パフォーマンスアナライザは、ユーザーがパフォーマンスデータを評価できるように、コレクタによって記録されたデータを表示します。パフォーマンスアナライザはデータを処理し、プログラム、その関数、ソース行、および命令のレベルでパフォーマンスに関するさまざまなメトリックを表示します。これらのメトリックは、次のグループに分類されます。
クロックプロファイリングメトリック
ハードウェアカウンタプロファイリングメトリック
同期待ちトレースメトリック
I/O トレースメトリック
ヒープトレースメトリック
MPI トレースメトリック
標本ポイント
パフォーマンスアナライザの「タイムライン」ビューには、raw データが時間の関数としてグラフィカル形式で表示されます。「タイムライン」ビューには、時間の関数として記録されたイベントおよび標本ポイントのチャートが表示されます。データは、水平バーに表示されます。
パフォーマンスアナライザでは、ターゲットプログラムのデータ領域の構造およびメモリーサブシステムの構造的コンポーネントに関するパフォーマンスのメトリックも表示できます。このデータは、ハードウェアカウンタメトリックの拡張です。
サポートされるアーキテクチャー上で記録された実験は、同じアーキテクチャーまたはその他の任意のサポートされるアーキテクチャー上で実行されているパフォーマンスアナライザで表示できます。たとえば、アプリケーションを Oracle Solaris SPARC サーバーで実行しているときにプロファイルし、Linux マシンで実行しているパフォーマンスアナライザで結果の実験を表示できます。
パフォーマンスアナライザのクライアントバージョンはリモートパフォーマンスアナライザと呼ばれ、Java が使用可能なシステムにインストールできます。このリモートパフォーマンスアナライザを実行して、完全な Oracle Solaris Studio 製品がインストールされているサーバーに接続し、リモートから実験を表示できます。詳細は、パフォーマンスアナライザのリモートでの使用を参照してください。
パフォーマンスアナライザは、Oracle Solaris Studio 解析スイートのその他のツールで使用されます。
スレッドアナライザは、スレッド解析実験の検査にこれを使用します。個別のコマンド tha は、パフォーマンスアナライザを専用のビューで起動し、特にこのような種類のデータの検査のために生成できる実験でのデータ競合およびデッドロックを表示します。
Oracle Solaris Studio 12.4: スレッドアナライザユーザーズガイド では、スレッドアナライザを使用する方法について説明しています。
uncover コードカバレージユーティリティーでは、パフォーマンスアナライザを使用して、「関数」、「ソース」、「逆アセンブリ」、および「命令頻度」データビューにカバレージデータを表示します。詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4: Discover および Uncover ユーザーズガイド を参照してください。
ツールの使用についての詳細は、Chapter 4, パフォーマンスアナライザツールおよびパフォーマンスアナライザの「ヘルプ」メニューを参照してください。
Chapter 5, er_print コマンド行パフォーマンス解析ツールでは、er_print コマンド行インタフェースを使用して、コレクタで収集したデータを解析する方法について説明しています。
Chapter 6, パフォーマンスアナライザとそのデータについてでは、パフォーマンスアナライザとそのデータに関連する、データ収集の動作、パフォーマンスメトリックの解釈、呼び出しスタックとプログラムの実行などのトピックについて説明しています。
Chapter 7, 注釈付きソースと逆アセンブリデータについてでは、注釈付きソースと逆アセンブリについて説明し、パフォーマンスアナライザが表示する各種インデックス行とコンパイラ解説について説明しています。この章では、コンパイラ解説を含むがパフォーマンスデータは含まない注釈付きソースコードのリストおよび逆アセンブリコードのリストの表示に使用できる er_src コマンド行ユーティリティーについても説明します。
Chapter 8, 実験の操作では、実験のコピー、移動、削除、実験へのラベルの追加、および実験のアーカイブとエクスポートの方法について説明します。
Chapter 9, カーネルプロファイリングでは、Oracle Solaris オペレーティングシステムのロードを実行中に、Oracle Solaris Studio のパフォーマンスツールを使用してカーネルをプロファイリングする方法について説明しています。
ライセンスに同意してダウンロードしたあと、任意のディレクトリに zip ファイルを抽出できます。サンプルアプリケーションは、SolarisStudioSampleApplications ディレクトリの PerformanceAnalyzer サブディレクトリにあります。パフォーマンスアナライザでのサンプルコードの使用方法については、Oracle Solaris Studio 12.4: パフォーマンスアナライザチュートリアル を参照してください。