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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

eeprom(8)

名前

eeprom - EEPROM 表示およびロードユーティリティー

形式

/usr/sbin/eeprom [-] [-f
 device] [parameter[=
value]]
/usr/sbin/eeprom -u [-i] [-x] [
-] [uefi-variable[=value]] ... 
/usr/sbin/eeprom -u -d 
uefi-variable ... 

説明

eeprom は、EEPROM のパラメータの値を表示または変更します。パラメータを指定された順序で処理します。eeprom は、parametervalue の組み合わせを処理する際には、その指定された変更を EEPROM に対して行い、そうでない場合はその parameter の値を表示します。パラメータの指定子が 1 つも指定されなかった場合、eeprom はすべての EEPROM パラメータの値を表示します。「-」(ハイフン) フラグは、標準入力からパラメータと値を読み取ることを指定します (行ごとに parameter または parameter=value を 1 つずつ)。

EEPROM の内容を変更できるのは、スーパーユーザーだけです。

eeprom は、EEPROM のチェックサムを検証し、不正な場合にはメッセージを表示します。

platform-name はプラットフォームの実装名であり、この名前を確認するには、uname(1)–i オプションを使用します。

SPARC

SPARC ベースのシステムでは、eepromsecurity-mode security-password、および security-#badlogins プロパティーを使用してファームウェアのパスワード保護が実装されています。

x86

EEPROM の記憶領域は、プラットフォーム固有のブート領域に存在するファイルを使用してシミュレートされます。/boot/solaris/bootenv.rc ファイルが EEPROM の記憶領域をシミュレートします。

x86 ベースのシステムでは通常、システムの BIOS 内でパスワード保護が実装されているため、eeprom プログラムにはパスワード保護のサポートはありません。x86 ベースのシステムで security-modesecurity-password、および security-#badlogins プロパティーを設定することも可能ですが、それらのプロパティーは、x86 ベースのシステムでは特別な意味や動作は持ちません。

UEFI

EEPROM ストレージをシミュレートすることに加えて、UEFI に対応した x86 システムは、UEFI 仕様によって定義された、UEFI 環境に固有の変数のための NVRAM ストレージを実装します。UEFI 変数の読み取りおよび書き込みの両方に対するすべての特権が必要です。

オプション

–f device

device を EEPROM デバイスとして使用します。

–u

Solaris システム変数ではなく UEFI 変数にアクセスします。単独で使用された場合、すべての UEFI 変数を出力します。それ以外の場合は、個々の変数は、Solaris システム変数と同じフォーマットスタイルを使用して、コマンド行に一覧を出力または書き込むことができます。

ほとんどの UEFI 変数はバイナリ形式であり、人間が判読可能な形式に変換されます。変換が可能でない場合、hexdump が出力されます。

–x uefi-variable

変換を試行せずに、指定された UEFI 変数の hexdump を出力します。セット操作に使用された場合、効果はありません。

–d uefi-variable

コマンド行で指定された UEFI 変数を削除します。

–u -

–u オプションで使用された場合の「-」は、現在では UEFI 変数に対して動作することを除けば、通常の eeprom コマンドと一緒に使用された場合と同じように機能します。

–i

UEFI NVRAM ストレージ使用法情報を出力します。

オペランド

x86 のみ

acpi-user-options

電源管理仕様 Advanced Configuration and Power Interface (ACPI) の使用を制御する構成変数。この変数で使用可能な値は、使用する Solaris オペレーティングシステムのリリースによって異なります。

Solaris 10 と Solaris 11 のすべてのリリースで、値 0x0 は、システム上で ACPI が使用可能な場合にその使用が試みられることを意味します。値 0x2 を使用すると、ACPI の使用が無効化されます。

Solaris 10 1/06 リリースの場合、値 0x8 は、システム上で ACPI が使用可能な場合に Solaris 10 の以前のリリースと互換性のあるモードで ACPI の使用が試みられることを意味します。Solaris 10 1/06 のデフォルトは 0x8 です。

