次の移行の問題を確認してください。
古い共有プロパティーを使ったファイルシステムのインポート - プールをインポートする場合、または Oracle Solaris 11 より前に作成されたファイルシステムストリームを受け取る場合、sharenfs および sharesmb プロパティーのプロパティー値にすべての共有プロパティーが直接含まれています。ほとんどの場合、これらのレガシー共有プロパティーは、各ファイルシステムが共有されるとすぐに、同等の名前付き共有セットに変換されます。ほとんどの場合、インポート操作によってマウントおよび共有がトリガーされるため、名前付き共有への変換はインポートプロセス中に直接行われます。
Oracle Solaris 11 からのアップグレード - 名前付き共有は新しい形式に変換されるため、プールをバージョン 34 にアップグレードしたあとの最初のファイルシステムの共有には長い時間がかかることがあります。アップグレードプロセスによって作成された名前付き共有は正しいものですが、共有プロパティー継承を利用できない可能性があります。
共有プロパティー値を表示します。
# zfs get share.nfs filesystem # zfs get share.smb filesystem
古い BE でブートする場合は、sharenfs および sharesmb プロパティーを元の値にリセットします。
Oracle Solaris 11 からのアップグレード - Oracle Solaris 11 および 11.1 では、sharenfs および sharesmb プロパティーには off と on の値しか設定できません。これらのプロパティーは、共有特性の定義に使用できなくなりました。
ブート時のファイルシステムの共有に /etc/dfs/dfstab ファイルは使用されなくなりました。ブート時に、有効なファイルシステム共有を含むマウント済みの ZFS ファイルシステムがすべて自動的に共有されます。共有は、sharenfs または sharesmb が on に設定されると有効になります。
sharemgr インタフェースは使用できなくなりました。レガシー share コマンドは、レガシー共有の作成に引き続き使用できます。share –a コマンドは、以前の share –ap コマンドに似ており、ファイルシステムの共有は永続的です。share –p オプションは使用できなくなりました。
システムのアップグレード - このリリースでのプロパティーの変更により、Oracle Solaris 11 BE でブートすると、ZFS 共有が不正になります。ZFS 以外の共有は影響を受けません。古い BE でブートすることを計画している場合は、ZFS 共有構成を復元できるように、pkg update 操作の前にまず、既存の共有構成のコピーを保存します。
古い BE で、sharemgr show –vp コマンドを使用して、すべての共有およびそれらの構成を一覧表示します。
共有プロパティー値を表示するには、次のコマンドを使用します。
# zfs get sharenfs filesystem # zfs get sharesmb filesystem
古い BE に戻す場合は、sharenfs および sharesmb プロパティーと、sharemgr で定義されたすべての共有を元の値にリセットします。
旧バージョンの共有解除動作 - unshare –a コマンドまたは unshareall コマンドを使用すると、ファイルシステムの共有が解除されますが、SMF 共有リポジトリは更新されません。既存の共有を再度共有しようとすると、共有リポジトリで競合がチェックされ、エラーが表示されます。