Oracle® Solaris 11.2 でのネットワークコンポーネントの構成と管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

リンク速度パラメータの変更

ほとんどのネットワーク設定は、異なる速度機能を備えたシステムの組み合わせから構成されます。各システムは、ネットワーク内のほかのシステムに速度機能を通知して、各システムがネットワークトラフィックをどのように送受信するかを知らせます。

    次の対になったデータリンクプロパティーは、システムによって通知される速度機能を制御します。

  • adv_10gfdx_cap/en_10gfdx_cap

  • adv_1000fdx_cap/en_1000fdx_cap

  • adv_1000hdx_cap/en_1000hdx_cap

  • adv_100fdx_cap/en_100fdx_cap

  • adv_100hdx_cap/en_100hdx_cap

  • adv_10fdx_cap/en_10fdx_cap

  • adv_10hdx_cap/en_10hdx_cap

それぞれのリンク速度機能は、通知速度 (adv_*_cap) と有効化通知速度 (en_*_cap) から成る一組のプロパティーで参照されます。さらに、プロパティー名に含まれる *fdx**hdx* が示すように、全二重機能と半二重機能のどちらに対してもデータリンク速度の情報が提供されます。通知速度プロパティーは、特定のデータリンク速度が通知されるかどうかを示す読み取り専用プロパティーです。特定のデータリンク速度が通知されるかどうかを決定するには、対応する en_*_cap プロパティーを設定します。

デフォルトでは、データリンクのすべての速度機能と二重機能が通知されます。しかし、新しいシステムが古いシステムと通信していて、自動ネゴシエーションが無効または未サポートになっている場合もあります。これらの 2 つのシステム間の通信を有効にするには、古いシステムと新しいシステム間の通知速度を低い値に変更する必要がある場合があります。場合によっては、システムのギガビット機能をオフにする必要があり、低速な速度機能のみが通知されます。この例では、次のコマンドを入力して、全二重機能と半二重機能の両方でギガビット機能の通知をオフに切り替えます。

# dladm set-linkprop -p en_1000fdx_cap=0 datalink
# dladm set-linkprop -p en_1000hdx_cap=0 datalink

これらのプロパティーの新しい値を表示するには、次のように dladm show-linkprop コマンドを使用します。

# dladm show-linkprop -p adv_10gfdx_cap datalink
# dladm show-linkprop -p adv_1000hdx_cap datalink

通常、特定の有効化速度プロパティーと対応する通知プロパティーの値は同一です。ただし、NIC が Power Management などの一部の高度な機能をサポートしている場合は、それらの機能が、ホストとそのリンクパートナーとの間で実際に通知されるビット数の制限を設定する可能性があります。たとえば、Power Management を使用する場合、adv_*_cap プロパティーの設定が en_*_cap プロパティーの設定のサブセットにすぎなくなる可能性があります。