Oracle® Solaris ゾーンの作成と使用

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更新: 2015 年 5 月
 
 

共有 IP ゾーンのネットワークアドレス

ネットワーク接続を必要とする各共有 IP ゾーンには、1 つ以上の一意の IP アドレスが与えられます。IPv4 と IPv6 の両方のアドレスがサポートされます。

IPv4 のゾーンネットワークアドレス

IPv4 を使用している場合、アドレスを取得してゾーンに割り当てます。アドレスをゾーンに割り当てる場合、CIDR 表記 (192.168.1.1/24 など) を使用してアドレスを指定できます。

共有 IP ゾーンの場合は、ゾーンの構成時に IP アドレス自体を直接指定することで、ホスト名の解決を不要にできます。

詳細は、hosts(4)netmasks(4)、および nodename(4) を参照してください。

IPv6 のゾーンネットワークアドレス

IPv6 を使用している場合、アドレスを手動で構成する必要があります。通常、次の 2 種類のアドレスを最小限構成する必要があります。

リンクローカルアドレス

リンクローカルアドレスの書式は、fe80::64 ビットインタフェース ID/10 です。/10 は、接頭辞の長さが 10 ビットであることを示します。

グローバルユニキャストアドレス

大域ユニキャストアドレスは、管理者がサブネットごとに構成した 64 ビット接頭辞および 64 ビットのインタフェース ID に基づきます。接頭辞は、IPv6 を使用するよう構成されている同一サブネット上の任意のシステムで、ipadm show-addr コマンドを実行して取得できます。

通常、64 ビットのインタフェース ID は、システムの MAC アドレスから取得されます。ゾーンで使用するために、次の規則を使用して、大域ゾーンの IPv4 アドレスから一意の代替アドレスを取得できます。

<16 ビットのゼロ>:<IPv4 アドレスの上位 16 ビット>:<IPv4 アドレスの下位 16 ビット>:<ゾーンで一意の番号>

大域ゾーンの IPv4 アドレスは 192.168.200.10 と想定しています。このアドレスは次のように 16 進数に変換されます。

  • 192 = c0

  • 168 = a8

  • 200 = c8

  • 10 = 0a

したがって、ゾーン固有の番号 1 を使用した非大域ゾーンの適正なリンクローカルアドレスは fe80::c0a8:c80a:1/10 になります。

そのサブネットで使用中の大域接頭辞が 2001:0db8:aabb:ccdd/64 である場合、同じ非大域ゾーン用の一意の大域ユニキャストアドレスは 2001:0db8:aabb:ccdd::c0a8:c80a:1/64 です。IPv6 アドレスを構成する際、接頭辞の長さを指定する必要があることに注意してください。

リンクローカルおよび大域ユニキャストアドレスの詳細は、ipadm(1M) および inet6(7P) のマニュアルページを参照してください。