zoneadm - ゾーンの管理
zoneadm -z zonename [-u uuid-match] subcommand [subcommand-options]
zoneadm [-R root] [-z zonename] [-u uuid-match] list [list-options]
zoneadm -z zonename [-u uuid-match] mark incomplete
zoneadm -z zonename [-u uuid-match] mark unavailable
zoneadm ユーティリティーは、システムゾーンを管理するために使用されます。ゾーンは、オペレーティングシステムによって実行時に管理されるオペレーティングシステムコンテナです。
ゾーン 0 以外のゾーンに実装されたプロセスは、すべての子プロセスを含めて、ゾーンを変更できません。
単純な一覧表示機能とヘルプ機能以外は、大域システムゾーンで操作しているユーザーのみが zoneadm を使用でき、ルートの実効ユーザー ID で実行する必要があります。さらに、ユーザーは、特定のサブコマンドを実行することが承認されている必要があります。
zoneadm コマンドは、前にスラッシュ文字が付き、接尾辞として指定された zonename がオプションで含まれる承認文字列をチェックします。省略すると、承認はすべてのゾーンと一致します。
情報を表示するだけのサブコマンド (help や list など) では、承認は必要ありません。ほかのすべてのサブコマンドでは、承認 solaris.zone.manage/zonename が必要となります。
–w フラグおよびその file-mac-profile との対話の詳細は、zoneadm boot サブコマンドの下にある –w オプションを参照してください。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
代替ルート (ブート環境) を指定します。このオプションは、「list」および「mark」サブコマンドとの組み合わせでのみ使用できます。
libuuid(3LIB) によって割り当てられる、ゾーンの一意識別子。このオプションが存在し、引数が空の文字列でない場合、UUID に一致するゾーンがあると –z オプションで指定されたゾーンの代わりに選択されます。
ゾーンの文字列識別子。
破壊的な動作や作業内容の消失を伴う可能性のあるサブコマンドには、強制的にその処理を実行するために –F フラグが用意されています。–F フラグなしでコマンドを指定すると、アクションは許可されず、診断メッセージが標準エラーに書き込まれます。端末デバイスからの入力の場合、–F フラグなしでそのようなコマンドを指定するかどうかを尋ねるプロンプトがユーザーに表示されます。ゾーンのインストールまたはアンインストールが中断した場合、ゾーンの状態は不完全なままになります。そのようなゾーンをリセットして構成済みの状態に戻すには、アンインストールを使用します。
サポートされているサブコマンドは次のとおりです。
attach サブコマンドは、あるシステムから切り離されたゾーンを取得し、そのゾーンを新しいシステムに接続します。したがって、「接続」を行う前に、detach サブコマンドを実行することをお勧めします (必須ではありません)。構成済み状態の新しいゾーンが得られたら、ゾーンを新しいゾーンとしてインストールする代わりに、attach サブコマンドを使用してゾーンのルートを設定します。
attach サブコマンドは、ゾーンを unavailable 状態から installed 状態に移行するためにも使用されます。attach サブコマンドがそのような移行を実行できない場合、ゾーンは unavailable 状態のままになります。
–F オプションを使用すると、ソフトウェア互換性テストなしでゾーンを強制的に「インストール済み」状態にできます。あるソースシステムからゾーンを適切にホストできないターゲットシステムへの移動を行なった場合にゾーンがサポート不可能な状態に陥る危険性があるため、このオプションは注意して使用してください。–n オプションを使用すると、attach サブコマンドの「予行演習」を実行できます。このオプションは、「detach –n」サブコマンドの出力を入力として使用し、ネットワークデバイスの非互換など、あらゆる競合問題を特定するのに便利です。また、ホストがゾーンをサポートできるかどうかを判定することもできます。パスには「-」を指定できますが、その場合、入力が標準入力から読み取られます。
ゾーンのブランドには、ゾーンがどのように接続されるかを管理する、追加のオプションが含まれる場合があります。ブランド固有の情報については、brands(7) を参照してください。
接続するゾーンは、事前に zonecfg (zonecfg(8) を参照) コマンドを使って構成しておく必要があります。これは、「attach –n」を実行する場合には当てはまりません。
ゾーンを接続するには次のコマンドを使用します。
# zoneadm -z my-zone attach
ゾーンの接続と更新を行うには、次のコマンドを使用します。
# zoneadm -z my-zone attach -u
–n を指定しない場合 (上記の例)、このサブコマンドを使用する前にソースゾーンを停止する必要があります。
ゾーンのマニフェストを読み取り、実際に接続を実行することなく、ターゲットマシンがゾーンをホストできるように正しく構成されているかどうかを確認します。試行接続を行う前に、新規ホストで移行先システムのゾーンを構成する必要はありません。
接続されたゾーンを更新します。
このオプションを指定すると、使用中のように見える既存の zpool リソースが強制的に再利用されます。
システムが保守状態にある場合、attach サブコマンドは失敗することがあります。保守状態の詳細については、sysadm(8) のマニュアルページを参照してください。
指定されたゾーンをブート (アクティブに) します。
boot サブコマンドには、次のような相互に排他的なオプションがあります。
ゾーンが中断されている場合、このオプションは、中断しているゾーン状態の再開ではなく、新しいブートを強制的に実行します。中断されたゾーンには中間ファイルシステム状態などが含まれることがあり、中断した場合に問題が発生する可能性があるため、これは注意して使用してください。
書き込み可能なルートでゾーンをブートします。これにより、ゾーンの構成で効率的に file-mac-profile 設定が上書きされます。このオプションは、このブートサイクルでのみ有効です。その後のリブートでは、file-mac-profile を含むゾーンが効率的に再度ブートされます。ここで説明されているゾーンは不変ゾーンです。
一時的な R/W モードでゾーンをブートします。ゾーンが自己アセンブリを完了すると、ゾーンは読み取り専用モードでリブートします。 非読み取り専用のルートゾーンには影響を与えません。ここで説明されているゾーンは不変ゾーンです。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。ストレージが作成されるのは、その URI タイプにプロパティー「create-supported」が設定されている場合です。
次の boot-options がサポートされています。
smf-options には、サービス管理機能のブート動作を制御する次の 2 つのカテゴリのオプションが含まれています。回復オプションとメッセージオプションです。
メッセージオプションは、ブート中に smf(7) が表示するメッセージの種類と量を決定します。サービスオプションは、システムのブートに使用されるサービスを決定します。–m サブオプションの一覧については、kernel(8) を参照してください。
