システムクラッシュダンプの取得やダンプデバイスのサイズ変更で問題が発生した場合には、次の項目を確認してください。
クラッシュダンプが自動的に作成されなかった場合は、savecore コマンドを使用してクラッシュダンプを保存できます。
ZFS ルートファイルシステムの初期インストール時や ZFS ルートファイルシステムへの移行時に、ダンプデバイスが自動的に作成されます。ダンプデバイスのデフォルトサイズが小さすぎる場合には、ほとんどの場合、ダンプデバイスのサイズを調整するだけで済みます。たとえば、大量のメモリーが搭載されたシステムでは、次のようにダンプデバイスのサイズを 40G バイトに増やします。
# zfs set volsize=40G rpool/dump
大きなサイズのダンプデバイスのサイズ変更処理には、長い時間がかかる可能性があります。
何らかの理由で、ダンプデバイスを手動で作成したあとでそのデバイスを有効化する必要がある場合には、次のような構文を使用します。
# dumpadm -d /dev/zvol/dsk/rpool/dump Dump content: kernel pages Dump device: /dev/zvol/dsk/rpool/dump (dedicated) Savecore directory: /var/crash/ Savecore enabled: yes Save compressed: on
128G バイト以上のメモリーが搭載されたシステムでは、デフォルトで作成されるダンプデバイスよりも大きいダンプデバイスが必要となります。ダンプデバイスが小さすぎて既存のクラッシュダンプを取得できない場合には、次のようなメッセージが表示されます。
# dumpadm -d /dev/zvol/dsk/rpool/dump dumpadm: dump device /dev/zvol/dsk/rpool/dump is too small to hold a system dump dump size 36255432704 bytes, device size 34359738368 bytes
スワップデバイスおよびダンプデバイスのサイズを変更する方法については、Oracle Solaris 11.2 でのファイルシステムの管理 のスワップ空間の計画を参照してください。
現在のところ、複数の最上位デバイスを含むプールにダンプデバイスを追加することはできません。次のようなメッセージが表示されます。
# dumpadm -d /dev/zvol/dsk/datapool/dump dump is not supported on device '/dev/zvol/dsk/datapool/dump': 'datapool' has multiple top level vdevs
ダンプデバイスは、最上位デバイスを複数持つことのできないルートプールに追加してください。