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Oracle® VM Server for SPARC 3.4 管理ガイド

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更新: 2016 年 8 月
 
 

パフォーマンスカウンタプロパティーの使用

パフォーマンスレジスタアクセス制御機能により、パフォーマンスレジスタの特定のグループに対するドメインのアクセス権を取得、設定、および設定解除できます。

ldm add-domain コマンドと ldm set-domain コマンドを使用して、perf-counters プロパティーの値を指定します。新しい perf-counters プロパティー値は、次回のリブート時にゲストドメインによって認識されます。perf-counters 値が指定されていない場合、この値は htstrand になります。ldm(1M) マニュアルページを参照してください。

perf-counters プロパティーには次の値を指定できます。

global

ドメインに対し、そのドメインに割り当てられたリソースがアクセスできるグローバルパフォーマンスカウンタへのアクセスを許可します。グローバルパフォーマンスカウンタに同時にアクセスできるドメインは 1 つだけです。この値は単独で指定することも、strand または htstrand 値と一緒に指定することもできます。

strand

ドメインに対し、そのドメインに割り当てられた CPU 上に存在するストランドパフォーマンスカウンタへのアクセスを許可します。この値と htstrand 値を一緒に指定することはできません。

htstrand

strand 値と同様に動作し、さらにそのドメインに割り当てられた CPU 上のハイパー権限モードイベントの計測を可能にします。この値と strand 値を一緒に指定することはできません。

すべてのパフォーマンスカウンタへのすべてのアクセスを無効にするには、perf-counters= を指定します。

ハイパーバイザにパフォーマンスアクセス機能がない場合、perf-counters プロパティーを設定しようとすると失敗します。

ldm list -o domain コマンドと ldm list -e コマンドは、perf-counters プロパティーの値を表示します。パフォーマンスアクセス機能がサポートされていない場合、perf-counters 値は出力に表示されません。

使用例 70  ドメインの作成およびそのパフォーマンスレジスタアクセスの指定

global レジスタセットにアクセスできる新しい ldg0 ドメインを作成します。

primary# ldm add-domain perf-counters=global ldg0
使用例 71  ドメインのパフォーマンスレジスタアクセスの指定

ldg0 ドメインが global および strand レジスタセットにアクセスできることを指定します。

primary# ldm set-domain perf-counters=global,strand ldg0
使用例 72  ドメインがどのレジスタセットにもアクセスできないことの指定

ldg0 ドメインがどのレジスタセットにもアクセスできないことを指定します。

primary# ldm set-domain perf-counters= ldg0
使用例 73  パフォーマンスアクセス情報の表示

    次の例は、ldm list -o domain コマンドを使用してパフォーマンスアクセス情報を表示する方法を示します。

  • 次の ldm list -o domain コマンドは、global および htstrand パフォーマンス値が ldg0 ドメインで指定されていることを示します。

    primary# ldm list -o domain ldg0
    NAME     STATE     FLAGS     UTIL
    NORM
    ldg0     active    -n----    0.0% 0.0%
    
    SOFTSTATE
    Solaris running
    
    UUID
        062200af-2de2-e05f-b271-f6200fd3eee3
    
    HOSTID
        0x84fb315d
    
    CONTROL
        failure-policy=ignore
        extended-mapin-space=on
        cpu-arch=native
        rc-add-policy=
        shutdown-group=15
        perf-counters=global,htstrand
    
    DEPENDENCY
        master=
    
    PPRIORITY    4000
    
    VARIABLES
        auto-boot?=false
        boot-device=/virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0:a
          /virtualdevices@100/channel@200/disk@0
        network-boot-arguments=dhcp,hostname=solaris,
          file=http://10.129.241.238:5555/cgibin/wanboot-cgi
        pm_boot_policy=disabled=0;ttfc=2000;ttmr=0;
  • 次の ldm list -p -o domain コマンドは、前の例と同じ情報を解析可能な形式で示します。

    primary# ldm list -p -o domain ldg0
    VERSION 1.12
    DOMAIN|name=ldg0|state=active|flags=normal|util=|norm_util=
    UUID|uuid=4e8749b9-281b-e2b1-d0e2-ef4dc2ce5ce6
    HOSTID|hostid=0x84f97452
    CONTROL|failure-policy=reset|extended-mapin-space=on|cpu-arch=native|rc-add-policy=|
    shutdown-group=15|perf-counters=global,htstrand
    DEPENDENCY|master=
    VARIABLES
    |auto-boot?=false
    |boot-device=/virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0
    |pm_boot_policy=disabled=0;ttfc=2500000;ttmr=0;