マイルストン svc:/milestone/single-user:default にのみブートします。このマイルストーンは、init のレベル s と同等です。詳細は、svc.startd(8) および init(8) のマニュアルページを参照してください。
システムが保守状態にある場合、boot サブコマンドは失敗することがあります。保守状態の詳細については、sysadm(8) のマニュアルページを参照してください。
既存のインストール済みゾーンをコピーすることでゾーンのインストールを行います。このサブコマンドは、ゾーンをインストールするための代替手段となります。
force-zpool-import を付けて –x オプションを指定すると、使用中のように見える既存の zpool リソースが強制的に再利用されます。
force-zpool-create-all を付けて –x オプションを指定すると、すべての zpool リソースが強制的に作成されます。
次の構文で、force-zpool-create を付けて –x を使用します:
-x force-zpool-create=zpoolname{,zpoolname,zpoolname,...}
このオプションが特定の zpool リソースセットに制限されます。rootzpool zpool リソースに名前を付けるには、rpool を使用します。zpool リソースの場合、対応するゾーン構成 name プロパティーで指定された名前を使用します。
カーネルゾーンのルート zpool を強制的に作成するには、次を使用します。
-x force-zpool-create={root-pool-name}
ここで、{root-pool-name} はソースゾーン内のルート zpool の名前です。カーネルゾーンでは -x force-zpool-create-all はサポートされません。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。
ソースゾーンを停止しないと、このサブコマンドを使用できません。
指定されたゾーンを切り離します。ゾーンの切り離しは、あるシステムから別のシステムへゾーンを移動する際の、最初のステップです。コールド移行では、ゾーンがソースホストから切り離され、宛先ホストに接続されます。ゾーンが切り離されると、そのゾーンは構成済みの状態になります。切り離された構成済みゾーンをインストールまたはクローンしようとするとエラーメッセージが表示され、その install または clone サブコマンドの処理を続行できなくなります。–n オプションを使用すると、detach サブコマンドの「予行演習」を実行できます。この場合、「attach –n」サブコマンドの実行に必要な情報が生成されます。このサブコマンドは、ネットワークデバイスの非互換やホストのゾーン未サポートなど、あらゆる競合問題を特定するのに便利です。この情報は標準出力に送られますが、ファイルに保存したり、「attach –n」サブコマンドにパイプしたりすることもできます。–F オプションを使用して、既存の zonepath の検証チェックを実行せずにゾーンを強制的に切り離すことができます。
ゾーンを切り離すには次のコマンドを使用します。
# zoneadm -z my-zone detach
–n オプションを指定しないかぎり、このサブコマンドを使用する前にソースゾーンを停止する必要があります。
ゾーンの記憶領域の検証チェックを実行せずにゾーンを強制的に切り離します。このオプションは通常、zonepath の記憶領域にこのホストがアクセスできなくなっているときに使用されます。このようなシナリオは通常、手動で、またはクラスタの一部として、ゾーンの記憶領域が代替ホストにフェイルオーバーされている場合に発生します。
実際にゾーンを切り離すことなく、実行中のゾーンでゾーンのマニフェストを生成します。移行元のシステムのゾーンの状態は変わりません。ゾーンのマニフェストは stdout に送信されます。大域管理者は、この出力をファイルに送ったり、移行先ホストですぐに検証されるようにリモートコマンドにパイプしたりできます。
get-prom サブコマンドは OpenBoot 構成変数を表示します。変数が指定されない場合、すべての構成変数およびそれらの値は variable=value 形式で表示されます。変数が指定された場合、その変数の値のみが表示されます。
get-prom サブコマンドは、SPARC の solaris-kz(7) ブランドによってのみサポートされます。これはゾーンがインストール済みの状態の場合のみ使用できます。
1 番目の形式では、set-prom サブコマンドは、指定された OpenBoot 構成変数を指定された値に設定します。値が指定されない場合 (つまり、長さゼロの文字列)、variable は長さゼロの文字列に設定されます。2 番目の形式では、–c オプションによって variable をクリアすることが示され、OpenBoot のデフォルト値が有効になります。
set-prom サブコマンドは、SPARC の solaris-kz(7) ブランドによってのみサポートされます。これはゾーンがインストール済みの状態の場合のみ使用できます。
指定されたゾーンを停止します。halt を指定した場合、そのゾーンのシャットダウンスクリプトは実行されません。また、ゾーンの実行時リソースを削除します。
次の shutdown サブコマンドも参照してください。
一般ヘルプを表示します。subcommand を指定した場合は、subcommand に関するヘルプが表示されます。
指定されたゾーンをシステムにインストールします。このサブコマンドが実行される前に、自動的にゾーンの確認が行われます。この確認手順が失敗した場合は、インストールが拒否されます。verify サブコマンドを参照してください。
force-zpool-import を付けて –x オプションを指定すると、使用中のように見える既存の zpool リソースが強制的に再利用されます。
force-zpool-create-all を付けて –x オプションを指定すると、すべての zpool リソースが強制的に作成されます。
次の構文で、force-zpool-create を付けて –x を使用します:
-x force-zpool-create=zpoolname{,zpoolname,zpoolname,...}
このオプションが特定の zpool リソースセットに制限されます。rootzpool zpool リソースに名前を付けるには、rpool を使用します。zpool リソースの場合、対応するゾーン構成 name プロパティーで指定された名前を使用します。
カーネルゾーンのルート zpool を強制的に作成するには、次を使用します。
-x force-zpool-create={root-pool-name}
ここで、{root-pool-name} は AI マニフェストで指定されたルート zpool の名前、または AI マニフェストが指定されていない場合は "rpool" です。カーネルゾーンでは -x force-zpool-create-all はサポートされません。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。
ゾーンのブランドには、ソフトウェアがゾーンにどのようにインストールされるかを管理する、追加のオプションが含まれる場合があります。ブランド固有の情報については、brands(7) を参照してください。
現在のゾーンの名前、またはゾーンが表示されるように指定されている場合はそのゾーンの名前を表示します。
デフォルトでは、実行中のすべてのゾーンの一覧を表示します。このサブコマンドを zoneadm –z zonename オプションと一緒に使用した場合は、指定したゾーンの状態に関係なく、そのゾーンだけが表示されます。この場合、–i および –c オプションは許可されません。
