場所プロファイルには、基本リンクおよび IP 接続に直接関連しないネットワーク構成の値を定義するプロパティーが含まれています。一部の例には、必要に応じて、同時に適用されるネームサービスおよび IP フィルタの設定が含まれています。正確に 1 つの場所プロファイルと 1 つの NCP がシステムに常に存在する必要があります。
netcfg コマンドを対話型またはコマンド行モードで使用して、場所プロファイルを作成します。場所プロファイルを作成する際は、その特定の場所を有効にする際に、特定の構成パラメータを定義する値を指定することによって、場所のプロパティーを設定します。場所のプロパティーは、特定クラスの構成設定を示すグループ別に分類されます。
場所のプロパティーは、リポジトリにも格納されます。特定の場所が有効になると、そのプロパティーが実行中のシステムに自動的に適用されます。場所プロファイルの作成および変更には、特定の場所をいつ有効にするかを定義するプロパティーの設定も含まれます。構成プロセス中に表示されるプロパティーは、以前に設定されたプロパティー値に基づいています。
すべての場所プロファイルのプロパティーの詳細 (プロパティーの指定時に適用される可能性のある規則、条件、依存関係など) は、netcfg(1M) のマニュアルページを参照してください。
次の手順では、場所プロファイルを作成する方法について説明します。プロファイルの初期作成中に実行される「調査」プロセスでは、事前に入力された値に基づいて適用可能なプロパティーに関するプロンプトのみが表示されます。
$ netcfg netcfg>
次の例では、office という場所が作成されます。
netcfg> create loc office Created loc 'office'. Walking properties ... activation-mode (manual) [manual|conditional-any|conditional-all]> conditional-any conditions> ncu ip:net0 is active nameservices (dns) [dns|files|nis|ldap]> nameservices-config-file ("/etc/nsswitch.dns")> dns-nameservice-configsrc (dhcp) [manual|dhcp]> nfsv4-domain> ipfilter-config-file> /export/home/test/wifi.ipf.conf ipfilter-v6-config-file> ipnat-config-file> ippool-config-file> ike-config-file> /etc/inet/ike/ikev1.config ikev2-config-file> ipsecpolicy-config-file>
場所を作成すると、その場所のプロファイルスコープに自動的に移動します。
この例では、次のプロパティーが指定されました。
activation-mode プロパティーが conditional-any に設定されたため、アクティブ化の条件を指定できるコマンドプロンプトが表示されました。
場所のアクティブ化の条件は、ncu ip:net0 is active と指定されました。
ipfilter-config-file プロパティーには、/export/home/test/wifi.ipf.conf ファイルが指定されました。
ike-config-file プロパティーには、/etc/inet/ike/ikev1.config ファイルが指定されました。
残りのプロパティーについては、Return を押してデフォルト値が受け入れられました。
netcfg:loc:office> list loc:office activation-mode conditional-any conditions "ncu ip:net0 is active" enabled false nameservices dns nameservices-config-file "/etc/nsswitch.dns" dns-nameservice-configsrc dhcp ipfilter-config-file "/export/home/test/wifi.ipf.conf" ike-config-file "/etc/inet/ike/ikev1.config"
netcfg:loc:office> verify All properties verified
verify サブコマンドは、構成を検証し、必要な値が見つからない場合は通知します。
netcfg:loc:office> commit Committed changes
また、end サブコマンドを使用してセッションを終了して、プロファイル構成を保存し、セッションを大域スコープに移動することもできます。
netcfg:loc:office> end Committed changes netcfg>
netcfg> exit