Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

データベース製品に対する ZFS のチューニング

ZFS をデータベース製品と一緒に使用するとき、次の考慮事項を検討してください:

  • データベースで入出力に固定ディスクブロックまたは固定レコードサイズを使用している場合、ZFS recordsize プロパティーをこれに一致するように設定してください。複数のファイルシステムが単一プールを共有している場合であっても、ファイルシステム単位で実行できます。

  • ZFS の copy-on-write 設計により、recordsize を低くチューニングすることは、バッチレポートクエリーを犠牲にして OLTP パフォーマンスを改善する方法です。

  • ZFS は、ディスク上に格納されているすべてのブロックにチェックサムを実行します。これにより、データベース層でデータのチェックサムを追加して行う必要性が軽減されます。データベース層の代わりに ZFS によってチェックサムを計算する場合は、データがアプリケーションに戻される前に矛盾を捕捉して修正することができます。

  • UFS の設計の一部の不備を克服し、データのダブルバッファリングを除去するために、UFS 直接入出力が使用されます。ZFS では、UFS の設計の不備は存在せず、ZFS は primarycache および secondarycache プロパティーを使用して ARC 内のバッファリングデータを管理します。secondarycache (L2ARC) プロパティーを使用してランダム読み取りを改善するためには、primarycache プロパティーも有効にする必要があることに注意してください。

  • プールのパフォーマンスを維持するには、プール領域の使用率を 90% 以下に維持してください。