–i オプションと –c オプションのどちらも指定されなかった場合、実行中のすべてのゾーンの一覧を表示します。
次の list-options がサポートされています。
構成済みのすべてのゾーンを表示します。このオプションによって –i オプションがオーバーライドされます。
インストール済みのすべてのゾーンを表示します。
機械可読な出力を要求します。出力形式は行のリストです。1 つのゾーンは 1 行に出力され、各フィールドはコロンで区切られます。これらのフィールドは次のとおりです。
zoneid:zonename:state:zonepath:uuid:brand:ip-type:\ r/w:file-mac-profile:auxstate
zonepath にコロンが含まれている場合、これらのコロンはバックスラッシュ (「\:」) でエスケープされます。これは、環境変数 IFS とともにシェルの read(1) 関数を使用することで解析できます。uuid 値は、ゾーンのインストール時に libuuid(3LIB) によって割り当てられ、代替ブート環境に同じゾーンが存在する (またはリネームされた) 場合にゾーンを識別するのに役立ちます。「zoneadm list -p」コマンドの出力を解析するすべてのソフトウェアは、将来追加される可能性のあるすべてのフィールドを扱うことができる必要があります。
zoneid または r/w が設定されていない場合、その値は単一のダッシュ (「-」) として出力されます。設定されていない値は空のままになります。例:
# zoneadm -z myzone list -p -:myzone:incomplete:::::-::no-config
今後追加される可能性がある新しいフィールドはすべて、設定されていない場合は空として出力されます。
–s、–v、および –p オプションは相互に排他的です。–v と –p のどちらのオプションも使用しない場合は、ゾーン名だけが表示されます。
ゾーン名、ゾーン状態、およびゾーン用に設定された補助状態のコンマ区切りのリストを表示します。定義されている状態については、関連ブランドのマニュアルページを参照してください。
–s、–p、および –v オプションは相互に排他的です。
ゾーン名、ID、現在の状態、ルートディレクトリ、ブランドタイプ、IP タイプ、およびオプションなどの冗長情報を表示します。
–s、–v、および –p オプションは相互に排他的です。
このオプションで指定されたブランドのみを表示します。
apply サブコマンドは、zonecfg(8) によって維持管理されるゾーンの永続的な構成に一致するように実行中のゾーンを再構成し、実行されたアクションを出力します。適用された構成はただちに有効になり、ゾーンのリブートを必要としません。apply コマンドは実行中のゾーンに対してのみ使用できます。ライブゾーン再構成によってサポートされるリソースについての詳細は、それぞれのブランドマニュアルページを参照してください。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
実行中のゾーンの構成を変更しない予行演習モードで再構成を実行します。予行演習モードは実際の再構成と同様に動作しますが、実行中のゾーンに変更を加えません。予行演習モードを使用して、実際の再構成によって実行されるアクションを確認します。
静寂モード。すべてのシステムメッセージを抑制し、ステータスコードだけを返します。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。
大域ゾーンの場合は、オプションを指定できません。apply サブコマンドはリソース制御とリソースプールを再構成し、file-mac-profile を設定します。大域ゾーンが不変大域ゾーンとして構成されている場合は、ただちにそのゾーンを不変ゾーンにします。
ゾーンの状態を変更します。後述のとおり、ゾーンの状態のサブセットのみがサポートされます。
インストールされているゾーンの状態を incomplete に変更します。このコマンドは、システムにおける管理上の変更によって、ゾーンが永続的に使用できない、または一貫性のない状態になった場合に役立つ可能性があります。この変更は、ゾーンをアンインストールしない限り取り消せません。
インストールされているゾーンの状態を unavailable に変更します。このコマンドは、システムにおける管理上の変更または障害によって、ゾーンが一時的に使用できない状態になった場合に役立つ可能性があります。この変更は、attach サブコマンドを使用して取り消すことができます。
インストール済みまたは実行中のゾーンを指定した宛先ホストに移行します。Solaris およびカーネルブランドゾーンでサポートされます。
実行中のカーネルゾーンのライブ移行の場合、ゾーンは移行の最終段階までソースホスト上で動作を継続します。移行のあと、zlogin セッションはすべて終了されます。ただし、ゾーンへのネットワーク接続は維持されます。
インストール済みゾーンのコールド移行の場合、ゾーンは宛先ホストへのインストール済み状態に移行します。中断されたカーネルゾーンの場合、移行済みゾーンは中断された補助状態にもなります。
ゾーンのブランドには、ゾーンがどのように移行されるかを管理する、追加のオプションが含まれる場合があります。特定のブランド情報については、brands(7) のマニュアルページを参照してください。
ゾーン構成は、ゾーンを切り離して接続した場合と同様に、宛先ホストの環境と互換性を持つ必要があります。たとえばすべてのストレージ参照は、両方のホストからアクセス可能なストレージ URI (zonecfg(8) を参照) を使用するべきです。移行でサポートされているストレージ URI タイプは NFS、iscsi、および lu です。
ゾーンは移行前に宛先ホスト上に構成でき、この場合、この構成は宛先ホスト上のゾーンを開始するために使用されます。構成が現在のゾーン構成との互換性を持たない場合 (仮想ディスクが見つからないなど)、エラーが返されます。
宛先にゾーンが構成されていない場合、移行によって現在のゾーン構成に基づいてゾーンが構成されます。
移行の後、ゾーンはソースゾーンから切り離されますが、構成済みの状態のままになります。
宛先ホストは指定した RAD URI で定義されます (rad(8) を参照)。scheme はデフォルトで rads になり、user はデフォルトで現在のユーザーになり、port はデフォルトで標準 RAD ポートになります。scheme のサポートされる値は、rads、rad、および ssh です。
移行するゾーンを受け取る場合、上記の RAD サービスが実行中である必要があります。また、inetd の下の「kz-migr」サービスのライブ移行を有効にする必要があります。したがって、デフォルト構成では、ポート 8102 および 12302 にアクセスできる必要があります。
zoneadm migrate は次のオプションを取ります。
予行演習の実行: ゾーンを実行したまま宛先ホストにライブ移行することができるかどうかをチェックします。
非出力: 移行中にステータスを報告しません。
実行する移行のタイプを指定します。追加のオプションはブランド固有のオプションとして使用できる可能性があります。
ゾーンのインストールをローカルファイルシステム内の新しい場所または新しい ZFS ストレージプールに移動するか、または現在のゾーンパスを new-zonepath に変更するか、あるいはその両方を行います。
ローカルファイルシステム内のゾーンのインストール (rootzpool リソースなし) は、ストレージ URI で指定されたデバイス上に構築した新しい ZFS ストレージプールに移動できます。新しい rootzpool リソースがゾーン構成に追加されます。
