次のユースケースでは、次のことを実行する方法を示します。
DLMP アグリゲーションを作成する
アグリゲーション上に IP アドレスを構成する
アグリゲーション上に 2 つの VXLAN を作成する
下位リンクとして VXLAN データリンクがある 2 つのゾーンの構成
リンクアグリゲーションの詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークデータリンクの管理 の第 2 章リンクアグリゲーションを使用した高可用性の構成を参照してください。
次の図は、DLMP アグリゲーション上の VXLAN 構成を示しています。
図 3-3 リンクアグリゲーション上の VXLAN
集約されたポートや外部スイッチに障害が発生しても、アグリゲーション上の VXLAN データリンクは少なくとも 1 つのポートとスイッチが機能していれば引き続き存在するため、フェイルオーバー中のネットワーク高可用性が提供されます。たとえば、net0 に障害が発生した場合、DLMP アグリゲーションは、残りのポート net1 を VXLAN データリンク間で共有します。集約されたポート間の分散は、ユーザーに対しては透過的に、また、アグリゲーションに接続されている外部スイッチとは無関係に行われます。
管理者になります。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
アグリゲーション用のデータリンクを識別するため、データリンク情報を表示します。
# dladm show-link LINK CLASS MTU STATE OVER net0 phys 1500 up -- net1 phys 1500 up -- net2 phys 1500 up --
集約するデータリンクのリンク上に IP インタフェースが構成されていないことを確認します。インタフェースがリンクのいずれかに構成されている場合は、そのインタフェースを削除します。
# ipadm show-if IFNAME CLASS STATE ACTIVE OVER lo0 loopback ok yes -- net0 ip ok no -- # ipadm delete-ip net0
リンク net0 および net1 のある DLMP アグリゲーションを作成します。
# dladm create-aggr -m dlmp -l net0 -l net1 dlmp0
アグリゲーション dlmp0 の最上位に IP インタフェースを構成します。
# ipadm create-ip dlmp0 # ipadm create-addr -T static -a local=10.10.10.1 dlmp0/v4
アグリゲーション上に構成されている IP アドレスを指定して 2 つの VXLAN を作成し、VNI (VXLAN セグメントのネットワーク識別子) も指定します。
# dladm create-vxlan -p addr=10.10.10.1,vni=20 vxlan20 # dladm create-vxlan -p addr=10.10.10.1,vni=60 vxlan60
両方の VNI にデフォルトのマルチキャストアドレスが構成されます。
ゾーン VM1 に、下位リンクとして VXLAN データリンク vxlan20 を構成します。
global# zonecfg -z VM1 zonecfg:VM1> add anet zonecfg:VM1:net> set linkname=net0 zonecfg:VM1:net> set lower-link=vxlan20 zonecfg:VM1:net> end zonecfg:VM1> verify zonecfg:VM1> commit zonecfg:VM1> exit global# zoneadm -z VM1 reboot
ゾーン VM2 に、下位リンクとして VXLAN データリンク vxlan60 を構成します。
global# zonecfg -z VM2 zonecfg:VM2> add anet zonecfg:VM2:net> set linkname=net0 zonecfg:VM2:net> set lower-link=vxlan60 zonecfg:VM2:net> end zonecfg:VM2> verify zonecfg:VM2> commit zonecfg:VM2> exit global# zoneadm -z VM2 reboot
net0 データリンクと net1 データリンクが DLMP アグリゲーション内に集約され、dlmp0 と IP アドレス 10.10.10.1 がアグリゲーション用に構成されます。VXLAN、vxlan20 および vxlan60 が、アグリゲーション用に構成された、指定した IP アドレス 10.10.10.1 上に作成されます。VXLAN vxlan20 は VXLAN セグメント 20 に作成され、VXLAN vxlan60 は VXLAN セグメント 60 に作成されます。ゾーン VM1 に下位リンクとして VXLAN データリンク vxlan20 が構成され、ゾーン VM2 に下位リンクとして VXLAN データリンク vxlan60 が構成されます。