Oracle® Solaris Studio 12.4: パフォーマンスアナライザ

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更新: 2015 年 1 月
 
 

「タイムライン」ビュー

「タイムライン」ビューには、時間の関数として記録されたイベントおよび標本ポイントのチャートが表示されます。データは、水平バーに表示されます。デフォルトでは、各実験について、CPU 使用率標本のバーが上部に 1 つと、各スレッドに対応する一連のプロファイリングデータのバーが表示されます。各スレッドに対して表示されるデータは、アプリケーションをプロファイルしたときに収集したデータによって決まります。

次のデータバーが表示されることがあります。

CPU 使用率標本

実験に標本データが含まれている場合、上部に表示されるバーは「CPU 使用率標本」です。標本ポイントのデータは、そのポイントと前のポイントの間で費やされた CPU 時間を表します。標本データには、Oracle Solaris システムで使用可能なマイクロステート情報が含まれています。

Oracle Solaris オペレーティングシステムは、マイクロステートアカウンティングというテクノロジを使用して、イベントごとに実行状態に関する統計を収集します。パフォーマンスアナライザによって示されるイベントの時間メトリックは、各状態で費やされた相対的な時間に対応します。CPU 使用率標本には、実験内のすべてのスレッドの時間メトリックのサマリーが表示されます。標本をクリックすると、その標本の時間メトリックが、右側の「選択の詳細」パネルに表示されます。

プロファイリングおよびトレースデータバー

クロックプロファイリング、ハードウェアカウンタプロファイリング、およびトレースデータのデータバーには、記録された各イベントのイベントマーカーが表示されます。イベントマーカーは、イベントとともに記録された呼び出しスタックの色分けされた表示で構成されます。

イベントマーカーをクリックすると、そのイベントに関する情報が「選択の詳細」パネルに表示され、呼び出しスタックの関数が「呼び出しスタック」パネルに表示されます。「呼び出しスタック」パネルの関数をダブルクリックすると、「ソース」ビューに移動し、その関数のソースがメトリックとともに表示されます。

データの種類によっては、イベントが重なって見えない場合があります。まったく同じ位置に複数のイベントが表示される場合は、常に 1 つだけが描画されます。1 - 2 ピクセル以内に複数のイベントがある場合は、すべてが描画されますが、見た目には判別できない可能性があります。どちらの場合も、イベントの下にイベントの境界を示す灰色の小さいティックマークが表示されます。イベントはズームインして表示できます。左または右矢印キーを使用してイベントの選択をいずれかの方向に移動すると、表示されていないイベントが表示されます。イベント密度を表示することによって、イベントに関する詳細情報を表示できます。

イベント状態

イベント状態は、さまざまな状態で費やされたアプリケーション時間の分布を時間の関数として表示する棒グラフで示されます。

Oracle Solaris に記録されたクロックプロファイリングデータの場合は、イベント状態チャートに Oracle Solaris のマイクロステートが表示されます。イベント状態のカラーコードは、CPU 使用率標本バーの場合と同じです。

イベント状態はデフォルトで表示されます。これらは、「タイムライン」ツールバーの「タイムライン設定」ボタンをクリックし、「設定」ダイアログボックスの「タイムライン」領域で「イベント状態」を選択解除することによって非表示にできます。

イベント密度

イベント密度は、イベントの頻度を時間の関数として表示する青い線で示されます。

イベント密度を表示するには、「タイムライン」ツールバーの「タイムライン設定」ボタン「タイムライン設定」アイコンをクリックし、「設定」ダイアログボックスの「タイムライン」領域で「イベント密度」を選択します。

イベント密度は、各データの種類のタイムラインデータバーの真下に表示されます。イベント密度には、横軸の各タイムスライスで発生したイベントのカウントが表示されます。折れ線チャートの縦軸のスケールは、0 からその特定のデータバーの表示可能な時間範囲内の最大イベントカウントまでです。

表示可能なタイムスライスのそれぞれに多くのイベントが含まれるようにタイムラインのズームを設定すると、イベント密度を使用してイベントの頻度が高い期間を特定できます。このような期間を調べるには、ズームインします。次に、右クリックしてコンテキストフィルタを選択し、表示可能な時間範囲のデータのみが含まれるように設定してから、パフォーマンスアナライザのほかのデータビューを使用してその期間のデータを分析します。