Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

nfs:nfs_allow_preepoch_time

説明

タイムスタンプが正しくなかったり「負」であるファイルをクライアントから表示できるようにするかどうかを制御します。

従来、NFS クライアントも NFS サーバーも、返されるファイルの時間範囲を確認していませんでした。伝送されるタイムスタンプ値は符号なしの 32 ビット long です。したがって、あらゆる値が有効でした。

64 ビットの Solaris カーネルでは、タイムスタンプ値は符号付きの 64 ビット long です。時間フィールドがフルの 32 ビットの時間を表しているのか、時間フィールドが負の時間、つまり、1970 年 1 月 1 日より前を表しているのかを判別できません。

32 ビットから 64 ビットに変換するときに、時間値に符号を付けるかどうかを決定することはできません。時間値が本当に負数の場合は、値に符号を付けるべきです。しかし、時間値がフルの 32 ビット時間値を本当に表している場合は、時間値に符号を付けるべきではありません。この問題は、フルの 32 ビット時間値を無効にすることによって解決できます。

データ型

整数 (32 ビット)

デフォルト

0 (32 ビットのタイムスタンプを無効にする)

範囲

0 (32 ビットのタイムスタンプを無効にする) または 1 (32 ビットのタイムスタンプを有効にする)

単位

ブール値

動的か

はい

検証

なし

どのような場合に変更するか

正常な操作が行われていても、ファイルによっては、タイムスタンプ値がはるかに離れた将来や過去の日付に設定されることがあります。NFS でマウントされたファイルシステムを使用してこれらのファイルにアクセスすることが望ましい場合は、このパラメータを 1 にすれば、タイムスタンプ値をチェックなしで受け取ることができます。

コミットレベル

変更の可能性あり