Oracle® Solaris Studio 12.4: パフォーマンスアナライザ

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更新: 2015 年 1 月
 
 

データ領域プロファイリングとメモリー領域プロファイリング

メモリー領域プロファイルは、キャッシュミスなどのメモリー関連イベントが、キャッシュライン、メモリーバンク、ページなどの、マシンの物理的な構造に対して報告されるプロファイルです。

データ領域プロファイルは、これらのメモリー関連イベントが、メモリー関連イベントが発生した命令だけではなく、そのイベントの原因となる参照を行なったデータ構造に対して報告されるプロファイルです。データ領域プロファイリングは、Oracle Solaris を実行している SPARC システム上でのみ使用できます。Oracle Solaris または Linux を実行している x86 システム上ではまだ使用できません。

メモリー領域またはデータ領域のいずれかのプロファイリングの場合、収集されるデータは、メモリーベースのカウンタを使用するハードウェアカウンタである必要があります。正確なカウンタの場合は、SPARC または x86 Oracle Solaris プラットフォームのどちらでも、デフォルトではメモリー領域およびデータ領域データが収集されます。

データ領域プロファイリングをサポートするには、実行可能ファイルを -xhwcprof フラグでコンパイルするようにしてください。このフラグは C、C++、および Fortran コンパイラでのコンパイルに適用できますが、SPARC プラットフォームでのみ意味があります。このフラグはほかのプラットフォームでは無視されます。実行可能ファイルが -xhwcprof でコンパイルされない場合、er_printdata_layoutdata_single、および data_objects コマンドではデータが表示されません。メモリー領域プロファイリングでは、正確なカウンタのために -xhwcprof は必要ありません。

実験にデータ領域またはメモリー領域のプロファイルが含まれている場合、er_print ユーティリティーでは、メモリーオブジェクト関連の各種コマンドのほかに、3 つの追加コマンド data_objectsdata_single、および data_layout を使用できます。詳細は、データ領域リストを制御するコマンドを参照してください。

さらに、パフォーマンスアナライザにはデータ領域プロファイリングに関連した 2 つのビューや、メモリーオブジェクト用の各種タブが用意されています。「データオブジェクト」ビュー「データレイアウト」ビュー、および 「メモリーオブジェクト」ビューを参照してください。

ほかの引数なしで collect -h を実行すると、ハードウェアカウンタが一覧表示され、それらが、ロード関係なのか、ストア関係なのか、ロード-ストア関係なのか、および高精度かどうかが示されます。ハードウェアカウンタプロファイリングデータを参照してください。