ZFS ルートプールの容量および構成の要件について説明している以降のセクションを確認してください。
システムがインストールされたとき、スワップボリュームとダンプボリュームのサイズは、物理メモリーの量に依存します。ブート可能な ZFS ルートファイルシステムに最小限必要なプール容量は、物理メモリーの容量、利用可能なディスク容量、および作成するブート環境 (BE) の数によって決まります。
次の ZFS ストレージプール容量要件を確認してください。
さまざまなインストール方法に応じたメモリー要件については、Oracle Solaris 11.2 リリースノートを参照してください。
少なくとも 7G - 13G バイトのディスク容量が推奨されます。容量は次のように消費されます。
スワップ領域とダンプデバイス – Solaris インストールプログラムで作成されるスワップボリュームとダンプボリュームのデフォルトのサイズは、システム上のメモリーの容量とその他の変数によって異なります。ダンプデバイスのサイズは、システムの動作状態に応じて、物理メモリーのサイズの約半分かそれ以上になります。
インストール中またはインストール後に、新しいサイズがシステムの動作をサポートしているかぎり、スワップボリュームとダンプボリュームのサイズを新しいサイズに調整できます。詳細は、ZFS スワップデバイスおよびダンプデバイスのサイズを調整するを参照してください。
ブート環境 (BE) – ZFS BE は、おおむね 4-6G バイトです。別の ZFS BE から複製される各 ZFS BE に追加ディスク容量は必要ありません。BE を更新する場合、更新に応じて BE サイズが増加することを考慮してください。 同じルートプール内のすべての ZFS BE は、同じスワップおよびダンプデバイスを使用します。
Oracle Solaris OS コンポーネント – ルートファイルシステムの、OS イメージの一部となっているサブディレクトリのうち、/var 以外のものはすべて、ルートファイルシステム内に存在している必要があります。さらに、スワップデバイスとダンプデバイス以外の Solaris OS コンポーネントはすべて、ルートプール内に存在している必要があります。
次の ZFS ストレージプール構成要件を確認してください。
ルートプールに使用するディスクには、ほとんどの場合、GPT 対応ファームウェアを搭載した SPARC ベースのシステムまたは x86 ベースのシステムで EFI (GPT) を付けることができます。または、SMI (VTOC) ラベルは、GPT 対応ファームウェアが搭載されていない SPARC システムで適用されます。EFI (GPT) ラベルの詳細については、ZFS ストレージプール内でディスクを使用するを参照してください。
SMI (VTOC) ラベルディスクが存在する場合、プールは、ディスクスライスまたはミラー化されているディスクスライス上に存在する必要があります。あるいは、ルートプールディスクに EFI (GPT) ラベルが付いている場合、そのプールはディスク全体またはミラー化されたディスク全体のいずれにも存在できます。beadm 操作中に、サポートされていないプール構成を使用しようとすると、次のようなメッセージが表示されます。
ERROR: ZFS pool name does not support boot environments
サポートされている ZFS ルートプール構成の詳細については、ZFS ルートプールを作成するを参照してください。
x86 ベースシステムでは、ディスクに Solaris fdisk パーティションが含まれている必要があります。Solaris fdisk パーティションは、x86 システムのインストール時に自動的に作成されます。Solaris fdisk パーティションの詳細については、Oracle Solaris 11.2 でのデバイスの管理 のfdisk オプションの使用を参照してください。
プールプロパティーまたはファイルシステムプロパティーは、自動インストール中にルートプールで設定できます。ルートプールでは gzip 圧縮アルゴリズムはサポートされていません。
ルートプールを初期インストールによって作成したあとは、ルートプールの名前を変更しないでください。ルートプールの名前を変更すると、システムがブートできなくなる可能性があります。
シンプロビジョニングされた VMware デバイスをルートプールデバイスに使用しないでください。