Oracle Solaris 11 では、x86 システムにレガシー GRUB がインストールされ、インストールプロセス中または beadm activate 操作中に、ZFS を自動的にブートするための次のようなエントリが /pool-name/boot/grub/menu.lst ファイルに追加されます。
title solaris bootfs rpool/ROOT/solaris kernel$ /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -B $ZFS-BOOTFS module$ /platform/i86pc/amd64/boot_archive title solaris-1 bootfs rpool/ROOT/solaris-1 kernel$ /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -B $ZFS-BOOTFS module$ /platform/i86pc/amd64/boot_archive
GRUB によってブートデバイスとして識別されたデバイスに ZFS ストレージプールが含まれている場合、menu.lst ファイルを使用して GRUB メニューが作成されます。
複数の ZFS BE が存在する x86 システムでは、BE を GRUB メニューから選択できます。このメニューエントリに対応するルートファイルシステムが ZFS ファイルシステムである場合は、次のオプションが追加されます。
-B $ZFS-BOOTFS
Oracle Solaris 11.1 から、x86 ベースシステムに GRUB2 がインストールされます。menu.lst ファイルは /rpool/boot/grub/grub.cfg ファイルに置き換えられますが、このファイルを手動で編集しないようにしてください。bootadm サブコマンドを使用して、メニューエントリを追加、変更、および削除します。
GRUB メニュー項目の変更の詳細は、Oracle Solaris 11.2 システムのブートとシャットダウン を参照してください。
使用例 4-2 x86: ZFS ファイルシステムをブートするGRUB2 システムで ZFS ルートファイルシステムからブートするとき、ブートデバイスは次のように指定されます。
# bootadm list-menu the location of the boot loader configuration files is: /rpool/boot/grub default 0 console text timeout 30 0 Oracle Solaris 11.2
レガシー GRUB システムで ZFS ルートファイルシステムからブートするとき、ルートデバイスはブート用の –B $ZFS-BOOTFS パラメータによって指定されます。例:
title solaris bootfs rpool/ROOT/solaris kernel$ /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -B $ZFS-BOOTFS module$ /platform/i86pc/amd64/boot_archive title solaris-1 bootfs rpool/ROOT/solaris-1 kernel$ /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -B $ZFS-BOOTFS module$ /platform/i86pc/amd64/boot_archive使用例 4-3 x86: ZFS ルートファイルシステムの高速リブート
高速リブート機能は、x86 システム上で数秒間のうちにリブートする機能を提供します。高速リブート機能により、BIOS およびブートローダーによって発生する可能性のある長い遅延を回避して、新しいカーネルにリブートすることができます。システムを高速にリブートするこの機能により、大幅にダウンタイムが短縮され、効率が向上します。
beadm activate コマンドで BE 間を移行するときは、引き続き init 6 コマンドを使用する必要があります。reboot コマンドが適切となるほかのシステム操作については、reboot –f コマンドを使用できます。例:
# reboot -f