Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

fastscan

説明

メモリー要求が大きいときにシステムが調べる、最大ページ数 / 秒を指定します。

データ型

符号付き整数

デフォルト

fastscan のデフォルト値は次のいずれかの方法で設定されます。

  • /etc/system ファイルに設定された fastscan 値が使用されます。

  • /etc/system ファイルに設定された maxfastscan 値が使用されます。

  • /etc/system ファイルに fastscanmaxfastscan も設定されていない場合は、システムのブート時に、fastscan が 64M バイトに設定されます。数分間のシステムのブート後、fastscan 値が、スキャナが CPU の 10% を使用して 1 秒間で走査できるページの数に設定されます。

これらのすべての状況で、派生した値がシステムのメモリーの半分を超えた場合、fastscan 値はシステムのメモリーの半分の値に制限されます。

範囲

64M バイトからシステムの物理メモリーの半分

単位

ページ

動的か

はい。ただしメモリーの追加や削除を伴う動的再構成が行われると、動的に変更した値は無効になります。その時点でこの値は、/etc/system ファイルに指定された値か、新しい物理メモリーの値から計算された値にリセットされます。

検証

最大値は、64M バイトと物理メモリーの 1/2 のどちらか小さい方です。

どのような場合に変更するか

メモリー不足のときにメモリーの走査を優先させたい場合。特に、システムでメモリーの要求が急激に多くなることがある場合や、多数のファイル入出力が行われることがある場合。

コミットレベル

変更の可能性あり