Oracle® VM Server for SPARC 3.3 管理ガイド

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更新: 2015 年 10 月
 
 

仮想ディスクの表示

バックエンドが仮想ディスクとしてエクスポートされると、ゲストドメインにフルディスクまたは 1 つのスライスディスクとして表示可能になります。表示形式は、バックエンドの種類およびバックエンドのエクスポート時に使用したオプションによって異なります。


Caution

注意  - SPARC T7 シリーズサーバーおよび SPARC M7 シリーズサーバーでは、NVMe (Non-Volatile Memory Express) ストレージが導入されています。これは、ディスクドライブまたは Flash Accelerator F160 PCIe カードである場合があります。このディスクタイプをフルディスクとして使用して仮想ディスクバックエンドを構築することはできません。 このようなディスクを使用する場合は、vdsdev を作成するときにディスクのスライスまたは slice オプションを使用します。たとえば、ディスクをパーティション分割したあと、次のいずれかのコマンドを使用します。

ldm add-vdsdev dev/dsk/c14t1d0s6 volume3@primary-vds4
または:
ldm add-vdsdev options=slice /dev/dsk/c14t1d0s2 volume3@primary-vds4



Caution

注意  - 単一スライスのディスクはデバイス ID がありません。デバイス ID が必要な場合は、完全な物理ディスクのバックエンドを使用します。


フルディスク

バックエンドをフルディスクとしてドメインにエクスポートすると、そのドメインに、8 つのスライス (s0 - s7) を持つ通常のディスクとして表示されます。このタイプのディスクは、format(1M) コマンドを使用して表示できます。ディスクのパーティションテーブルは、fmthard コマンドまたは format コマンドのいずれかを使用して変更できます。

また、フルディスクは OS インストールソフトウェアからも表示でき、OS のインストール先のディスクとして選択できます。

どのバックエンドも、フルディスクとしてエクスポートできますが、1 つのスライスディスクとしてのみエクスポート可能な物理ディスクスライスは除きます。

1 つのスライスディスク

バックエンドを 1 つのスライスディスクとしてドメインにエクスポートすると、そのドメインに、8 つのスライス (s0 - s7) を持つ通常のディスクとして表示されます。ただし、使用できるのは 1 番めのスライス (s0) のみです。このタイプのディスクは、format(1M) コマンドで表示できますが、ディスクのパーティションテーブルは変更できません。

また、1 つのスライスディスクは OS インストールソフトウェアからも表示でき、OS のインストール先のディスクとして選択できます。この場合、UNIX ファイルシステム (UNIX File System、UFS) を使用して OS をインストールするときは、ルートパーティション (/) のみを定義し、このパーティションがすべてのディスク領域を使用する必要があります。

どのバックエンドも、1 つのスライスディスクとしてエクスポートできます。ただし、フルディスクとしてのみエクスポートできる物理ディスクは除きます。


注 - Oracle Solaris 10 10/08 OS より前のリリースでは、1 つのスライスディスクは、1 つのパーティションを持つディスクとして表示されていました (s0)。このタイプのディスクは、format コマンドでは表示できませんでした。また、OS インストールソフトウェアからも表示できず、OS をインストール可能なディスクデバイスとして選択することができませんでした。