Oracle® Solaris 11.2 での ZFS ファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 12 月
 
 

Oracle Solaris ZFS バージョンの説明

この付録では、利用可能な ZFS のバージョン、各バージョンの機能、および Solaris OS の各リリースで提供される ZFS のバージョンと機能について説明します。

この付録は、次のセクションで構成されます。

ZFS バージョンの概要

Solaris の各リリースで利用可能な特定の ZFS バージョンを使用することにより、プールやファイルシステムに関する新しい ZFS の機能が導入され、利用できるようになります。zpool upgrade または zfs upgrade を使用すると、プールまたはファイルシステムのバージョンが、現在実行中の Solaris リリースで提供されるバージョンよりも古いかどうかを識別できます。これらのコマンドを使用して、プールおよびファイルシステムバージョンをアップグレードすることもできます。

zpool upgrade および zfs upgrade コマンドの使用方法については、ZFS ファイルシステムをアップグレードするおよびZFS ストレージプールをアップグレードするを参照してください。

ZFS プールのバージョン

次の表に、この Oracle Solaris リリースで利用可能な ZFS プールのバージョンの一覧を示します。

バージョン
Oracle Solaris 11
説明
1
snv_36
初期バージョンの ZFS
2
snv_38
Ditto ブロック (複製されたメタデータ)
3
snv_42
ホットスペアおよびダブルパリティー RAID-Z
4
snv_62
zpool history
5
snv_62
gzip 圧縮アルゴリズム
6
snv_62
bootfs プールプロパティー
7
snv_68
別のインテントログデバイス
8
snv_69
委任管理
9
snv_77
refquota および refreservation プロパティー
10
snv_78
キャッシュデバイス
11
snv_94
スクラブパフォーマンスの向上
12
snv_96
スナップショットプロパティー
13
snv_98
snapused プロパティー
14
snv_103
aclinherit passthrough-x プロパティー
15
snv_114
ユーザーおよびグループの領域の計上
16
snv_116
stmf プロパティー
17
snv_120
トリプルパリティー RAID-Z
18
snv_121
ユーザーによるスナップショットの保持
19
snv_125
ログデバイスの削除
20
snv_128
zle (長さゼロのエンコード) 圧縮アルゴリズム
21
snv_128
複製解除
22
snv_128
受信プロパティー
23
snv_135
スリム ZIL
24
snv_137
システム属性
25
snv_140
スクラブ統計の向上
26
snv_141
スナップショット削除パフォーマンスの向上
27
snv_145
スナップショット作成パフォーマンスの向上
28
snv_147
複数 vdev の交換
29
snv_148
RAID-Z/ミラーハイブリッドアロケータ
30
snv_149
暗号化
31
snv_150
「zfs list」パフォーマンスの向上
32
snv_151
1M バイトのブロックサイズ
33
snv_163
共有サポートの向上
34
S11.1
継承による共有

ZFS ファイルシステムのバージョン

次の表に、この Oracle Solaris リリースで利用可能な ZFS ファイルシステムのバージョンの一覧を示します。特定のファイルシステムバージョンで使用可能な機能には、特定のプールバージョンが必要です。

バージョン
Oracle Solaris 11
説明
1
snv_36
初期バージョンの ZFS ファイルシステム
2
snv_69
拡張されたディレクトリエントリ
3
snv_77
大文字小文字の区別の廃止とファイルシステム一意識別子 (FUID)
4
snv_114
userquota および groupquota プロパティー
5
snv_137
システム属性
6
S11.1
マルチレベルファイルシステムのサポート