Solaris 10 の 1/06 以降のリリースおよび Solaris 11 のデフォルトは、0x0 です。

ほとんどのユーザーは、安全にデフォルト値を受け入れることができます。デフォルト値では、ACPI が使用可能な場合には有効化されます。Solaris 1/06 以降の Solaris リリースで ACPI の使用にかかわる問題が発生していると考えられる場合には、まず値 0x8 を試し、それで満足する結果が得られないときには、0x02 を使用することをお勧めします。

console

コンソールデバイスを指定します。指定できる値は、ttya ttybtextgraphics、および force-text です。text モードでは、コンソールの出力はフレームバッファーに送信され、入力はキーボードから取得されます。テキストモードのバリエーションである graphics は、キーが押されるか、あるいはコンソールログイン、sulogin、または kmdb によってコンソールの対話処理が必要になるまで、アニメーション付きのイメージを表示します。text の追加のバリエーションである force-text は、VGA アダプタを VGA テキストモードに設定して、ビットマップデバイスとして使用しないようにします。このプロパティーが存在しない場合、コンソールデバイスは input-device output-device で指定されたデバイスになります。console プロパティー、input-deviceoutput-device のプロパティーペアのどちらも存在しない場合、コンソールはデフォルトでフレームバッファーとキーボードになります。

screen-#columns screen-#rows

ビットマップデバイスで screengraphics または text に設定されている場合、screen-#columns および screen-#rows によってテキストの列と行を必要な数だけ指定できます。それらはデフォルトでそれぞれ 8024 に設定されます。

UEFI のみ

BootOrder

順序付きのブートオプションロードリスト。

BootNext

次回のブート限定のブートオプション。

BootCurrent

現在のブート用に選択されたブートオプション。

Boot####

ブートロードオプション。#### は出力される 16 進数値。16 進数値には 0x も h も含まれません。

ConIn

デフォルトの入力コンソールのデバイスパス。

ConOut

デフォルトの出力コンソールのデバイスパス。

ConInDev

使用可能なすべてのコンソール入力デバイスのデバイスパス。

ConOutDev

使用可能なすべてのコンソール出力デバイスのデバイスパス。

ErrOut

デフォルトのエラー出力デバイスのデバイスパス。

ErrOutDev

使用可能なすべてのエラー出力デバイスのデバイスパス。

Lang

システムが構成される言語コード。この値は非推奨です。

PlatformLang

システムが構成される言語コード。

LangCodes

ファームウェアがサポートする言語コード。この値は非推奨です。

PlatformLangCodes

ファームウェアがサポートする言語コード。

Timeout

デフォルトのブート選択を開始するまでの、ファームウェアのブートマネージャーのタイムアウトの秒数。

NVRAM の構成パラメータ

OpenBoot システムの中には、一部のパラメータをサポートしていないものもあります。デフォルトは、システムや PROM のリビジョンによって異なります。システムのデフォルトを確認するには、ok (OpenBoot) プロンプトで printenv コマンドを入力し、その「Default Value」列の出力を参照してください。

auto-boot?

true の場合、電源投入後やリセット後に自動的にブートします。デフォルトは true です。x86 の場合、このパラメータは GRUB メニューファイルによって制御されます。

ansi-terminal?

端末エミュレータの動作を制御するために使用される構成変数。値 false が設定されると、端末エミュレータは ANSI エスケープシーケンスを解釈しなくなり、代わりにその情報を出力デバイスにエコーするようになります。デフォルトは true です。

boot-args

ブートサブシステムに渡される引数の文字列を保持します。たとえば、カスタム JumpStart インストールを要求するには、boot-args=' - install dhcp' を使用します。boot(8)kmdb(1)、および kernel(8) を参照してください。

boot-command

auto-boot?true の場合に実行されるコマンド。デフォルトは boot です。

boot-device

ブート元となるデバイス。boot-device には、0 個以上のデバイス指定子をスペースで区切って含めることができます。各デバイス指定子は、PROM デバイス別名、PROM デバイスパスのいずれかになります。ブート PROM はリスト内の連続する各デバイス指定子のオープンを順次試みますが、その際、先頭のデバイス指定子から順に試みます。最初にオープンに成功したデバイス指定子が、ブート元のデバイスとして使用されます。デフォルトは disk net です。

