このセクションでは、ゲストドメインおよび制御 (primary) ドメインの XML ファイルからドメイン構成を復元する方法について説明します。
ゲストドメインのドメイン構成を復元するには、ldm add-domain -i コマンドを使用します (このコマンドについては、XML ファイルからのドメイン構成の復元方法 (ldm add-domain)で説明します)。primary ドメインの制約を XML ファイルに保存することはできますが、そのファイルをこのコマンドの入力として使用することはできません。
primary ドメインのドメイン構成を復元するには、ldm init-system コマンドおよび XML ファイルのリソース制約を使用して、primary ドメインを再構成します。また、ldm init-system コマンドを使用して、XML ファイルに記述されているほかのドメインを再構成できます。ただし、それらのドメインは構成が完了しても無効のままである可能性があります。XML ファイルからのドメイン構成の復元方法 (ldm init-system)を参照してください。
この手順は、ゲストドメインでは有効ですが、制御 (primary) ドメインでは有効ではありません。primary ドメイン、または XML ファイルで記述されているその他のドメインの構成を復元する場合は、XML ファイルからのドメイン構成の復元方法 (ldm init-system)を参照してください。
# ldm add-domain -i domain-name.xml
# ldm bind-domain [-fq] domain-name
–f オプションは、無効なバックエンドデバイスが削除された場合でも、ドメインを強制的にバインドします。–q オプションは、コマンドがより迅速に実行されるように、バックエンドデバイスの検証を無効にします。
# ldm start-domain domain-name
次の例は、1 つのドメインを復元する方法を示しています。最初に、XML ファイルから ldg1 ドメインを復元します。次に、復元した ldg1 ドメインをバインドして再起動します。
# ldm add-domain -i ldg1.xml # ldm bind ldg1 # ldm start ldg1
この手順では、XML ファイルで ldm init-system コマンドを使用して、以前に保存された構成を再作成する方法について説明します。
注意 - ldm init-system コマンドは、物理 I/O コマンドが使用された構成を正しく復元しない可能性があります。そのようなコマンドは、ldm add-io、ldm set-io、ldm remove-io、ldm create-vf、および ldm destroy-vf です。詳細については、Oracle VM Server for SPARC 3.3 リリースノート のldm init-system コマンドで、物理的な I/O 変更が行われたドメイン構成が正しく復元されないことがあるを参照してください。 |
始める前に
ldm list-constraints -x コマンドを実行して、XML 構成ファイルを作成しておく必要があります。このファイルには、1 つまたは複数のドメインの構成を記載します。
primary# ldm list-config | grep "factory-default" factory-default [current]
システムが factory-default 構成でない場合は、出荷時デフォルト構成を復元する方法を参照してください。
Oracle Solaris 11.3 については、Securing Users and Processes in Oracle Solaris 11.3 の第 1 章About Using Rights to Control Users and Processesを参照してください。
# ldm init-system [-frs] -i filename.xml
構成を有効にするためには、primary ドメインをリブートする必要があります。–r オプションは、構成後に primary ドメインをリブートします。–r オプションを指定しない場合は、手動でリブートを行う必要があります。
–s オプションは、仮想サービス構成 (vds、vcc、および vsw) のみ復元し、リブートしなくても実行できます。
–f オプションは、出荷時のデフォルト構成チェックをスキップし、システム上ですでに構成された内容に関係なく処理を続行します。–f オプションは慎重に使用してください。ldm init-system コマンドは、システムが出荷時のデフォルト構成であると想定するため、XML ファイルで指定された変更が直接適用されます。システムが出荷時のデフォルト以外の構成の場合に –f を使用すると、システムが XML ファイルで指定された構成どおりにならない可能性が高くなります。XML ファイル上の変更と初期構成の組み合わせによっては、1 つ以上の変更がシステムに適用されない可能性があります。
primary ドメインは、ファイルで指定されたとおりに再構成されます。XML ファイル内に構成がある primary 以外の任意のドメインは、再構成されますが、非アクティブのままです。
次の例は、ldm init-system コマンドを使用して factory-default 構成から primary ドメインおよびシステム上のすべてのドメインを復元する方法を示しています。
primary ドメインを復元します。–r オプションは、構成後に primary ドメインをリブートするために使用します。primary.xml ファイルには、以前に保存した XML ドメイン構成が含まれます。
primary# ldm init-system -r -i primary.xml
システム上のすべてのドメインを復元します。システムのドメインを config.xml XML ファイル内の構成で復元します。config.xml ファイルには、以前に保存した XML ドメイン構成が含まれます。ldm init-system コマンドによって、primary ドメインが自動的に再起動されます。ほかのドメインは復元されますが、バインドされずに再起動されます。
# ldm init-system -r -i config.xml
システムのリブート後、次のコマンドは、ldg1 および ldg2 ドメインをバインドしてリブートします。
# ldm bind ldg1 # ldm start ldg1 # ldm bind ldg2 # ldm start ldg2