rootzpool リソースで構成されたゾーンのインストールは、ストレージ URI で指定されたデバイス上に構築した新しい ZFS ストレージプールに移動したり、それを含む ZFS ストレージプールからローカルファイルシステムに移動したりできます。
move サブコマンドは、ゾーンのインストール自体は変更せずにゾーンパスのみを変更する場合にも使用できます。
ゾーンを停止しないと、このサブコマンドを使用できません。ゾーンパスには有効なパス名を指定する必要があり、ゾーンパスの通常の制限が適用されます。
move サブコマンドは、solaris-kz ブランドではサポートされていません。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
指定されたストレージ URI を rootzpool リソースに使用します。各ストレージ URI は、個別の –p オプションを使って指定する必要があります。複数のストレージ URI が指定されている場合は、デフォルトでミラー化された ZFS ストレージプールが作成されます。
このオプションを指定すると、ゾーンをそれを含む ZFS ストレージプールから、new-zonepath で指定されたローカルファイルシステムに移動できます。
このオプションを指定すると、ゾーンのインストールが移動されたあとで、元の rootzpool リソースに関連付けられている zpool を強制的に破棄できます。
このオプションを指定すると、既存の zpool を rootzpool リソースとして強制的に再利用できます。
このオプションを指定すると、rootzpool リソース用の zpool を強制的に作成できます。
このオプションを指定すると、不足しているストレージデバイスをすべて作成できます (ストレージ URI タイプでサポートされている場合)。ここには、個別のストレージデバイスのサイズを指定するために、適切なスケール接尾辞 (K、M、G、または T) を含む正の数値が必要です。
このオプションを指定すると、ゾーンが移動されたあとで、元の rootzpool リソースに関連付けられているストレージを強制的に破棄できます (ストレージ URI タイプでサポートされている場合)。
アプリケーションを実行するためにゾーンを準備します。このゾーンでユーザープロセスを開始するためのサブコマンドではありません。
次のオプションがサポートされています。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。
ゾーンを再起動します。これは、halt boot シーケンスと同等です (shutdown スクリプトは実行されません)。
次のオプションがサポートされています。
ストレージを作成する場合は、必要に応じてこのオプションを指定します。
サポートされているブートオプションについては、boot サブコマンドを参照してください。
ゾーンの名前を変更します。このサブコマンドは、構成済みおよびインストール済みゾーンで使用できます。インストール済みゾーンを停止しないと、このサブコマンドを使用できません。ゾーンの名前を変更するには、次のコマンドを使用します。
# zoneadm -z my-zone rename new-zone
%{zonename} トークンとともにテンプレートを使用するゾーン構成での rename サポートは、zonename プロパティーと zpool リソース名プロパティーに限られます。rename サブコマンドは、solaris-kz ブランドではサポートされていません。
ゾーンを正常にシャットダウンします (ゾーンで /usr/sbin/init 0 を実行することと同等です)。 shutdown サブコマンドは、ゾーンが正常にシャットダウンされるまで待機します。シャットダウンプロセスに長時間かかる場合は、zoneadm halt を使用すればゾーンを強制的に停止できます。
–r が指定されている場合は、ゾーンをリブートします。サポートされているブートオプションについては、boot サブコマンドを参照してください。
大域ゾーンへの実行中の solaris-kz ブランドのコアダンプを保存します (デフォルトで現在のディレクトリの kzcore.X)。このコアダンプファイルは、mdb(1) を使用してデバッグできます。
–L が指定されている場合、ダンプ操作中にゾーンは一時停止しません。
–k が指定されている場合、カーネルゾーンコアダンプに対して coreadm(8) によって構成された場所にコアダンプが配置されます。
ディスクへの実行中の solaris-kz ブランドゾーンを中断します。ゾーンは、ゾーンパス内に格納されているイメージファイルに対して中断されます。ゾーンは zoneadm boot を使用して再開できます。
指定されたゾーンをシステムからアンインストールします。このサブコマンドを使用するときは、注意が必要です。指定されたゾーンの zonepath にあるすべてのファイルが削除されます。–F フラグを使用すれば、強制的に処理を実行できます。
force-zpool-destroy-all オプションを付けて –x オプションを使用すると、すべての zpool を破棄できます。
次の構文を使用して、force-zpool-destroy を付けて –x を使用します:
-x force-zpool-destroy=zpoolname{,zpoolname,zpoolname,...}
このオプションが特定の zpool リソースセットに制限されます。rootzpool zpool リソースに名前を付けるには、rpool を使用します。zpool リソースの場合、対応するゾーン構成 name プロパティーで指定された名前を使用します。
このオプションは、ストレージ URI をアンマップするのではなく、そのような URI によって参照されるストレージオブジェクトをすべて破棄するように zoneadm に通知します。すべてのストレージオブジェクトタイプがそのような操作をサポートしているわけではありません。たとえば、ファイル URI によって参照されるオブジェクトは破棄できますが、iSCSI または lu URI によって参照されるオブジェクトは破棄できません。destroy 操作は、ゾーン (rootzpool、zpool、およびデバイスリソース用) によって参照されるすべてのストレージオブジェクトに適用されます。
破棄されたストレージの回復は不可能であり、指定されたストレージオブジェクトがほかのブート環境で引き続き参照されているかどうかを確認するチェック機能もないため、このオプションの使用中はよく注意することを強くお勧めします。
指定されたゾーンの構成を確認して、このマシンに安全にインストールできることを確認します。resource/property 形式による確認を次に示します:
zonepath とその親ディレクトリが存在し、それらが適切なモードの root によって所有されていることを確認します。適切なモードとは、zonepath が 700 である、その親がグループ書き込み可やだれでも書き込み可でない、などの状態であることを指します。zonepath が NFS マウントを越えていないことを確認します。zonepath に「root」という名前のサブディレクトリが存在しないことを確認します。
zonepath が存在しなくても、verify が失敗することはありません。次回のインストールのときに適切なアクセス権で作成されることが警告されるだけです。それ以降の verify で問題が発生した場合には、失敗する可能性があります。
zonepath はシンボリックリンクであってはいけません。
fs リソースの type 値を確認します。この値が proc、mntfs、autofs、nfs のいずれかである場合、またはファイルシステムの /usr/lib/fs/{fstype}/mount に、関連付けられたマウントバイナリが存在しない場合はエラーが報告されます。