boot-device-index

デバイスのインデックスを boot-device 変数に記録します。

boot-file

ブートするファイル (空の文字列を指定した場合はセカンダリブートプログラムがデフォルトを選択する)。デフォルトは空の文字列です。

boot-from

ブートデバイスとブートファイル (OpenBoot PROM バージョン 1.x のみ)。デフォルトは vmunix です。

boot-from-diag

診断用のブートデバイスとブートファイル (OpenBoot PROM バージョン 1. x のみ)。デフォルトは le( )unix です。

boot-ncpus

システムブート時に使用されるプロセッサの数を制御する構成変数。デフォルトでは、システムブート時に、サポートされる最大数のプロセッサが使用されます。

boot-pool-list

プラットフォームが、ブートプールとして使用される専用デバイス (ブートデバイス以外のデバイスからルートファイルシステムをマウントできるオペレーティングシステムでシステムをブートするために使用される専用 ZFS プール) をサポートする場合、この変数は、ブートプールを作成するためにオペレーティングシステムが使用できるストレージデバイスへのデバイスパスの空白で区切られたリストになります。

comX-noprobe

X はシリアルポートの番号。シリアルポート X でのデバイスの検索を行いません。

diag-device

診断ブート元デバイス。デフォルトは net です。

diag-file

診断モードのブート元となるファイル。デフォルトは空の文字列です。

diag-level

診断レベル。値には off minmaxmenus が含まれます。プラットフォーム固有の値が追加されている可能性があります。off に設定すると、 POST は呼び出されません。POST が呼び出されると、この値は引数として使用可能になり、POST によって解釈されます。デフォルトは platform-dependent です。

diag-switch?

true の場合、診断モードで実行されます。デフォルトは、大部分のデスクトップシステムでは false、大部分のサーバーでは true になります。

error-reset-recovery

エラーリセットトラップ後に復旧します。デフォルトは、プラットフォーム固有の設定になります。

この変数をサポートするプラットフォームでは、watchdog-reboot? watchdog-sync?redmode-reboot? redmode-sync?sir-sync?xir-sync? の各パラメータがこの変数で置き換えられます。

オプションは、次のとおりです。

none

リセットトラップを記述するメッセージを出力したあと、OpenBoot PROM のユーザーインタフェース、つまり OK プロンプトを表示します。

sync

リセットトラップ後に OpenBoot PROM の sync ワードを呼び出します。これは、一部のプラットフォームでは、外部強制リセット (XIR) トラップ後の none として処理されることがあります。

boot

リセットトラップ後にリブートします。これは、一部のプラットフォームでは、XIR トラップ後の none として処理されることがあります。

fcode-debug?

true の場合、プラグインデバイス FCode の名前パラメータを含めます。デフォルトは false です。

hardware-revision

システムのバージョン情報。

input-device

電源投入時に使用される入力デバイス (通常は keyboard ttya、または ttyb のいずれか)。デフォルトは keyboard です。

keyboard-click?

true の場合、キーボードクリックを有効にします。デフォルトは false です。

keyboard-layout

非自己識別キーボード (タイプ 7c) のレイアウト名を指定する文字列。使用可能なレイアウト名のリストを取得するには、kbd –s を呼び出します。kbd(1) を参照してください。

keymap

カスタムキーボードのキーマップ。

last-hardware-update

システムの更新情報。

load-base

クライアントプログラムのデフォルトのロードアドレス。デフォルト値は 16384 です。

local-mac-address?

true の場合、ネットワークドライバはシステムではなくそれ自体の MAC アドレスを使用します。デフォルトは false です。

mfg-mode

POST の工場出荷時モード引数。指定可能な値には、off および chamber が含まれます。この値は POST に引数として渡されます。デフォルトは off です。

mfg-switch?

true の場合、STOP-A で中断するまでシステムセルフテストを繰り返します。デフォルトは false です。

multipath-boot?

