Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

nfs:nfs4_cots_timeo

説明

トランスポートプロトコルとして TCP などの接続型トランスポートを使用している、NFS バージョン 4 でマウントされたファイルシステムのデフォルトの RPC タイムアウトを制御します。

NFS バージョン 4 のプロトコル仕様では、同一 TCP 接続での再転送は認められません。したがって、このパラメータでは主に強制的アンマウント操作の検出、サーバーがどの程度迅速に新しいサーバーにフェイルオーバーしたかという検出など、クライアントが特定のイベントにどの程度迅速に応答するかを制御します。

データ型

符号付き整数 (32 ビット)

デフォルト

600 (60 秒)

範囲

0 から 231 - 1

単位

1/10 秒

動的か

はい。ただし、このパラメータは、ファイルシステムのマウント時に設定されます。特定のファイルシステムに影響を与えるには、このパラメータを変更してからそのファイルシステムをアンマウントし、再びマウントします。

検証

なし

どのような場合に変更するか

TCP では、要求と応答が適切に転送されるよう機能します。しかし、特に遅いネットワークにおいて往復時間が非常に長くなると、NFS バージョン 4 のクライアントがタイムアウトになってしまう可能性があります。

クライアントが無用にタイムアウトしてしまうことを防ぐには、このパラメータを増やします。ただし、値の範囲が非常に広いため、この値を大きくしすぎると、再転送が長い間検出されないおそれがあります。

コミットレベル

変更の可能性あり