レプリケーションアクションは、レプリケートされるプロジェクトまたはシェア、更新の頻度、および選択されるオプションを指定します。レプリケーションアクションは、次を指定するソースアプライアンス上で作成されます。
1 つのプロジェクトまたは個々のシェアを含むレプリケーショングループ
ターゲットアプライアンスの名前
ターゲットアプライアンス上のストレージプール (最初の設定時のみ使用される) の名前
更新の頻度 (定期または連続)
データストリームの暗号化や圧縮の無効化などの追加オプション
レプリケーショングループは、アクションを構成するプロジェクトまたはシェアによって暗黙的に指定されます (レプリケーションのストレージプールを参照)。アクションの作成後にターゲットアプライアンスとストレージプールを変更することはできませんが、ほかのオプションはいつでも変更できます。オプションが変更されたときにレプリケーション更新が進行中である場合、新しい値は次の更新が開始された時点でのみ有効になります。
ソースアプライアンス上でレプリケーションアクションが実行されると、指定されたストレージプールのターゲットアプライアンス上にパッケージが作成されます。ターゲットアプライアンス上のパッケージには、アクションが構成されているソースのプロジェクトとシェアの、最後のレプリケーション更新の開始時点での正確なコピーが含まれています。アクションはアプライアンスのレプリケーション構成の主要な単位です。
レプリケーションモード:「定期」または「連続」
レプリケーションアクションでは、更新を、スケジュールを使用して、または連続して送信するように構成できます。レプリケーション更新の処理自体はどちらの場合も同じです。このプロパティーは間隔のみを制御します。
連続レプリケーションアクションはできるかぎり頻繁に更新を送信するため、ファイルシステムのすべての変更が連続したストリームでターゲットシステムに送信されることになります。変動の多い (多数のファイルの作成と破棄が短い間隔で発生する) ファイルシステムの場合は、これによって、実際に必要なデータよりはるかに大量のデータがレプリケートされることがあります。ただし、データの変化に遅れずにレプリケーションが行われるかぎり、ソースシステムでデータが失われる障害が発生した場合に失われるデータは最小限の量で済みます。
連続レプリケーションは非同期のままです。Oracle ZFS Storage Appliance は現在同期レプリケーションをサポートしていません。同期レプリケーションでは、プライマリストレージシステムとセカンダリストレージシステムの両方でデータが完全に確定されるまで、安定したストレージに確定されたデータを考慮しません。
中間レプリケーションスナップショット
「スナップショットを含める」プロパティーが true の場合、レプリケーション更新には、前回のレプリケーション更新のあとで (あるいは、最初の完全更新の場合はシェアの作成以降に) 作成された非レプリケーションスナップショットが含まれます。これには、自動スナップショットと管理者によって作成されたスナップショットが含まれます。このプロパティーを無効にすると、各更新でこのようなスナップショットを除外し、レプリケーションスナップショットの間の変更だけを送信できます。
レプリケーションアクションおよびパッケージの関係
レプリケーションアクションとパッケージは互いに結合されています。パッケージが何らかの形で破壊または破棄されると、アクションに関連するデータとスナップショットがターゲットに残っていても、アクションはレプリケーション更新を送信できなくなります。同様に、アクションが破棄されると、(同じデータとスナップショットがソースに残っていても) パッケージは新しいレプリケーション更新を受信できなくなります。アクションとパッケージの接続を破壊するような操作を実行しようとすると、BUI と CLI の両方で警告が発生します。誤ってあるいは明示的な管理操作でアクションとパッケージの接続を破壊したために増分更新が不可能になった場合、パッケージとアクションを切断または破棄し、ソース上で新しいアクションを作成する必要があります。
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