directory が相対パスの場合は、エラーになります。
raw で指定されたパスが相対パスである場合、または指定されたファイルシステムタイプの /usr/lib/fs/{fstype}/fsck に fsck バイナリが存在しない場合はエラーになります。さらに、対応する fsck バイナリが存在していても、raw パスが指定されていない場合は、エラーになります。
すべての物理ネットワークインタフェースが存在することを確認します。すべてのネットワークアドレスリソースは、次のいずれかになります。
有効な IPv4 アドレス。後続の「/」とプレフィックス長は任意です。
有効な IPv6 アドレス。後続の「/」とプレフィックス長は必須です。
IPv4 アドレスに解決されるホスト名。
IPv6 アドレスに解決されるホスト名はサポートされていません。
物理インタフェース名はネットワークインタフェース名です。
ゾーンは排他的 IP か共有 IP のいずれかに構成できます。共有 IP ゾーンでは、物理プロパティーとアドレスプロパティーの両方を設定する必要があります。排他的 IP ゾーンでは、物理プロパティーを設定する必要があり、アドレスプロパティーは設定できません。
VNIC が自動的に作成される下位リンクが存在することを確認します。
定義されているリソース制御値が現在のマシン上で有効であることも確認します。つまり、特権レベルが privileged であること、制限値が現在定義されているシステム値より低いこと、および定義されているアクションがリソース制御で有効になっていることを確認します。
ゾーンが installed 状態の場合は、構成されているすべての zpool がシステムでオンラインになっています。
ゾーンが構成済み状態の場合は、構成されているどの zpool リソースもシステム上でまだオンラインになっていないことが検証されます。
次の solaris ブランド固有のサブコマンドオプションがサポートされます。
指定された solaris ブランドゾーンイメージをゾーンに接続します。zoneadm は、ゾーンの接続先となるマシン上のパッケージレベルを確認します。ゾーンが依存する大域ゾーンのパッケージがソースマシン上の依存パッケージと異なっている (リビジョン番号が異なっている) 場合、zoneadm はこれらの競合を報告し、接続を実行しません。
接続先のシステムにある依存パッケージの方がソースシステムのものよりすべて新しい (リビジョン番号が大きい) 場合は、依存パッケージを –u または –U オプションで更新して、新しいシステムにあるパッケージのリビジョンに一致させることができます。
ゾーンを接続する際、複数のゾーンブート環境 (ZBE) を存在させることが可能であり、attach サブコマンドがどれを接続するかを決定します。選択条件は次のとおりです。最初に一致したものが使用されます。
–z オプションを使用して ZBE が指定された場合、それが選択されます。
ZBE を指定するために –x attach-last-booted-zbe が使用されている場合は、最後にブートされた zbe が選択されます。
–x attach-matched-zbe が使用されている場合は、大域ゾーンブート環境に関連付けられたアクティブな ZBE を選択します。
–x attach-last-mounted-zbe が使用されている場合は、ゾーンのゾーンパスに最後にマウントされた ZBE を選択します。これはデフォルトのオプションです。
選択された ZBE が現在アクティブになっている大域ゾーンブート環境に関連付けられている場合は、選択された ZBE が接続されます。この動作は、–x force-zbe-clone を使用すると変更できます。
選択された ZBE が別の大域ゾーンブート環境に関連付けられている場合、または選択された ZBE がどの大域ゾーンブート環境にも関連付けられていない場合 (孤立したブート環境) は、選択された ZBE がクローニングされ、選択された ZBE のクローンが接続されます。元の ZBE はそのまま存在します。この動作を変更するには、–x deny-zbe-clone を使用します。
接続時に孤立した ZBE をすべて破棄するには、次を使用します。
–x destroy-orphan-zbes
孤立した ZBE のクローニングを回避するには、次を使用します。
–x deny-zbe-clone
–x オプションの詳細は、次を参照してください。
ゾーン内にある最小限の数のパッケージを更新して、大域ゾーンにインストールされているパッケージとの互換性をゾーンのパッケージに持たせます。
ゾーン内にあるすべてのパッケージを、大域ゾーンにインストールされているパッケージと互換性のある最新のバージョンに更新します。
適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを指定します。詳細は、sysconfig(8) のマニュアルページを参照してください。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
指定された既存のゾーンブート環境を接続します。指定されたゾーンブート環境が異なる大域ゾーンに関連付けられている場合は、指定された ZBE のクローンが作成され、ZBE のクローンが接続されます。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
どの大域ゾーンにも関連付けられていないゾーンブート環境をすべて破棄します。
選択されたゾーンブート環境のクローンを強制的に作成します。新しくクローン作成されたブート環境が、ゾーンへの接続対象として選択されます。
選択されたゾーンブート環境のクローニングをオーバーライドします。このオプションにより、(デフォルトの動作がクローン作成の場合に) クローニングされず、選択された zbe がゾーンに接続されます。それ以外の場合は無効です。
最後にブートされたゾーンブート環境を選択します。選択されたゾーンブート環境が大域ゾーンに関連付けられていない場合、そのクローンが作成されます。
大域ゾーンに関連付けられたアクティブなゾーンブート環境を選択します。
ゾーンのゾーンパスに最後にマウントされた ZBE を選択します。
リポジトリからのインストール後に適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを指定します。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
solaris ブランドのインストーラでは、ゾーンをソフトウェアリポジトリからインストールすることも、同じリリースが稼働しているインストール済みシステムのイメージからインストールすることもサポートしています。これは、cpio(1)、pax(1) xustar、または ZFS アーカイブにできます。cpio または ZFS アーカイブは、gzip または bzip2 で圧縮できます。また、イメージとして、システムのルートツリーの最上位パス、または既存のゾーンパスも使用できます。
–a オプションも –d オプションも指定されていない場合、ゾーンはリポジトリからインストールされます。ゾーン内の追加のパッケージをインストールする場合、デフォルトのゾーンマニフェスト /usr/share/auto_install/manifest/zone_default.xml をコピーして、必要なパッケージを含むように編集することができます。この変更されたマニフェストは、–m オプションを付けてインストールするように指定してください。
