Oracle® Solaris Studio 12.4: パフォーマンスアナライザ

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更新: 2015 年 1 月
 
 

er_label コマンドの構文

er_label コマンドの構文です。

er_label -o experiment-name -n label-name -t {start|stop}[=time-specification] [-C comment

オプションは次のように定義されています。

–o experiment-name は必須オプションで、ラベルを付ける実験の名前を指定します。実験名は 1 つだけ指定でき、実験グループはサポートされません。–o オプションは、コマンド行の任意の場所に指定できます。

–n label-name は必須オプションで、ラベル名を指定します。

label-name は任意の長さで指定できますが、文字で始まる英数字である必要があり、文字列の前後に引用符が使用されている場合でもスペースを含めることはできません。label-name が存在する場合は新しい条件が追加され、存在しない場合はそのラベルが作成されます。1 つの -n 引数が必要ですが、これをコマンド行の任意の場所に指定できます。ラベル名は大文字と小文字が区別されません。ラベル名がフィルタ内に存在する可能性のあるほかの名前と競合してはいけません。これには、実験内のプロパティーや、メモリーオブジェクトまたはインデックスオブジェクトの名前が含まれます。ロードされた実験のプロパティーは、er_print describe コマンドで一覧表示されます。メモリーオブジェクトは、er_print mobj_list コマンドで一覧表示されます。インデックスオブジェクトは、er_print indxobj_list コマンドで一覧表示されます。

–C comment は、ラベルに関する省略可能なコメントです。1 つのラベルに複数の –C オプションを使用でき、ラベルが表示されるときにはコメントがセミコロンとスペースをはさんで連結されます。たとえば、ラベル内の各時間間隔に関する情報を提供するために、複数のコメントを使用できます。

–t start|stop =time-specification は、実験内の時間範囲を定義するために使用される、開始点または停止点の指定です。=time-specification を省略した場合は、現在時間のマーカーが作成されます。

time-specification は、次のいずれかの形式で指定できます。

hh:mm:ss.uuu

開始マーカーまたは停止マーカーを置くべき位置を、実験の開始からの相対時間で指定します。少なくとも秒を指定する必要があり、時、分、およびサブ秒は任意で指定できます。

指定する時間の値は、次のように解釈されます。

nn

整数 (コロンなし) を指定した場合は、秒と解釈されます。値が 60 より大きい場合、ラベルでは秒が mm:ss に変換されます。たとえば、-t start=120 は、実験の開始後 02:00 に開始マーカーを置きます。

nn.nn

任意の精度の小数を含めた場合は、秒の小数部と解釈され、ナノ秒精度で保存されます。たとえば、-t start=120.3 は、実験の開始後 02:00.300 (2 分と 300 ナノ秒) に開始マーカーを置きます。

nn:nn

nn:nn 形式を使用して時間を指定した場合は、mm:ss と解釈され、mm の値が 60 より大きい場合、時間は hh:mm:ss に変換されます。ss に指定する数値は 0 - 59 である必要があり、それ以外の場合はエラーが発生します。たとえば、-t start=90:30 は、実験の開始後 01:30:30 (1 時間 30 分 30 秒) に開始マーカーを置きます。

nn:nn:nn

nn:nn:nn 形式を使用して時間を指定した場合は、hh:mm:ss と解釈されます。分と秒に指定する数値は 0 - 59 である必要があり、それ以外の場合はエラーが発生します。たとえば、-t stop=01:45:10 は、実験の開始後 1 時間 45 分 10 秒に停止マーカーを置きます。

@

実験のマーカーを er_label コマンドが実行された時点に置くために現在時間を指定します。現在時間はコマンドの 1 回の呼び出しで一度設定され、@ を使用する追加マーカーは元のタイムスタンプ値を基準として設定されます。

@+offset

現在のタイムスタンプよりあとの時間を指定します。ここで、offset は、前述と同じ hh:mm:ss.uuu 規則を使用する時間です。この時間形式では、元のタイムスタンプより指定の時間だけあとにマーカーが置かれます。たとえば、-t stop=@+180 は、現在時間より 3 分後に停止マーカーを置きます。

@-offset

現在のタイムスタンプより前の時間を指定します。ここで、offset は、前述と同じ hh:mm:ss.uuu 規則を使用する時間です。この時間形式では、元のタイムスタンプより指定の時間だけ前にマーカーが置かれます。たとえば、-t start=@-20:00 は、現在時間より 20 分前に開始マーカーを置きます。実験が少なくとも 20 分実行されていない場合、このマーカーは無視されます。

1 つの er_label コマンドで複数の –t 指定を使用したり、同じラベル名の別々のコマンドで複数の –t 指定を使用したりできますが、これは –t start マーカーと –t stop マーカーのペアで指定するようにしてください。

–t start または –t stop オプションのあとに時間指定がない場合、指定は =@ と見なされます。マーカーの 1 つには時間指定を含める必要があります。