ミラー化された ZFS ルートプールディスクからブートするときは、次の考慮事項を確認してください。
インストール後にディスクを追加して、ミラー化された ZFS ルートプールを作成することができます。ミラー化ルートプールの作成の詳細は、ミラー化ルートプールを構成する方法 (SPARC または x86/VTOC)を参照してください。
必要に応じてブートできるよう、ルートプールディスクはオンラインおよび接続済みのままにしておきます。
zpool detach コマンドを使用して、システムから切断済みのディスクから直接ブートすることはできません。現在オフラインであるアクティブなルートプールディスクからブートすることもできません。ただし、最新の BIOS が搭載されていて、ブート順序が正しくされていて、ルートプールがミラー化されている x86 ベースのシステムでは、システムは、プライマリブートディスクがオフラインまたは切断済みの場合であっても、2 つ目のディスクから自動的にブートします。
SPARC: ミラー化ルートプール内のプライマリディスクは、通常、デフォルトのブートデバイスです。ミラー化された ZFS ルートプール内の異なるデバイスからブートすることはできますが、そのディスクから明確にブートする必要があります。残りのルートプールデバイスからブートし続ける場合、または残りのルートプールディスクから自動的にブートする場合は、そのデフォルトブートデバイスを指定するように PROM を更新する必要があります。
たとえば、このプール内のどちらかのディスク (c1t0d0s0 または c1t1d0s0) からブートできます。
# zpool status pool: rpool state: ONLINE scrub: none requested config: NAME STATE READ WRITE CKSUM rpool ONLINE 0 0 0 mirror-0 ONLINE 0 0 0 c1t0d0s0 ONLINE 0 0 0 c1t1d0s0 ONLINE 0 0 0
ok プロンプトで代替ディスクを指定します。
ok boot /pci@7c0/pci@0/pci@1/pci@0,2/LSILogic,sas@2/disk@1
システムがリブートしたら、アクティブなブートデバイスを確認します。例:
SPARC# prtconf -vp | grep bootpath bootpath: '/pci@7c0/pci@0/pci@1/pci@0,2/LSILogic,sas@2/disk@1,0:a'
x86: 最新の BIOS が搭載されていて、ブートディスク順序が正しく設定されている x86 ベースのシステムでは、システムは、プライマリルートプールディスクが切断済み、オフライン、またはそれ以外で利用不可の場合、2 つ目のデバイスから自動的にブートします。
アクティブなブートデバイスを確認します。例:
x86# prtconf -v|sed -n '/bootpath/,/value/p' name='bootpath' type=string items=1 value='/pci@0,0/pci8086,25f8@4/pci108e,286@0/disk@0,0:a'
SPARC または x86: zpool replace コマンドを使用してルートプールディスクを置換する場合は、bootadm コマンドを使用して新しく置換されるディスクにブート情報をインストールする必要があります。初期インストール方法を使用して、ミラー化された ZFS ルートプールを作成するか、zpool attach コマンドを使用してディスクをルートプールに接続する場合、この手順は不要です。bootadm の構文は次のとおりです。
# bootadm install-bootloader
代替ルートプールにブートローダーをインストールする場合は、–P (プール) オプションを使用します。
# bootadm install-bootloader -P rpool2
GRUB レガシーブートローダーをインストールする場合は、レガシー installgrub コマンドを使用します。
x86# installgrub /boot/grub/stage1 /boot/grub/stage2 /dev/rdsk/c0t1d0s0