Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

カーネルメモリーアロケータ

Oracle Solaris カーネルメモリーアロケータは、カーネル内の各クライアントに使用するメモリーのチャンクを配分します。アロケータは、そのクライアントが使用するさまざまなサイズのキャッシュを作成します。一方、クライアントは、特定サイズの構造体の割り当てのためなど、クライアントが使用するキャッシュの作成をアロケータに要求できます。アロケータが管理する各キャッシュに関する統計は、kstat -c kmem_cache コマンドで表示できます。

メモリーが壊されたために、システムがパニックになることがまれにあります。カーネルメモリーアロケータは、バッファーの各種整合性検査を実行するデバッギングインタフェース (一連のフラグ) をサポートします。カーネルメモリーアロケータは、アロケータに関する情報も収集します。整合性検査によって、発生まぎわのエラーを検出する機会が得られます。収集された情報は、サポート担当者にとって、パニックの原因追及を試みるための追加情報となります。

フラグを使用すると、システム操作で余分なオーバーヘッドと余分なメモリーの使用が発生します。したがって、フラグの使用は、メモリーの損傷が疑われるときだけに限るべきです。