Oracle® Solaris 11.2 での ZFS ファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 12 月
 
 

ZFS アクセス権の委任 (zfs allow)

zfs allow 構文は次のとおりです。

zfs allow -[ldugecs] everyone|user|group[,...] perm|@setname,...] filesystem| volume

次の zfs allow 構文 (太字) は、アクセス権の委任先を示しています。

zfs allow [-uge]|user|group|everyone [,...] filesystem | volume

複数のエンティティーをコンマ区切りのリストとして指定できます。–uge オプションが指定されていない場合、引数はキーワード everyone、ユーザー名、最後にグループ名という優先順位で解釈されます。「everyone」という名前のユーザーまたはグループを指定するには、–u オプションまたは –g オプションを使用します。ユーザーと同じ名前のグループを指定するには、–g オプションを使用します。–c オプションは作成時のアクセス権を委任します。

次の zfs allow 構文 (太字) は、アクセス権およびアクセス権セットの指定方法を示しています。

zfs allow [-s] ... perm|@setname [,...] filesystem | volume

複数のアクセス権をコンマ区切りのリストとして指定できます。アクセス権の名前は、ZFS のサブコマンドおよびプロパティーと同じです。詳細は、前のセクションを参照してください。

アクセス権を「アクセス権セット」にまとめ、–s オプションで指定できます。アクセス権セットは、指定のファイルシステムとその子孫に対してほかの zfs allow コマンドで使用できます。アクセス権セットは動的に評価されるため、セットに加えられた変更はすぐに更新されます。アクセス権セットは ZFS ファイルシステムと同じ命名要件に従いますが、名前はアットマーク記号 (@) で始まり、64 文字以下の長さでなければなりません。

次の zfs allow 構文 (太字) は、アクセス権の委任方法を示しています。

zfs allow [-ld] ... ... filesystem | volume

–l オプションは、アクセス権が指定のファイルシステムだけに許可されることを示します。–d オプションも指定されている場合を除き、子孫には許可されません。–d オプションは、アクセス権が子孫のファイルシステムだけに許可されることを示します。–l オプションも指定されている場合を除き、このファイルシステムには許可されません。どちらのオプションも指定されていない場合は、ファイルシステムまたはボリュームおよびそのすべての子孫にアクセス権が許可されます。