基本的なデータリンク構成に加えて、dladm コマンドを使用してデータリンクプロパティーを設定し、ネットワークの要件に応じてそれらをカスタマイズすることもできます。
次の 3 つの dladm サブコマンドを使用して、データリンクプロパティーを管理します。
データリンクのプロパティーおよびその現在値を表示します。–p property オプションを使用しなかった場合は、データリンクのすべてのプロパティーが表示されます。データリンクを指定しなかった場合は、すべてのデータリンクのすべてのプロパティーが表示されます。
値をデータリンクのプロパティーに割り当てます。
データリンクの特定のプロパティーをデフォルト値にリセットします。
カスタマイズ可能なデータリンクプロパティーは、ある特定の NIC ドライバがサポートするプロパティーに依存します。
dladm コマンドを使用して構成可能なデータリンクプロパティーは、2 つのカテゴリのいずれかに該当します。
公開プロパティー – これらのプロパティーは、Ethernet 用のリンク速度や自動ネゴシエーション、またはすべてのデータリンクドライバに適用可能な最大転送単位 (MTU) サイズなど、特定メディアタイプの任意のドライバに適用できます。
非公開プロパティー – これらのプロパティーは、特定メディアタイプの NIC ドライバの特定のサブセットに固有です。これらのプロパティーはそのサブセットに固有のものとなる可能性がありますが、それは、これらのプロパティーが、ドライバに関連付けられたハードウェアに密接に関連しているか、あるいはデバッグ関連のチューニング可能パラメータのように、ドライバ実装自体の詳細に密接に関連しているからです。
リンクプロパティーには通常、デフォルト値があります。ただし、特定のネットワークシナリオでは、特定のプロパティーの値を変更する必要がある場合もあります。たとえば、NIC は、自動ネゴシエーションを正しく実行しない古いスイッチと通信する可能性があります。また、スイッチは、ジャンボフレームをサポートするように構成されている可能性があります。または、特定のドライバで、パケットの送信やパケットの受信を制御するドライバ固有のプロパティーを変更する必要がある可能性もあります。