ゾーンをシステムまたはゾーンイメージからインストールするには、–a または –d オプションのどちらかが必要です。必要に応じて、イメージのアクティブな ZBE 内のソフトウェアは、大域ゾーンのパッケージとの互換性を保つために必要な最小限の変更で更新されます。–U オプションが指定されている場合は、イメージのアクティブな ZBE 内のすべてのソフトウェアが、アクティブな ZBE と互換性がある最新バージョンに更新されます。–a または –d オプションのどちらかが使用されている場合は、–u または –p オプションのどちらかも必要になります。
統合されたアーカイブのパス、あるいはファイル、http、または https URI。あるいは、インストールされた大域ゾーンまたは非大域ゾーンの cpio(1)、pax(1) xustar、または ZFS アーカイブのパス。
統合されたアーカイブが指定されている場合は、–z オプションを使用してインストール対象のアーカイブゾーンを選択できます。統合されたアーカイブがセキュアな Web サーバー (https URI) 上にある場合は、–x を使用して、PEM エンコードされた証明書、CA 証明書、および鍵 (あるいはそのいずれか) へのパスを指定できます。統合されたアーカイブからのインストール時に、–u も –p も指定しない場合は、そのアーカイブが復旧用のアーカイブであれば、デフォルトの –p が暗黙に使用されます。それ以外の場合は、–u が暗黙に使用されます。
ZFS アーカイブに複数のブート環境が含まれている場合は、アクティブなブート環境がインストールされます。どのブート環境がアクティブなブート環境なのかをインストールが決定できない場合、インストールは抽出されたブート環境の一覧を表示し、–z オプションを使用した attach コマンドで特定のブート環境を接続するように提案します。
cpio および ZFS アーカイブは、gzip または bzip2 で圧縮できます。
リポジトリからのインストール後に適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを指定します。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
solaris ブランドゾーンのゾーンパスまたは Oracle Solaris 11 大域ゾーンのルートディレクトリのゾーンパスディレクトリへのパス。
Automated Installer に対して指定されるマニフェストファイル。
アーカイブまたはパスからゾーンをインストールしたあと、システム構成を保持します。統合されたアーカイブからインストールする場合、そのアーカイブが復旧用のアーカイブであれば、–p が暗黙に使用されますが、–u でそれをオーバーライドすることはできません。
アーカイブが復旧用のアーカイブでない場合、アーカイブにシステム構成が存在しないため、–p は無効です。
サイレントインストールします。
システムをインストールしたあと、構成解除します。統合されたアーカイブからインストールする場合で、そのアーカイブが復旧用のアーカイブでなければ、これがデフォルトです。
ゾーン内にあるすべてのパッケージを、大域ゾーンにインストールされているパッケージと互換性のある最新のバージョンに更新します。–U オプションは、–a または –d オプションのどちらかが使用されている場合にのみ使用できます。
インストールプロセスの詳細情報を出力します。
https URI にある統合アーカイブからインストールする場合に、指定された証明書、CA 証明書、または鍵を使用します。–a オプションでのみ有効です。
指定された solaris ブランドゾーンイメージを宛先システム上に移行して接続します。migrate サブコマンドに指定された attach オプションを使用して、ゾーンイメージをゾーンに接続します。
次の場合は、solaris ブランドゾーンの移行が失敗します。
rootzpool リソースが構成されていない
fs または dataset リソースが構成されている
デバイスリソースにストレージプロパティーが設定されていない
npiv:over-hba プロパティーが設定されているが、宛先システム上にゾーン構成が存在しない
詳細は、–z、–u、–U、および –x オプションの説明と zbe の選択基準について上の attach サブコマンドのセクションを参照してください。
実行する移行のタイプを指定します。solaris ブランドゾーンの場合は、ライブ移行がサポートされていないため、指定できる値は auto だけです。
次の solaris-kz ブランド固有のサブコマンドオプションがサポートされます。
指定された solaris-kz ブランドゾーンイメージをゾーンにアタッチします。ゾーンのブート可能デバイスは、すでに正しく入力されているものとします。
–c オプションは、適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを提供します。詳細は、sysconfig(8) のマニュアルページを参照してください。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
拡張オプション -x force-takeover は、ゾーンが別のシステム上にインストールされているか、または実行中であることを示す状態情報をクリアします。このオプションは注意して使用してください。同一のストレージがゾーンの 2 つのインスタンスによって同時に使用される場合、ファイルシステムが破壊されます。
拡張オプション -x initialize-hostdata は、暗号化鍵およびホストデータを再初期化します。-x force-takeover と同様、このオプションを使用する前に、ゾーンが別のシステムで使用されていないことを確認してください。
このオプションは、使用中のチェックを無効にするほかに、格納されているデータ (ゾーンの時刻など) をリセットします。これは、暗号化鍵が失われたときの回復のためにのみ使用するようにしてください。
ゾーンが中断されている場合、-R オプションは、中断されたイメージを無視し (次に削除される)、新規にブートするために使用できます。
diskn オプションは、ブートローダーに特定のディスクからブートするように伝えます。zonecfg のデバイス ID は 0 から始まりますが、diskn の n はシステムによって認識されている 1 から始まるディスクの数です。diskn の n は、zonecfg + 1 のデバイス ID です。zonecfg のデバイス 0 からブートするには、次を実行する必要があります。
zoneadm -z zonename boot -- disk1
disk0 ではありません。
–L オプションはブートローダーに使用可能なブート環境を一覧表示するように伝えます。ブートする BE は対話的に選択できます。
–Z オプションは、ブートローダーに特定の BE をブートするように伝えます。
リポジトリからのインストール後に適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを指定します。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
zoneadm clone について、ストレージが自動的に作成される場合、ストレージはソースゾーンのディスクと同じサイズで作成されます。
インストール後に少なくとも 1 回完全にブートされたカーネルゾーンのみが、サポートされます。ゾーンのすべてのパブリッシャーにゾーン内からアクセスできる必要があります。
カーネルゾーンは、大域ゾーンのパブリッシャーとデフォルトの AI マニフェスト、カスタム AI マニフェスト、Solaris インストールメディアの ISO イメージ、または統合アーカイブを使用してインストールできます。
