnic0 LINK OVER SPEED MACADDRESS MACADDRTYPE VIDS vnic0 net0 1000 2:8:20:2f:e5:83 random 123