インストールプロセス中に、スワップ領域は ZFS ルートプール内の ZFS ボリュームに作成されます。例:
# swap -l swapfile dev swaplo blocks free /dev/zvol/dsk/rpool/swap 145,2 16 16646128 16646128
インストールプロセス中に、ダンプデバイスは ZFS ルートプール内の ZFS ボリュームに作成されます。ダンプデバイスは一般に、インストール時に自動的に設定されるため、管理の必要はありません。例:
# dumpadm Dump content: kernel pages Dump device: /dev/zvol/dsk/rpool/dump (dedicated) Savecore directory: /var/crash/ Savecore enabled: yes Save compressed: on
ダンプデバイスを無効にして削除した場合、ダンプデバイスを作成し直したあと、dumpadm コマンドを使ってデバイスを有効にする必要があります。ほとんどの場合、zfs コマンドを使ってダンプデバイスのサイズを調整するだけで済みます。
インストールプログラムによって作成されるスワップボリュームとダンプボリュームのサイズについては、ZFS ルートプールの要件を確認するを参照してください。
スワップボリュームのサイズとダンプボリュームのサイズはどちらも、インストール後に調整することができます。詳細は、ZFS スワップデバイスおよびダンプデバイスのサイズを調整するを参照してください。
ZFS のスワップデバイスとダンプデバイスを操作するときは、次の問題を考慮してください。
スワップデバイスとダンプデバイスを非ルートプールに作成する場合は、RAID-Z プールにスワップボリュームとダンプボリュームを作成しないでください。プールにスワップボリュームとダンプボリュームが含まれている場合、これは 1 ディスクプールまたはミラー化プールでなければなりません。そうでない場合は、次のようなメッセージが表示されます。
/dev/zvol/dsk/rzpool/swap: Operation not supported
非ルートプールでスワップボリュームまたはダンプボリュームを作成します。dumpadm –d コマンドを実行すると、ダンプデバイスがリセットされます。
# zfs create -V 10g bpool/dump2 # dumpadm -d /dev/zvol/dsk/bpool/dump2 Dump content : kernel with ZFS metadata Dump device : /dev/zvol/dsk/bpool/dump2 (dedicated) Savecore directory: /var/crash Savecore enabled : yes Save compressed : on
スワップ領域とダンプデバイスには別個の ZFS ボリュームを使用する必要があります。
スパースボリュームはスワップボリュームではサポートされません。
現時点では、ZFS ファイルシステムでスワップファイルを使用することはできません。
システムのインストール後にスワップ領域やダンプデバイスを変更する必要がある場合は、以前の Solaris リリースと同様に swap コマンドと dumpadm コマンドを使用します。詳細については、Oracle Solaris 11.2 でのファイルシステムの管理 の第 3 章追加スワップ空間の構成およびOracle Solaris 11.2 でのシステム管理のトラブルシューティング を参照してください。