–a、–b、または –m オプションを使用しない場合、デフォルトの AI マニフェスト (/usr/share/auto_install/manifest/default.xml) および大域ゾーンの pkg パブリッシャーが、インストールを実行するために使用されます。サポートされるメディアのタイプは、テキストインストーラおよび自動インストーラです。これによりサポートされる任意の Oracle Solaris バージョンをインストールできます。カーネルゾーンでサポートされる最初の Solaris バージョンは、Oracle Solaris 11.2 です。
AI マニフェストを –m オプションとともに指定した場合、AI マニフェストの内容に基づいて、IPS または統合アーカイブのインストールが実行されます。ai_manifest(5) を参照してください。
ブート可能な Oracle Solaris インストールメディアの ISO イメージが –b オプションとともに指定された場合、カーネルゾーンはインストールメディアからブートされ、インストールプログラムはゾーンのコンソールで実行されます。インストール中にコンソールのログインセッションが確立され、インストールプログラムの操作および監視を行うことができます。
統合アーカイブが –a オプションとともに指定された場合、インストールは統合アーカイブから実行されます。統合アーカイブに複数のゾーンが含まれている (archiveadm info の出力の配備可能システム) 場合は、インストールするアーカイブゾーンを指定するために、–z オプションを使用します。統合アーカイブは、archiveadm(8) で作成されます。
指定された統合アーカイブからインストールします。archived_zone には、大域ゾーン、カーネルゾーン、または solaris ブランドゾーンを指定できます。アーカイブされたゾーンが solaris ブランドゾーンである場合は、非大域から大域への pkg のイメージ変換が実行されます。変換を正常に実行するには、すべての pkg パブリッシャーにアクセスできるように、ゾーンのインストール環境に十分なネットワークアクセス権限がある必要があります。これをもっとも簡単に実現するには、カーネルゾーンのネットワークを DHCP を使用して構成することを許可します。
指定されたメディアからブートし、インストールします。
リポジトリからのインストール後に適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリを指定します。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。デフォルトでは、プロファイルは sysconfig-profile smf レイヤーにインストールされます。プロファイルファイルが enterprise、site、または node という名前の dir のサブディレクトリ内に存在する場合、そのプロファイルは enterprise-profile、site-profile、または node-profile レイヤーで適用されます。その他のすべてのプロファイルは、sysconfig-profile レイヤーで適用されます。詳細は、smf(7) のマニュアルページを参照してください。
インストールを実行する AI メディアでブートするときに、適用するプロファイルまたはプロファイルのディレクトリをインストール環境に提供します。
すべてのプロファイルは、.xml 拡張子を持つ必要があります。
Automated Installer に対して指定されるマニフェストファイル。
ルートファイルシステムのサイズを明示的に設定します (デフォルトは 16g)。このサイズは、「t」、「g」、「m」、「k」、「b」などの文字を末尾に付けて指定することもできますし、バイトであることを示すために末尾に文字を付けないで指定することもできます。最大サイズは rpool の空き領域に依存します。
インストール後にカーネルゾーンをコンソールにログインしたままにして、インストールシステムとの対話を可能にします。このオプションは、–a または –b オプションとともに使用した場合にのみ有効です。
https URI にある統合アーカイブからインストールする場合に、指定された証明書、CA 証明書、または鍵を使用します。–a オプションでのみ有効です。
インストールプロセスの詳細情報を出力します。
統合アーカイブから archived_zone を使用してゾーンをインストールします。特定の統合アーカイブで有効な値のリストについては、archiveadm(8) info コマンドの出力にある「Deployable Systems」を参照してください。–a オプションでのみ有効です。
指定された cipher を使用して、メモリー転送を暗号化します。値「none」は暗号化を無効にします。値「list」は、サポートされる暗号化方式を一覧表示するために使用できます。指定されていない場合、cipher は、ソースと宛先の機能に基づいて自動的に選択されます。
実行する移行のタイプを指定します。ライブ移行が指定されている場合は、実行中のゾーンの移行のみがサポートされます。auto が選択されている場合、ゾーンはインストール済みゾーンに対してコールド移行され、実行中のゾーンに対してライブ移行されます。タイプが指定されていない場合、デフォルトは auto です。
次の solaris10 ブランド固有のサブコマンドオプションがサポートされます。
指定された solaris10 ブランドゾーンイメージをブランドゾーンに接続します。
既存のインストール済みゾーンをコピーすることでゾーンのインストールを行います。このサブコマンドは、ゾーンをインストールするための代わりの方法です。
複製されたゾーンの構成解除後に適用する sysidcfg ファイルを指定します。
solaris10 ブランドのインストーラでは、インストール済み Solaris 10 システムのイメージからのゾーンのインストールをサポートしています。これは、統合アーカイブ、cpio(1)、pax(1)、xustar、または ZFS アーカイブにできます。cpio または ZFS アーカイブは、gzip(1) または bzip2(1) で圧縮できます。このイメージはまた、レベル 0 の ufsdump(8)、または Solaris 10 システムのルートディレクトリツリーの最上位へのパスにもできます。標準の Solaris 10 配布メディアからゾーンをインストールすることはできません。
ゾーンをシステムまたはゾーンイメージからインストールするには、–a または –d オプションのどちらかが必要です。–a または –d オプションのどちらかが使用されている場合は、–u または –p オプションのどちらかも必要になります。
統合されたアーカイブのパス、あるいはファイル、http、または https URI。あるいは、インストールされた大域ゾーンまたは非大域ゾーンの cpio(1)、pax(1) xustar、ZFS アーカイブ、またはレベル 0 の ufsdump(8) のパス。
統合されたアーカイブが指定されている場合は、–z オプションを使用してインストール対象のアーカイブゾーンを選択できます。統合されたアーカイブがセキュアな Web サーバー (https URI) 上にある場合は、–x を使用して、PEM エンコードされた証明書、CA 証明書、および鍵 (あるいはそのいずれか) へのパスを指定できます。統合されたアーカイブからのインストール時に、–u も –p も指定しない場合は、そのアーカイブが復旧用のアーカイブであれば、デフォルトの –p が暗黙に使用されます。それ以外の場合は、–u が暗黙に使用されます。
ZFS アーカイブに複数のブート環境が含まれている場合は、アクティブなブート環境がインストールされます。どのブート環境がアクティブなブート環境なのかをインストールが決定できない場合、インストールは抽出されたブート環境の一覧を表示し、–z オプションを使用した attach コマンドで特定のブート環境を接続するように提案します。
