すべての SPARC ベースのシステムは、システム共通 MAC アドレスを持っており、デフォルトではすべてのインタフェースがこのアドレスを使用します。ただし、アプリケーションによっては、ホスト上のすべてのインタフェースでそれぞれ一意の MAC アドレスが使用されている必要があります。特定のタイプのインタフェース構成 (リンクアグリゲーションや IP ネットワークマルチパス (IPMP) など) では、同様にインタフェースに固有の MAC アドレスが存在する必要があります。
EEPROM パラメータ local-mac-address? によって、SPARC ベースのシステム上のすべてのインタフェースがシステム共通 MAC アドレスまたは一意の MAC アドレスのどちらを使用しているかを判別します。次の手順では、eeprom コマンドを使用して、local-mac-address? パラメータの現在値をチェックし、必要に応じて変更する方法について説明します。
# eeprom local-mac-address? local-mac-address?=false
前の出力では、local-mac-address?=false 設定により、すべてのインタフェースがシステム共通 MAC アドレスを使用することが示されています。たとえば、local-mac-address?=false 設定の値は、インタフェースを IPMP グループのメンバーにする前に、local-mac-address?=true に変更する必要があります。
# eeprom local-mac-address?=true
システムをリブートすると、出荷時に設定された MAC アドレスを持つインタフェースは、システム共通 MAC アドレスの代わりに、その出荷時の設定を使用します。出荷時に設定された MAC アドレスを持たないインタフェースは、システム共通 MAC アドレスを引き続き使用します。
複数のインタフェースが 同じ MAC アドレスを持つ場合がないかどうかを調べてください。次の例では、2 つのインタフェースがシステム共通 MAC アドレス 8:0:20:0:0:1 を使用しています。
# dladm show-linkprop -p mac-address LINK PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE net0 mac-address rw 0:14:4f:f9:b1:a9 0:14:4f:f9:b1:a9 0:14:4f:f9:b1:a9 -- net3 mac-address rw 0:14:4f:fb:9a:d4 0:14:4f:fb:9a:d4 0:14:4f:fb:9a:d4 -- net2 mac-address rw 0:14:4f:f9:c:d 0:14:4f:f9:c:d 0:14:4f:f9:c:d -- net1 mac-address rw 0:14:4f:fa:ea:42 0:14:4f:fa:ea:42 0:14:4f:fa:ea:42 --
# dladm set-linkprop -p mac-address=mac-address interface
前の例では、net0 と net1 をローカルで管理されている MAC アドレスで構成する必要がある場合があります。たとえば、ローカルで管理されている MAC アドレス 06:05:04:03::02 で net0 を再構成するには、次のコマンドを入力します。
# dladm set-linkprop -p mac-address=06:05:04:03:02 net0