ipadm コマンドを使用すると、IP アドレス固有のプロパティーを管理できます。
IP アドレスプロパティーをカスタマイズして、次のネットワーク構成パラメータを管理できます。
ネットマスクの長さ
IP アドレスをアウトバウンドパケットの発信元アドレスとして使用できるかどうか
アドレスが大域ゾーンまたは非大域ゾーンのどちらに属するか
アドレスがプライベートアドレスであるかどうか
IP アドレスのプロパティーを操作するときは、次の ipadm サブコマンドを使用します。
show-addrprop –p プロパティー addrobj – 使用するオプションに応じて、アドレスプロパティーを表示します。
すべての IP アドレスのプロパティーを表示するには、プロパティーおよびアドレスオブジェクトを指定しません。1 つのプロパティーの値をすべての IP アドレスについて表示するには、そのプロパティーのみを指定します。特定のアドレスオブジェクトのすべてのプロパティーを表示するには、アドレスオブジェクトのみを指定します。
set-addrprop –p property=value addrobj – アドレスプロパティーに値を割り当てます。一度に設定できるアドレスのプロパティーは 1 つだけです。
reset-addrprop –p property addrobj – アドレスプロパティーをデフォルト値に戻します。
たとえば、ある IP アドレスのネットマスクを変更するとします。この IP アドレスは、IP インタフェース net3 上に構成され、アドレスオブジェクト名 net3/v4 で識別されます。次の例は、ネットマスクを改訂する方法を示しています。
# ipadm show-addr ADDROBJ TYPE STATE ADDR lo0/? static ok 127.0.0.1/8 net3/v4 static ok 192.168.84.3/24 # ipadm show-addrprop -p prefixlen net3/v4 ADDROBJ PROPERTY PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE net3/v4 prefixlen rw 24 24 24 1-30,32 # ipadm set-addrprop -p prefixlen=8 net3/v4 # ipadm show-addrprop -p prefixlen net3/v4 ADDROBJ PROPERTY PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE net3/v4 prefixlen rw 8 24 24 1-30,32