Oracle® Solaris 11.2 カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

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更新: 2014 年 12 月
 
 

nfs:nfs_async_timeout

説明

非同期入出力要求を実行するスレッドが終了するまで、なにもしない休眠状態を続けることのできる時間の長さを制御します。実行する要求がないと各スレッドは休眠状態に入ります。このタイマーが切れる前に新しい要求が到着しないと、スレッドは休眠から起きて終了します。要求が届くと、スレッドは起き上がって再び要求がなくなるまで要求を実行します。その後、スレッドは休眠状態に戻り、次の要求が届くか、またはタイマーが満了するまで待ちます。

データ型

整数 (32 ビット)

デフォルト

6000 (1 分を 60 秒 * 100Hz として表す)

範囲

0 から 231 - 1

単位

Hz(一般にクロックは 100Hz で動作する)

動的か

はい

検証

ありません。しかし、このパラメータに正以外の値を設定すると、スレッドが、自身が処理する要求がキューになくなるとすぐに終了します。

どのような場合に変更するか

システムでのアプリケーションの動作を正確に把握し、非同期入出力要求の割合を予測できる場合は、次のどちらかの方法によってこのパラメータをチューニングすることで、パフォーマンスをある程度最適化することができます。

  • スレッドの終了までの時間を短くして、カーネルリソースの解放を早くする。

  • スレッドの終了までの時間を長くして、スレッドの作成や破棄にかかるオーバーヘッドを減らす。

コミットレベル

変更の可能性あり