collector コマンドは、パフォーマンスアナライザによって分析するパフォーマンスデータを収集します。ネイティブモードでだけ有効です。
このセクションでは、コレクタコマンドを一覧表示し、それらの詳細を説明します。
実験の終了時に実験をアーカイブするためのモードを指定します。
dbx がターゲットプロセスを停止した場合の標本の収集を制御します。
データ収集を停止し、現在の実験を閉じます。
コレクタを有効にし、新しい実験を開きます。
ヒープトレースデータの収集を有効または無効にします。
ハードウェアカウンタプロファイリング設定を指定します。
記録されるプロファイリングデータの量を制限します。
パフォーマンスデータの収集を停止しますが、実験は開いたままにします。
呼び出しスタックプロファイリングデータの収集の設定を指定します。
一時停止後、パフォーマンスデータの収集を開始します。
標本設定を指定します。
現在のコレクタ設定を表示します。
現在の実験に関するステータスを照会します。
実験ファイルの制御と設定。
スレッド同期待ちトレースデータの収集のための設定を指定します。
スレッドアナライザデータの収集の設定を指定します。
データを収集するために使用される libcollector.so のバージョンを報告します。
ここでは:
データ収集を開始するには、collector enable と入力します。
データ収集を停止するには、collector disable と入力します。
collector archive コマンドは、実験が終了したときに使用するアーカイブモードを指定します。
デフォルトでは通常のアーカイブが使用されます。アーカイブしない場合は、off を指定します。移植性のためにロードオブジェクトを実験にコピーするには、copy を指定します。
collector dbxsample コマンドは、プロセスが dbx によって停止された場合に、標本を記録するかどうかを指定します。
デフォルトでは、プロセスが dbx によって停止された場合に標本を収集します。この時点で標本を収集しないように指示するには、off を指定します。
collector disable コマンドは、データ収集を停止して現在の実験をクローズします。
collector enable コマンドは、コレクタを使用可能にして新規の実験をオープンします。
collector heaptrace コマンドは、ヒープのトレース (メモリーの割り当て) データの収集オプションを指定します。
デフォルトでは、ヒープのトレースデータは収集されません。このデータを収集するには、on を指定します。
collector hwprofile コマンドは、ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイリングデータ収集のオプションを指定します。
デフォルトの場合、ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイルデータは収集されません。このデータを収集するには、on を指定します。
利用できるカウンタのリストを出力します。
デフォルトの場合、ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイルデータは収集されません。このデータを収集するには、on を指定します。カウンタの解像度を high または low に設定できます。解像度を指定しない場合、標準に設定されます。これらのオプションは collect コマンドオプションに似ています。詳細は、collect(1) のマニュアルページを参照してください。
ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイルのためのカウンタを追加します。
ハードウェアカウンタ名と間隔を指定します。
ここでは:
name は、ハードウェアカウンタの名前です。
interval は、ミリ秒単位による収集間隔です。
name2 は、第 2 ハードウェアカウンタの名前です。
interval2 は、ミリ秒単位による収集間隔です。
ハードウェアカウンタはシステム固有であるため、使用可能なカウンタの選択は使用しているシステムによって異なります。多くのシステムでは、ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイル機能をサポートしていません。こういったマシンの場合、この機能は使用不可になっています。
collector limit コマンドは、実験ファイルのサイズの上限を指定します。
collector limit value | unlimited | none
ここでは:
value はメガバイト単位であり、記録されているプロファイリングデータの量を制限し、正の数値でなければなりません。 制限に到達すると、それ以上のプロファイリングデータは記録されませんが、実験は開かれたままで、標本ポイントの記録は継続されます。デフォルトでは、記録されるデータサイズに制限はありません。
制限を設定した場合、制限を削除するには unlimited または none を指定します。
collector pause コマンドはデータ収集を停止しますが、現在の実験はオープン状態のままとします。コレクタが一時停止している間、標本ポイントは記録されません。標本は一時停止の前に生成され、再開直後に別の標本が生成されます。データ収集は collector resume コマンドによって再開できます。
collector profile コマンドは、プロファイルデータ収集のオプションを指定します。
プロファイルデータ収集モードを指定します。
プロファイルタイマー時間を固定ポイントまたは浮動小数点で、オプションの m (ミリ秒の場合) または u (マイクロ秒の場合) を付けて指定します。
collector resume コマンドは、collector pause コマンドによる一時停止のあと、データ収集を再開します (collector pause コマンド参照)。
collector sample コマンドは、標本モードと標本間隔を指定します。
標本モードを指定します。
標本間隔を seconds 単位で指定します。
name (オプション) を指定して標本を記録します。
ここでは:
seconds は、標本間隔の長さです。
name は、標本の名前です。
collector show コマンドは、1 個または複数のオプションカテゴリの設定値を表示します。
すべての設定を表示します
すべての設定を表示します
アーカイブ設定を表示します
時間設定を表示します
ハードウェアカウンタデータ設定値を表示します
ヒープトレースデータ設定値を表示します
実験サイズの上限を表示します
一時停止/再開シグナルを表示します
呼び出しスタックプロファイリング設定値を表示します
標本設定値を表示します
標本シグナルを表示します
ストア設定値を表示します
スレッド同期待ちトレース設定値を表示します
スレッドアナライザのデータ設定値を表示します
collector status コマンドは、現在の実験のステータスについて照会します。作業ディレクトリと実験名を返します。
collector store コマンドは、実験が保存されているディレクトリとファイルの名前を指定します。
collector store {–directory pathname | –filename filename | –group string}
ここでは:
pathname は、実験を保存するディレクトリのパス名です。
filename は、実験ファイルの名前です。
string は、実験グループの名前です。
collector synctrace コマンドは、同期待ちトレースデータの収集オプションを指定します。
デフォルトの場合、スレッド同期待ちトレースデータは収集されません。このデータを収集するには、on を指定します。
しきい値をマイクロ秒単位で指定します。デフォルト値は 100 です。calibrate が指定された場合、しきい値が自動的に計算されます。
ここでは:
microseconds は、この値未満であるときに同期待ちイベントが破棄されるしきい値です。
collector tha コマンドは、しきい値アナライザデータの収集のオプションを指定します。
デフォルトでは、スレッドアナライザのデータは収集されません。このデータを収集するには、on を指定します。
collector version コマンドは、データ収集に使用される libcollector.so のバージョンを報告します。
collector version