インストール後に適用する sysidcfg ファイルを指定します。
インストール済み Solaris 10 システムのルートディレクトリのパス。
アーカイブまたはパスからゾーンをインストールしたあと、システム構成を保持します。統合されたアーカイブからインストールする場合、そのアーカイブが復旧用のアーカイブであれば、–p が暗黙に使用されますが、–u でそれをオーバーライドすることはできません。
指定された証明書、CA 証明書、および鍵 (あるいはそのいずれか) を、統合されたアーカイブへの https アクセスに使用します。
アーカイブが復旧用のアーカイブでない場合、アーカイブにシステム構成が存在しないため、–p は無効です。
サイレントインストールします。
ゾーンのインストール後にゾーンに対して sys-unconfig を実行します。統合アーカイブからインストールし、そのアーカイブが回復用のアーカイブでない場合は、-u が暗黙的に指定されます。
インストールプロセスの詳細情報を出力します。
次のコマンドは、–m オプションの使用法を示しています。
# zoneadm -z myzone boot -- -m verbose使用例 2 –s オプションを使用する
次のコマンドは、–s オプションの使用法を示しています。
# zoneadm -z myzone boot -- -s使用例 3 OpenBoot 構成変数の変更
次のコマンドは、OpenBoot 構成変数の設定、取得、およびクリアを示します。
# zoneadm -z zone1 get-prom # zoneadm -z zone1 set-prom auto-boot?=false # zoneadm -z zone1 get-prom auto-boot?=false # zoneadm -z zone1 set-prom -c auto-boot? # zoneadm -z zone1 get-prom auto-boot? auto-boot?: not set
最後のコマンドの出力は stderr に出力され、zoneadm からの終了値は 0 以外 です。
使用例 4 ゾーン構成を実行中のゾーンに適用する次のコマンドは、ゾーン構成を実行中のゾーンに適用する方法を示しています。
# zoneadm -z zone apply使用例 5 新規ホストへのライブ移行
次のコマンドは、新規ホストにライブ移行する方法を示しています。
# zoneadm -z myzone migrate -t live ssh://destinationhost zoneadm: zone 'myzone': Using zone configuration on destination. zoneadm: zone 'myzone': Attaching zone. zoneadm: zone 'myzone': Booting zone in 'migrating-in' mode. zoneadm: zone 'myzone': Checking migration compatibility. zoneadm: zone 'myzone': Starting migration. zoneadm: zone 'myzone': Waiting for migration to complete. zoneadm: zone 'myzone': Migration successful. zoneadm: zone 'myzone': Halting and detaching zone.使用例 6 ゾーンを共有ストレージに移動する
次のコマンドは、ゾーンのインストールを、その現在の場所から共有ストレージ上の新しい ZFS ストレージプールに移動する方法を示しています。ゾーンパスはそのままです。
# zoneadm -z myzone move -p \ iscsi://10.10.10.9/luname.naa.600144f03d70c80000004ea57da10001 -使用例 7 ある共有ストレージから別の共有ストレージにゾーンを移動する
次のコマンドは、rootzpool リソースを使用して構成済みのゾーンのインストールを、新しい共有ストレージデバイス上に構築した新しい ZFS ストレージプールに移動する方法を示しています。元の zpool は破棄されます。ゾーンパスも変更されます。
# zoneadm -z myzone move \ -p iscsi://10.10.2.9/luname.naa.600144f03d70c60000004ea57dacd122 \ -x force-zpool-destroy=rpool /system/zones/moved-myzone使用例 8 ゾーンを共有ストレージからローカルファイルシステムに移動する
次のコマンドは、rootzpool リソースを使用して構成されたゾーンのインストールを、それを含む ZFS ストレージプールからローカルファイルシステムに移動する方法を示しています。rootzpool リソースに関連付けられている元の zpool はデフォルトでエクスポートされるため、破棄されません。
# zoneadm -z myzone move -x remove-rootzpool -使用例 9 ゾーンのゾーンパスを変更する
次のコマンドは、ゾーンのインストールを移動せずにゾーンパスを変更する方法を示しています。
# zoneadm -z myzone move /system/zones/moved-myzone使用例 10 新規ホストへの Solaris ゾーンのコールド移行
次のコマンドは、新規ホストへの Solaris ゾーンのコールド移行を示しています。
# zoneadm -z myzone migrate ssh://destinationhost zoneadm: zone 'z1': Importing zone configuration. zoneadm: zone 'z1': Attaching zone. zoneadm: zone 'z1': Migration successful. zoneadm: zone 'z1': Cleaning up.
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
エラーが発生しました。
無効な使用法。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
|
read(1), svcs(1), zlogin(1), zonename(1), libuuid(3LIB), zfs(4FS), mwac(7), attributes(7), brands(7), smf(7), solaris-kz(7), suri(7), zones(7), init(8), kernel(8), rad(8), svc.startd(8), svc.startd(8), svcadm(8), zonecfg(8), zpool(8), sysadm(8), solaris(7)
Oracle OpenBoot 4.x Administration Guide
zones(7) サービスは、サービス管理機能 smf(7) によって、次のサービス識別子として管理されます。
svc:/system/zones:default
再起動の有効化、無効化、要求などのこのサービスでの管理アクションは、svcadm(8) を使用して実行できます。サービスステータスを照会するには、svcs(1) コマンドを使用します。
読み取り専用ゾーンのインストールまたはアップグレード後にはじめてブートしたとき、または –w/–W を使ってゾーンをブートしたときに、書き込み専用保護は無効化されます。 ゾーンが別の方法で保護されるように配慮する必要があります。