VNIC (VSI) 情報は、VDP (VSI Discovery and Configuration Protocol) を使用して、システム (ステーション) と外部スイッチ (ブリッジ) 間で交換されます。VDP Type-Length Value (TLV) ユニットは、ピア間の VDP パケットを確実に送信する、Edge Control Protocol (ECP) を使用して交換されます。VDP TLV ユニットは、VNIC の作成時または削除時に交換されます。
次の EVB コンポーネントは、システムが VNIC (VSI) 情報を外部スイッチに通知できるようにします。
VSI プロファイルは、特定の VNIC 用に構成されているリンクプロパティーで構成されます。そのため、システムは構成済み VNIC と同じ数の VSI プロファイルを持つことができます。
VSI 識別子は、VSI インスタンスを一意に識別します。Oracle Solaris では、この VSI インスタンスは VNIC (VSI) の MAC アドレスです。VSI タイプ ID と VSI バージョンは、特定の VSI マネージャー ID 内のプロファイルを識別します。
VSI マネージャーは、VSI タイプ ID - VSI バージョンを特定の VNIC プロパティーセットとマッピングすることにより、システム上の複数の VSI プロファイルを管理します。Oracle Solaris では、デフォルトの VSI マネージャー oracle_v1 が 3 バイトエンコードとして定義されています。この 3 バイトエンコードは、VDP パケットの Oracle Solaris ホストによって VSI タイプ ID として使用されます。
VSI マネージャー ID は、特定の VSI タイプ ID - VSI バージョンペアに関連する VSI マネージャーを識別します。VSI マネージャー ID は IPv6 アドレスとして表されます。Oracle Solaris では、デフォルトの VSI マネージャー ID、ORACLE_VSIMGR_V1 が定義されています。
この oracle_v1 エンコーディングは、次のプロパティーをサポートします。
帯域幅の制限
帯域幅共有
ベースとなるリンクのリンク速度
VNIC の最大転送単位 (MTU)
Oracle Solaris では、システムは、oracle_v1 エンコーディングを使用してリンク情報をエンコードしてから情報を外部スイッチに送信します。スイッチが情報を受信すると、同じ oracle_v1 エンコーディングを使用して、エンコードされた情報をデコードします。
デフォルトでは、Oracle Solaris ホストは外部スイッチに次の要素を送信します。
Oracle VSI マネージャー - oracle_v1
VSI タイプ ID – oracle_v1 エンコーディングを使用してエンコードされた VNIC プロパティー
VSI バージョン – 常に 0
Oracle Solaris では、VNIC 情報交換メカニズムは次のとおりです。
外部スイッチは、Oracle VSI マネージャー oracle_v1 をサポートするように構成されています。
外部スイッチは、oracle_v1 を使用して、VSI タイプ ID にエンコードされたプロパティーを確認します。
外部スイッチは、その VNIC 用のプロパティー構成をパケットに適用します。
Oracle 組織固有の OUI TLV ユニットが VSI マネージャー ID TLV に続いて、それが Oracle 固有の VSI マネージャー ID であることを示します。スイッチからの応答に Oracle 固有の TLV ユニットが含まれていない場合は、Oracle Solaris ホストに対し、スイッチが Oracle VSI マネージャー (エンコーディング) をサポートしていないことを示します。Oracle Switch ES1-24 は、Oracle VSI マネージャー oracle_v1 をサポートします。Oracle Switch ES1-24 での EVB の構成についての詳細は、『Sun Ethernet Fabric Operating System, EVB Administration Guide』を参照してください。