Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

maxusers

説明

maxusers は、当初、システムがサポートできるログインユーザーの数を指定するものでした。カーネルの生成時に、この設定値に基づいて各種テーブルの大きさが決定されました。Oracle Solaris 最新リリースでは、そのサイジングの大半をシステム上のメモリー容量に基づいて行います。したがって、maxusers の使い方がこれまでとは大きく変わりました。引き続き、maxusers に基づいて決定されるサブシステムには次のものがあります。

  • システムで使用できるプロセスの最大数

  • システムに保持される割り当て構造体の数

  • ディレクトリ名検索キャッシュ (DNLC) の大きさ

データ型

符号付き整数

デフォルト

M バイト単位のメモリーの容量と 2048 のどちらか小さい方、およびその値と nCPU x 8 のどちらか大きい方

範囲

/etc/system ファイル内に設定されていない場合、物理メモリーのサイズに基づいて、1 から 2048 と nCPU x 8 のどちらか大きい方まで

/etc/system ファイル内に設定されている場合、1 から 4096 と nCPU x 8 のどちらか大きい方まで

単位

ユーザー数

動的か

いいえ。このパラメータに依存する変数を計算したあとに maxusers がふたたび参照されることはありません。

検証

許容される最大数より値が大きい場合、最大数にリセットされます。その作用に関するメッセージが表示されます。

どのような場合に変更するか

システムによって計算されたデフォルトのユーザープロセス数が小さすぎる場合。このような状況は、システムコンソールに表示される次のメッセージでわかります。

out of processes

次の状況のように、デフォルトのプロセス数が多すぎる場合に、このパラメータを変更するかもしれません。

  • 多量のメモリーがあり、動作しているプロセスの数が比較的少ないデータベースサーバーでは、maxusers のデフォルト値を少なくすることによってシステムメモリーを節約できます。

  • 多量のメモリーがあり、動作しているプロセスがほとんどないファイルサーバーでは、この値を減らせる場合があります。しかし、その場合、DNLCのサイズを明示的に設定する必要があります。ncsizeを参照してください。

コミットレベル

変更の可能性あり