Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

pr_segp_disable

説明

ISM に属する可能性のあるページを回収しようとするときに、ページロックキャッシュのフラッシュを無効にします。

ロック済みまたはビジー状態の (高負荷 I/O) ページが保留中のページ回収キューに格納されると、ISM で所有されている可能性のある保留中のページを回収させるために、ページ回収スレッドによって segp_cache がフラッシュされます。segp_cache を定期的または繰り返しフラッシュすると、メモリー負荷の高いマシンのボトルネックとなる可能性があります。

デフォルト動作では、30 秒ごとにページキャッシュがフラッシュされ、ロック済みページがキューで見つかると、タイムアウトは 2 の倍数単位で 1 時間まで指数関数的にバックオフします。

pr_segp_disable を有効にしても、システム診断対策の結果として障害が発生しているメモリーページなどを回収するシステムの機能は無効になりません。

データ型

ブール型

デフォルト

1 (無効)

範囲

0 (有効) および 1 (無効)

動的か

いいえ

検証

いいえ

どのような場合に変更するか

ロック済みまたはビジー状態の (高負荷 I/O) ページが保留中のページ回収キューに格納されると、ISM で所有されている可能性のある保留中ページを回収させるために、ページ回収スレッドによって segp_cache がフラッシュされます。segp_cache を定期的または繰り返しフラッシュすると、メモリー負荷の高いマシンのボトルネックとなる可能性があります。

遅延の影響を受けるデータベースまたは共有メモリーが大きいアプリケーションを使用している場合は、このパラメータを無効にして、segp キャッシュのフラッシュを完全にスキップすることを検討してください。

回収できないロック済みのカーネルページの現象は次のとおりです。

  • ページ回収が正常に実行されると、短時間の定期的な高い SYS CPU イベントとともに、短時間のデータベース遅延や一時的にデータベースが応答しないイベントが発生しますが、回収が繰り返し失敗するロック済みまたはビジー状態のページにより、ページ回収スレッドのトリガがより低速で続行される可能性があります。

    たとえば、回収できないロック済みのメモリーページは、短い間隔で再試行され、1 時間間隔で永続的に繰り返される可能性があります。システムのリブート後に、スケジュール済みのページが回収されるか、または 30 秒 (デフォルトの速度) で再試行が開始される可能性があります。

  • segspt_shmfaultsegspt_softunlocksegspt_shmpagelocksegspt_shmfree segspt_shmunmapsegspt_shmattach、および segspt_dismfault 構造体をモニタリングすると、短時間の予期しない、または高い smtx ロック競合が確認される可能性があります。

コミットレベル

変更の可能性あり