Oracle® Solaris Studio 12.4: dbx コマンドによるデバッグ

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更新: 2015 年 1 月
 
 

プログラムを継続する

プログラムがブレークポイントに達したか、または何らかのイベントが発生したあとにそのプログラムの実行を継続するには、cont コマンドを使用します。

(dbx) cont

その変形である cont at line-number を使用すると、現在のプログラムの場所以外の行からプログラムの実行を再開するように指定できます。このオプションを使用すると、再コンパイルしなくても、問題の原因であることがわかっている 1 行以上のコードをスキップできます。

指定された行でプログラムの実行を継続するには、次のように入力します。

(dbx) cont at 124

この行番号は、プログラムが停止されたファイルを基準にして評価されます。指定された行番号は、現在の関数のスコープ内にある必要があります。

cont at line-number コマンドを assign コマンドとともに使用すると、ある変数の値を誤って計算している可能性のある関数の呼び出しを含むコード行の実行を回避できます。誤って計算された値をすばやく調整するには、assign コマンドを使用してその変数に正しい値を割り当てます。その値を誤って計算することになる関数呼び出しを含む行をスキップするには、cont at line-number を使用します。

たとえば、プログラムが行 123 で停止したとします。行 123 は関数 how_fast() を呼び出します。この関数が変数 speed を正しく計算していません。speed の正しい値がわかっているため、speed に値を代入することができます。次に、how_fast() の呼び出しをスキップして、行 124 でプログラムの実行を継続します。

(dbx) assign speed = 180; cont at 124;

cont コマンドを when ブレークポイントコマンドとともに使用すると、プログラムは 123 行目の実行を試みるたびに how_fast() の呼び出しを飛ばします。

(dbx) when at 123 { assign speed = 180; cont at 124;}