true の場合、boot-device 変数で指定された I/O デバイスのリストを、リスト内のデバイスを使用して正常なブートが実行されるまで繰り返します。

nvramrc

NVRAMRC の内容。デフォルトは空です。

network-boot-arguments

ネットワークブート時に PROM によって使用される引数。デフォルトは空の文字列です。network-boot-arguments を使用すると、使用されるブートプロトコル (RARP/DHCP) や、プロセス中に使用されるさまざまなシステム情報を指定できます。

ネットワークブートでサポートされる引数の構文は、次のとおりです。

[protocol,] [key=
value,]*

すべての引数はオプションであり、指定する順序にも制限はありません。ただし、リストの末尾でない限り、引数の後にはコンマが必要です。ここで指定した引数は、すべてのデフォルト値よりも優先されるほか、DHCP を使ってブートする場合には、それらの引数に対応する DHCP サーバーから提供される構成情報よりも優先されます。

前述の protocol には、使用するアドレス検索プロトコルを指定します。

key= value 属性ペアには、以下の構成パラメータを指定します。

tftp-server

TFTP サーバーの IP アドレス。

file

TFTP を使ってダウンロードするファイルの名前、または WANブートの URL。

host-ip

クライアントの IP アドレス (ドット区切り 10 進表記)。

router-ip

デフォルトのルーターの IP アドレス (ドット区切り 10 進表記)。

subnet-mask

サブネットマスク (ドット区切り 10 進表記)。

client-id

DHCP クライアント識別子。

hostname

DHCP トランザクションで使用するホスト名。

http-proxy

HTTP プロキシサーバー指定 (IPADDR[: PORT])。

tftp-retries

TFTP の最大リトライ回数。

dhcp-retries

DHCP の最大リトライ回数。

パラメータが 1 つも指定されなかった場合 (つまり、network-boot-arguments が空の文字列だった場合)、PROM はプラットフォーム固有のデフォルトアドレス検索プロトコルを使用します。

プロトコルパラメータを指定せずにほかの構成パラメータを指定した場合、暗黙的に手動構成が選択されます。

手動構成の場合、ブートに必要なすべての情報をクライアントに提供する必要があります。手動構成を使用する場合、PROM が二次ブートプログラムをロードするために必要な情報については、network-boot-arguments に指定する必要がありますが、二次ブートプログラムで必要になる情報については、boot プログラムの引数として指定することも、boot プログラムの対話型コマンドインタプリタ経由で指定することもできます。

手動構成の使用時に PROM で必要になる情報は、ブート対象クライアントの IP アドレス、ブートファイルの名前、およびブートファイルイメージを提供するサーバーのアドレスです。ネットワーク構成によっては、使用するサブネットマスクやデフォルトルーターのアドレスも指定しなければならない場合があります。

oem-banner

カスタム OEM バナー (oem-banner? true に設定すると有効になる)。デフォルトは空の文字列です。

oem-banner?

true の場合、カスタム OEM バナーを使用します。デフォルトは false です。

oem-logo

バイト配列のカスタム OEM ロゴ (oem-logo? true に設定すると有効になる)。16 進数で表示されます。

oem-logo?

true の場合、カスタム OEM ロゴを使用します (それ以外の場合は Sun のロゴを使用する)。デフォルトは false です。

os-root-device

設定した場合、1 つ以上のルートファイルシステムとルートプールの格納に使用されるデバイスの全体を説明します。ファームウェアから直接アクセスできない (たとえば、ルートデバイスにアクセスできるコードを伴う FCode または ROM がない) ストレージからルートプールをインポートするプラットフォームでは、この変数は初期の Solaris カーネルブートでルートデバイスとファイルシステムを構成するために使用されます。このプロパティーの値はオペレーティングシステム (Solaris など) によってのみ解釈されます。

