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Oracle® VM Server for SPARC 3.4 管理ガイド

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更新: 2016 年 8 月
 
 

ジャンボフレームを使用するように仮想ネットワークおよび仮想スイッチデバイスを構成する方法

  1. 制御ドメインにログインします。
  2. 管理者になります。

    Oracle Solaris 11.3 については、Securing Users and Processes in Oracle Solaris 11.3 の 第 1 章, About Using Rights to Control Users and Processesを参照してください。

  3. 仮想ネットワークで使用する MTU の値を決定します。

    1500 - 16000 バイトの MTU 値を指定できます。指定する MTU は、仮想スイッチに割り当てられた物理ネットワークデバイスの MTU と一致する必要があります。

  4. 仮想スイッチデバイスまたは仮想ネットワークデバイスの MTU 値を指定します。

    次のいずれかの手順を実行します。

    • MTU を mtu プロパティーの値として指定することで、サービスドメインの新しい仮想スイッチデバイスでジャンボフレームを有効にします。

      primary# ldm add-vsw net-dev=device mtu=value vswitch-name ldom

      このコマンドは、仮想スイッチの構成に加えて、この仮想スイッチにバインドされる各仮想ネットワークデバイスの MTU 値を更新します。

    • MTU を mtu プロパティーの値として指定することで、サービスドメインの既存の仮想スイッチデバイスでジャンボフレームを有効にします。

      primary# ldm set-vsw net-dev=device mtu=value vswitch-name

      このコマンドは、仮想スイッチの構成に加えて、この仮想スイッチにバインドされる各仮想ネットワークデバイスの MTU 値を更新します。

使用例 47  仮想スイッチおよび仮想ネットワークデバイスでのジャンボフレームの構成
  • 次の例に、MTU 値が 9000 の新しい仮想スイッチデバイスを追加する方法を示します。この MTU 値は、仮想スイッチデバイスからすべてのクライアントの仮想ネットワークデバイスに伝播されます。

    まず、ldm add-vsw コマンドを使用して、MTU 値 9000 で仮想スイッチデバイス ldg1-vsw0 を作成します。ネットワークデバイス net0 のインスタンス 0 が net-dev プロパティーの値として指定されていることに注意してください。

    primary# ldm add-vsw net-dev=net0 mtu=9000 ldg1-vsw0 ldg1

    次に、ldm add-vnet コマンドを使用して、この仮想スイッチ ldg1-vsw0 にクライアントの仮想ネットワークデバイスを追加します。仮想ネットワークデバイスの MTU は、バインドされている仮想スイッチから暗黙に割り当てられます。そのため、ldm add-vnet コマンドで mtu プロパティーの値を指定する必要はありません。

    primary# ldm add-vnet vnet01 ldg1-vsw0 ldg1

      実行している Oracle Solaris OS のバージョンに応じて、次を実行します。

    • Oracle Solaris 11 OS: プライマリインタフェースの mtu プロパティー値を表示するには、ipadm コマンドを使用します。

      # ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   9000    -- 	      9000    68-9000

      ipadm コマンドを使用して、ゲストドメイン ldg1 内に仮想ネットワークインタフェースを作成します。ipadm show-ifprop コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

      ldg1# ipadm create-ip net0
      ldg1# ipadm create-addr -T static -a 192.168.1.101/24 net0/ipv4
      ldg1# ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   9000    --         9000    68-9000
  • Oracle Solaris 10 OS: ifconfig コマンドを使用して、サービスドメイン ldg1 内に仮想スイッチインタフェースを作成します。ifconfig vsw0 コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

    ldg1# ifconfig vsw0 plumb
    ldg1# ifconfig vsw0 192.168.1.100/24 up
    ldg1# ifconfig vsw0
    vsw0: flags=201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS> mtu 9000 index 5
            inet 192.168.1.100 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
            ether 0:14:4f:fa:0:99

    ifconfig コマンドを使用して、ゲストドメイン ldg1 内に仮想ネットワークインタフェースを作成します。ifconfig vnet0 コマンドの出力には、mtu プロパティーの値が 9000 であることが示されます。

    ldg1# ifconfig vnet0 plumb
    ldg1# ifconfig vnet0 192.168.1.101/24 up
    ldg1# ifconfig vnet0
    vnet0: flags=201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS> mtu 9000 index 4
            inet 192.168.1.101 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
            ether 0:14:4f:f9:c4:13
  • 次の例に、インタフェースの MTU を 4000 に変更する方法を示します。

    インタフェースの MTU は、Logical Domains Manager によってデバイスに割り当て られた MTU よりも小さい値にのみ変更できます。この方法は、VLAN が構成されていて各 VLAN インタフェースに異なる MTU が必要なときに便利です。

    • Oracle Solaris 11 OS: ipadm コマンドを使用します。

      primary# ipadm set-ifprop -p mtu=4000 net0
      primary# ipadm show-ifprop -p mtu net0
      IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE
      net0   mtu      ipv4  rw   4000    --         9000    68-9000
  • Oracle Solaris 10 OS: ifconfig コマンドを使用します。

    primary# ifconfig vnet0 mtu 4000
    primary# ifconfig vnet0
    vnet0: flags=1201000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,CoS,FIXEDMTU>
    mtu 4000 index 4
            inet 192.168.1.101 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
            ether 0:14:4f:f9:c4:13