このマニュアルでは、コレクタとパフォーマンスアナライザについて説明します。これらは、アプリケーションのパフォーマンスデータを収集および解析するために使用する 1 組のツールです。また、このマニュアルでは、収集したパフォーマンスデータをテキスト形式で表示し解析するためのコマンド行ツールである er_print ユーティリティーについても説明します。パフォーマンスアナライザと er_print ユーティリティーは、ほぼ同じデータを表示しますが、ユーザーインタフェースが異なります。
コレクタとパフォーマンスアナライザは、パフォーマンスチューニングが主な担当ではない開発者も含めて、すべてのソフトウェア開発者を対象として設計されています。これらのツールは、一般的に使用されているプロファイリングツールの prof および gprof に比べて柔軟性が高く、詳細で正確な解析が可能になります。また、gprof に見られる時間の因果関係の判定の誤りもありません。
これらのツールは、次のような疑問の解決に役立ちます。
使用可能なリソースのうちのどのぐらいがプログラムによって消費されるのか。
どの関数またはロードオブジェクトが特に多くのリソースを消費するのか。
どのソース行と命令がリソースを消費するのか。
特定の地点に達するまでにプログラムはどのような実行過程を経ているのか。
関数またはロードオブジェクトはどのようなリソースを消費しているのか。