OS ルートデバイスの一般的な形式は、セミコロン (;) で区切られたキーと値のペアのセットです。複数のルート記述子はダブルセミコロン (;;) で区切ります。

例 (単一ルート記述子 (再アセンブルされ、1 行の連続したテキストを形成します)):

osroot-type=ZFS/iSCSI/IPv4/IPoIB;osroot-iscsi-port=3260;\            
osroot-iscsi-target-ip=141.141.1.2;osroot-iscsi-partition=a;\        
osroot-iscsi-lun=2;osroot-iscsi-target-name=iqn.1986-03.\            
com.sun:02:3a9d3d74-b3ec-43ac-ed6f-c9358c98a366;\                    
osroot-subnet-mask=255.255.255.0;osroot-host-ip=\                    
141.141.1.1;osroot-path=/pci@301/pci@1/pciex15b3,1003@0:\            
port=1,pkey=FFFF,protocol=ip

別の例 (複数のルート記述子 (再アセンブルされ、1 行の連続したテキストを形成します)):

osroot-type=ZFS/iSCSI/IPv4/IPoIB;osroot-iscsi-port=3260;\            
osroot-iscsi-target-ip=141.141.1.2;osroot-iscsi-partition=a;\        
osroot-iscsi-lun=2;osroot-iscsi-target-name=iqn.1986-03.\            
com.sun:02:3a9d3d74-b3ec-43ac-ed6f-c9358c98a366;\                    
osroot-subnet-mask=255.255.255.0;osroot-host-ip=\                    
141.141.1.1;osroot-path=/pci@301/pci@1/pciex15b3,1003@0:\            
port=1,pkey=FFFF,protocol=ip;;\                                      
osroot-type=ZFS/iSCSI/IPv4/IPoIB;osroot-iscsi-port=3260;\            
osroot-iscsi-target-ip=141.141.1.2;osroot-iscsi-partition=a;\        
osroot-iscsi-lun=2;osroot-iscsi-target-name=iqn.1986-03.\            
com.sun:02:3a9d3d74-b3ec-43ac-ed6f-c9358c98a366;\                    
osroot-subnet-mask=255.255.255.0;osroot-host-ip=\                    
141.141.1.1;osroot-path=/pci@315/pci@2/pciex15b3,1003@0:\            
port=2,pkey=FFFF,protocol=ip
pci-mem64?

true の場合、OpenBoot PROM は、64 ビットアドレスをサポート可能な PCI デバイスに 64 ビット PCI メモリーアドレスを割り当てます。

この変数は SPARC プラットフォームでのみ使用可能であり、オプションです。Oracle Solaris の一部のバージョンでは PCI MEM64 アドレスがサポートされていないため、それらのバージョンで OpenBoot PROM が PCI MEM64 アドレスを割り当てると、予期しない方法で処理が失敗します。

デフォルト値はシステムに依存します。この変数が存在する場合、そのデフォルト値は、特定のプラットフォームに付属する Oracle Solaris オペレーティングシステムのバージョンのうちでもっとも低いものに適した値になります。

output-device

電源投入時に使用される出力デバイス (通常は screen ttya、または ttyb のいずれか)。デフォルトは screen です。

redmode-reboot?

redmode リセットトラップ後にリブートする場合は、true を指定します。デフォルトは true です。(Sun Enterprise 10000 のみ。)

redmode-sync?

redmode リセットトラップ後に OpenBoot PROM の sync ワードを呼び出す場合は、true を指定します。デフォルトは false です。(Sun Enterprise 10000 のみ。)

rootpath

オペレーティングシステムのルートデバイスを指定します。

sbus-probe-list

どの SBus スロットをどのような順序で検索するかを指定します。デフォルトは 0123 です。

screen-#columns

画面上の列の数 (1 行の文字数)。デフォルトは 80 です。

screen-#rows

画面上の行の数 (行数)。デフォルトは 34 です。

scsi-initiator-id

ホストアダプタの SCSI バスアドレスで、範囲は 0 から 7 です。デフォルトは 7 です。

sd-targets

SCSI ディスクユニットをマップします (OpenBoot PROM バージョン 1.x のみ)。デフォルトは 31204567 ですが、これは、ユニット 0 がターゲット 3 にマップされ、ユニット 1 がターゲット 1 にマップされ、といったようになることを意味します。

