vsi-mgrid および vsi-mgrid-enc プロパティーは、物理リンク上だけに構成する必要があります。vsi-typeid や vsi-vers などのその他の EVB 関連プロパティーは、VNIC 上に構成する必要があります。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# dladm create-vnic -l datalink -p maxbw=maxbw-value,priority=priority-value VNIC
# dladm set-linkprop -p vsi-mgrid-enc=none datalink
# dladm set-linkprop -p vsi-mgrid=IPv6-address datalink
# dladm set-linkprop -p vsi-typeid=VSI-Type-ID,vsi-vers=VSI-Version VNIC
# dladm show-linkprop VNIC
次の例は、EVB に関連するデータリンクプロパティーを設定する方法を示します。この例では、IPv6 アドレス、IP1 を使用してアクセスできるプロファイルでシステムを使用しています。
VSI マネージャー ID、IP1 には、次のプロファイルが定義されています。
VSI タイプ ID: 2
VSI バージョン: 1
データリンクプロパティー: maxbw=20、priority=5
プロファイルに記載されているデータリンクプロパティーを使用して、VNIC を作成します。
# dladm create-vnic -l net0 -p maxbw=20,priority=5 vnic1
デフォルトの Oracle VSI マネージャー ID を使用しないため、物理リンク net0 で VSI マネージャー ID に関連付けられているエンコーディングを none に設定します。
# dladm set-linkprop -p vsi-mgrid-enc=none net0
IPv6 アドレス IP1 を使用して、物理リンク net0 上の VSI マネージャー ID を設定します。
# dladm set-linkprop -p vsi-mgrid=IP1 net0
vnic1 の VSI タイプ ID と VSI バージョンを設定します。
# dladm set-linkprop -p vsi-typeid=2,vsi-vers=1 vnic1
vnic1 に設定されているプロパティーを確認します。
# dladm show-linkprop vnic1 LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE ... vnic1 vsi-typeid rw 2 2 -- -- vnic1 vsi-vers rw 1 1 -- -- vnic1 vsi-mgrid rw IP1 IP1 -- -- vnic1 vsi-mgrid-enc rw -- none oracle_v1 none,oracle_v1 ...
vnic1 の VDP ASSOC TLV ユニットには、次の情報が含まれます。
VSI マネージャー ID = IP1
VSI タイプ ID = 2
VSI バージョン = 1
次の例は、物理リンク上の EVB 関連のプロパティーを示しています。
# dladm show-linkprop -p vsi-mgrid,vsi-mgrid-enc net4 LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE net4 vsi-mgrid rw -- -- :: -- net4 vsi-mgrid-enc rw -- -- oracle_v1 none,oracle_v1
この出力には、Oracle Solaris の EVB のデフォルト構成が表示されます。oracle_v1 エンコーディングを使用することで、VNIC 上に構成されているプロパティーから、VSI タイプ ID と VSI バージョンが自動的に生成されます。
使用例 4-3 VNIC での EVB 関連のプロパティーの表示次の例は、VNIC 上の EVB 関連のプロパティーを示しています。
# dladm show-linkprop vnic0 LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE ... vnic0 vsi-typeid rw -- 94 -- -- vnic0 vsi-vers rw -- 0 -- -- vnic0 vsi-mgrid rw -- :: -- -- vnic0 vsi-mgrid-enc rw -- oracle_v1 oracle_v1 none,oracle_v1 ...
この出力には、vnic0 の有効なエンコーディングが oracle_v1 として表示されています。次に、vsi-typeid 94 の EFFECTIVE 値が自動的に生成され、vnic0 に対して有効になります。