security-#badlogins

不正なセキュリティーパスワードの試行回数。x86 ベースのシステムでは、このプロパティーは特別な意味や動作を持ちません。

security-mode

ファームウェアのセキュリティーレベル (オプションは、none command、または full)。command または full に設定すると、システムから PROM セキュリティーパスワードの入力を求められます。デフォルトは none です。x86 ベースのシステムでは、このプロパティーは特別な意味や動作を持ちません。

security-password

ファームウェアのセキュリティーパスワード (表示されない)。security-modecommand または full に設定された場合にのみ設定可能です。x86 ベースのシステムでは、このプロパティーは特別な意味や動作を持ちません。


example# eeprom security-password=
Changing PROM password:
New password:
Retype new password:
selftest-#megs

テストする RAM のメガバイト数。 diag-switch?true に設定した場合は無視されます。デフォルトは 1 です。

sir-sync?

ソフトウェア起動リセット (SIR) トラップ後に OpenBoot PROM の sync ワードを呼び出す場合は、true を指定します。デフォルトは false です。(Sun Enterprise 10000 のみ。)

skip-vme-loopback?

true の場合、POST は VMEbus ループバックテストを行いません。デフォルトは false です。

st-targets

SCSI テープユニットをマップします (OpenBoot PROM バージョン 1.x のみ)。デフォルトは 45670123 ですが、これは、ユニット 0 がターゲット 4 にマップされ、ユニット 1 がターゲット 5 にマップされ、といったようになることを意味します。

sunmon-compat?

true の場合、制限モニタープロンプト ( >) を表示します。デフォルトは false です。

tboot-list

プラットフォームが、フォールバックブートメカニズム (プライマリブートデバイスの障害イベントでシステムがブートできるようにするブート可能イメージを保持するストレージデバイスを表すデバイスまたはデバイスセット) をサポートする場合、この変数は、オペレーティングシステムがブートデバイス変数に追加する (通常は末尾でプライマリブートデバイスの後) 必要のあるデバイスパスの空白で区切られたリストを保持します。

testarea

読み取り/書き込みテストで使用可能な 1 バイトのスクラッチフィールド。デフォルトは 0 です。

tpe-link-test?

内蔵されている、より対線 Ethernet に対する 10baseT リンクテストを有効にします。デフォルトは true です。

ttya-mode

TTYA (ボーレート、ビット数、パリティー、ストップ数、ハンドシェーク)。デフォルトは 9600,8,n,1,- です。

各フィールドは次のとおりです (左から右へ)。

ボーレート:

110、300、1200、4800、9600 . . .

データビット数:

5、6、7、8

パリティー:

n(none)、e(even)、o(odd)、m(mark)、s(space)

ストップビット数:

1、1.5、2

ハンドシェーク:

-(none)、h(hardware:rts/cts)、s(software:xon/xoff)

ttyb-mode

TTYB (ボーレート、ビット数、パリティー、ストップ数、ハンドシェーク)。デフォルトは 9600,8,n,1,- です。

各フィールドは次のとおりです (左から右へ)。

ボーレート:

110、300、1200、4800、9600 . . .

データビット数:

5、6、7、8

ストップビット数:

1、1.5、2

パリティー:

n(none)、e(even)、o(odd)、m(mark)、s(space)

ハンドシェーク:

-(none)、h(hardware:rts/cts)、s(software:xon/xoff)

ttya-ignore-cd

true の場合、オペレーティングシステムは TTYA でのキャリア検出を無視します。デフォルトは true です。

ttyb-ignore-cd

true の場合、オペレーティングシステムは TTYB でのキャリア検出を無視します。デフォルトは true です。

ttya-rts-dtr-off

true の場合、オペレーティングシステムは TTYA で DTR と RTS を表明しません。デフォルトは false です。

ttyb-rts-dtr-off

true の場合、オペレーティングシステムは TTYB で DTR と RTS を表明しません。デフォルトは false です。

use-nvramrc?

true の場合、システムの起動中に NVRAMRC 内のコマンドを実行します。デフォルトは false です。

verbosity

PROM メッセージの詳細レベルを制御します。debugmaxnormal min、または none のいずれかを指定できます。デフォルトは normal です。

version2?

true の場合、ハイブリッド (1.x/2. x) PROM がバージョン 2.x で起動されます。デフォルトは true です。

watchdog-reboot?

true の場合、ウォッチドッグリセット後にリブートします。デフォルトは false です。

watchdog-sync?

ウォッチドッグリセットトラップ後に OpenBoot PROM の sync ワードを呼び出す場合は、true を指定します。デフォルトは false です。(Sun Enterprise 10000 のみ。)

xir-sync?

XIR トラップ後に OpenBoot PROM の sync ワードを呼び出す場合は、true を指定します。デフォルトは false です。(Sun Enterprise 10000 のみ。)

使用例 1 RAM のメガバイト数の変更

次の例は、システムがテストする RAM のメガバイト数を 1 から 2 に変更する方法を示しています。

example# eeprom selftest-#megs
selftest-#megs=1

example# eeprom selftest-#megs=2

example# eeprom selftest-#megs
selftest-#megs=2
使用例 2 auto-boot? パラメータを true に設定する。

次の例は、auto-boot? パラメータを true に設定する方法を示しています。

example# eeprom auto-boot?=true

eeprom コマンドをユーザーモードで実行する場合、末尾に疑問符 (?) の付くパラメータを二重引用符 (“ “) で囲み、その疑問符がシェルによって解釈されないようにする必要があります。疑問符がシェルによって解釈されないようにするには、疑問符の前にエスケープ文字 (\ ) を付けてもかまいません。

example% eeprom "auto-boot?"=true
使用例 3 network-boot-arguments の使用

DHCP をブートプロトコルとして使用し、ネットワークブート時にホスト名 abcd.example.com を使用するには、network-boot-arguments 内でこれらの値を次のように設定します。

example# eeprom network-boot-arguments="dhcp,hostname=abcd.example.com"

そして、次のコマンドを使用してブートします。

ok boot net

PROM コマンド行からネットワークブート引数を指定すると、network-boot-arguments の内容が無視されます。たとえば、network-boot-arguments が前述のように設定された状態で次の boot コマンドを実行します。

ok boot net:dhcp

このとき、DHCP は使用されますが、network-boot-arguments に指定された hostname はネットワークブート時に使用されません。

使用例 4 補助デバイスへのシステムコンソールの設定

次のコマンドは、デバイス /dev/term/a をシステムのコンソールデバイスとして割り当てます。そのような割り当ては、tip(1) を使用してホストへの tip 接続を確立する前に行います。

SPARC マシンの場合:

# eeprom output-device=/dev/term/a

x86 マシンの場合:

# eeprom console=ttya

SPARC マシンの場合、コンソールを補助デバイスに割り当てるには、前述のコマンドで十分です。x86 マシンの場合はさらに、シリアル回線の特性を設定しなければいけない可能性がありますが、その方法については、そのマシンの BIOS のドキュメントを参照する必要があります。また、一部の x86 マシンでは、前述のデバイス a 以外のデバイスを使用する可能性もあります。たとえば、2 つ目のシリアル回線が存在する場合は、コンソールを ttyb に設定することもできます。

使用例 5 SPARC システムでの kmdb を使用したブートの指定

SPARC マシンが kmdb(1) を使用してブートするように指定するには、次のコマンドを入力します。

# eeprom boot-command="boot -k"

ファイル

/boot/solaris/bootenv.rc

x86 マシンで eeprom 値を格納するファイル。

/dev/openprom

デバイスファイル

/usr/platform/platform-name /sbin/eeprom

プラットフォーム固有のバージョンの eepromplatform-name を取得するには uname –i を使用します。

使用例 6 UEFI モード中の UEFI 対応 X86 システムでのすべての UEFI 変数の読み取り

次のコマンドは、UEFI モード中に UEFI 対応 X86 システムですべての UEFI 変数を読み取る方法を示します。


example# eeprom -u 

MonotonicCounter=0x1f2 
OsaBootOptNum=0xffff 
ConOut=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
ConIn=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1d,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x8,0x0) 
BootOrder=Boot0000 Boot0001 Boot0002 Boot0003 Boot0004 Boot0005 Boot0006 
Lang=eng 
PlatformLang=en-US 
Timeout=0x1 
Boot0001=description:string=[UEFI]USB:USBIN:USB USB Hard Drive, flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1a,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x2,0x0)/HD(1, 
MBR,0x004D5353,0x800,0x3b5800), optional_data:string=AMBO 
Boot0002=description:string=[UEFI]PXE:NET0:Intel(R) Ethernet Controller 10 
Gigabit X540-AT2, flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x2,0x0)/Pci(0x0,0x0)/MAC(002128e77478), 
optional_data:string=AMBO 
Boot0003=description:string=[UEFI]PXE:NET1:Intel(R) Ethernet Controller 10 
Gigabit X540-AT2, flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x2,0x0)/Pci(0x0,0x1)/MAC(002128e77479), 
optional_data:string=AMBO 
Boot0004=description:string=[UEFI]PXE:NET2:Intel(R) Ethernet Controller 10 
Gigabit X540-AT2, flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x1)/Pci(0x1,0x0)/Pci(0x0,0x0)/MAC(002128e7747a), 
optional_data:string=AMBO 
Boot0005=description:string=[UEFI]PXE:NET3:Intel(R) Ethernet Controller 10 
Gigabit X540-AT2, flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x1)/Pci(0x1,0x0)/Pci(0x0,0x1)/MAC(002128e7747b), 
optional_data:string=AMBO 
Boot0006=description:string=[UEFI]SAS:PCIE3:ATA     HITACHI HDS7225SA81A, 
flags:int=1, 
device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x3,0x0)/Pci(0x0,0x0)/MessagingPath(10,2c 
00b4dd87d48b00d911afdc001083ffca4d00000000000000021122334400000000000000001201 
0100)/HD(1,GPT,BCB01265-4665-F1CA-8BF5-9C4FB95962FA,0x100,0x80000), 
optional_data:string=AMBO 
Boot0000=description:string=Oracle Solaris s12_13, flags:int=1, 
device_path:string=HD(1,GPT,C7398875-60D2-A9E0-83EE-94DAA21B0383,0x100,0x80000 
, file_path:string=/EFI/Oracle/grubx64.efi USB_POINT=5139417f00000000 
ConOutDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
ConInDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1d,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x8,0x0) BootOptionSupport=0x1 
ErrOutDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
ErrOut=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) 
/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() 
PlatformLangCodes=en-US 
S3PerfAdd=hexdump:989fd6aa00000000 
LangCodes=eng 
BootCurrent=Boot0000
使用例 7 指定された UEFI 変数の読み取り

次のコマンドは、指定された UEFI 変数の読み取り方法を示します。


example# eeprom -u Boot0000 

Boot0000=description:string=Oracle Solaris s12_13, flags:int=1, 
device_path:string=HD(1,GPT,C7398875-60D2-A9E0-83EE-94DAA21B0383,0x100,0x80000),
file_path:string=/EFI/Oracle/grubx64.efi 
使用例 8 コマンド行を使用した UEFI 変数への書き込み

次のコマンドは、変換が可能であるコマンド行を使用して、UEFI 変数に書き込む方法を示します。


example# eeprom -u BootOrder="Boot0006 Boot0001 Boot0002 Boot0003 Boot0004 
Boot0005 Boot0000"
使用例 9 UEFI 変数の削除

次のコマンドは、UEFI 変数を削除する方法を示します。

example# eeprom -u -d Boot0004

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os

関連項目

kmdb(1)passwd(1)sh(1)svcs(1)tip(1)uname(1)attributes(7)smf(7)boot(8)init(8)kernel(8)svcadm(8)

OpenBoot 3.x Command Reference Manual