sysadm - ホストの保守
sysadm maintain -s [ -m "message" ] sysadm maintain -l [-p] [-o field1,...] sysadm maintain -e sysadm evacuate [-arnvq] sysadm evacuate -l [-p] [-o field1,...]
sysadm ユーティリティーは、システムの保守モードを制御したり、システムでホストされているゾーンの退避を実行したりするために使用されます。
"Maintenance and Repair" RBAC プロファイルに属しているユーザーとロールのみが sysadm コマンドを使用できます。
保守モードを開始すると、監査レコードがログに記録され、以降の接続、ブート、または任意のゾーンのシステムへの着信する移行が防止されます。これを使用すると、ゾーンホストで管理を実行したり、それをサービスから削除したりできます。
保守状態は、ホストのリブートや、異なるブート環境間の変更があっても保持されます。
ゾーンをサービスに戻すには、–e オプションで保守を終了する必要があります。
オプションで、すべての solaris-kz と solaris ブランドゾーンをシステムから移行することによってホストを退避できます。ゾーンインスタンスの退避/ターゲットプロパティーで、移行先ゾーンホストの非対話型 RAD URI を指定する必要があります。ゾーンサービス svc:/system/zones/zone で、デフォルトの宛先ホストも指定できます。
サポートされているサブコマンドは次のとおりです。
保守を開始します。オプションの自由形式メッセージ文字列を指定できます。
保守を開始すると、既存の退避状態がすべてクリアされます。
保守状態 (存在する場合) を一覧表示します。
表示する出力フィールドのコンマ区切りのリスト (大文字と小文字は区別されません)。フィールド名は、次に示すフィールドのいずれか、またはすべてのフィールドを表示するための特殊な値 all にする必要があります。
保守のタイプ。現在は、常に admin という値です。
保守モードを設定するユーザー。
保守モードが設定される日付。
保守モードに関連付けられたすべてのメッセージ。
安定したマシン解析可能な形式を使用して表示します。–p オプションには –o オプションが必要です。
保守モードを終了します。
退避状態をすべて一覧表示します。部分的な退避のあと、これには、宛先システムに退避されたゾーンだけでなく、退避に失敗したゾーンが失敗の理由とともに表示される可能性があります。
表示する出力フィールドのコンマ区切りのリスト (大文字と小文字は区別されません)。フィールド名は、次に示すフィールドのいずれか、またはすべてのフィールドを表示するための特殊な値 all にする必要があります。
ゾーンの名前。
ゾーンの退避の状態。EVACUATED の場合、ゾーンは DEST 値で指定された場所に退避されました。SKIPPED の場合、退避は試行されず、ゾーンはまだ実行されている可能性がありです。FAILED の場合、退避は失敗し、ERROR フィールドに詳細情報が表示されます。
ゾーンが退避された宛先の RAD URI、または FAILED の場合は最後に試行された宛先。
状態が SKIPPED または FAILED のどちらかである場合は、関連するエラーステータスが表示されます。
安定したマシン解析可能な形式を使用して表示します。–p オプションには –o オプションが必要です。
ホストシステムを退避します。または、–r オプションを指定すると、ゾーンをホストに戻します。
実行中のゾーンごとに、退避によって、ゾーンはその SMF サービスインスタンスで構成された宛先にライブ移行されます。
個々のゾーンのブランドがライブ移行をサポートしていない場合、退避はスキップされ、そのゾーンの状態は SKIPPED になります。
–a オプションが指定されている場合は、実行中でないゾーンもコールド移行を使用して退避されます。
個々のゾーンが退避に失敗した場合、そのゾーンの状態は FAILED になり、ERROR 値に詳細情報が入力されます。
実行中でないゾーンと実行中のゾーンの両方を退避します。
退避の進行状況を詳細に報告します。
エラーのみを報告します。
予行演習の退避。移行が計画され、ゾーンごとに宛先ホストへの予行演習の移行が実行されます。
ゾーンを戻します。退避された各ゾーンがその宛先から移行されます。そのゾーンがそこでまだ実行されている場合は、元のソースホストに移行されます。–a オプションが指定されている場合は、実行されていなければ、コールド移行で戻されます。
一部のゾーンが最初の実行で退避に失敗した場合は、退避が複数回実行される可能性があります。戻りステータスが成功になるのは、退避全体が完了した場合だけです。つまり、sysadm コマンドを実行したあと、関連するホスト上でどのゾーンも実行されていてはいけません。
# sysadm maintain -s -m "doing a pkg update" # sysadm maintain -l TYPE USER DATE MESSAGE admin root 2016-01-25 06:01 doing a pkg update使用例 2 システムの 1 つのデフォルトの宛先への退避
# svccfg -s svc:/system/zones/zone
svc:/system/zones/zone> setprop evacuation/target = astring: "ssh://desthost/"
svc:/system/zones/zone> exit
# sysadm evacuate -nv
sysadm: preparing 2 zone(s) for evacuation ...
sysadm: initializing migration of kzone1 to desthost ...
sysadm: initializing migration of kzone2 to desthost ...
sysadm: kzone1: planned evacuation to ssh://desthost/
sysadm: kzone2: planned evacuation to ssh://desthost/
sysadm: dry-run succeeded
# sysadm evacuate
sysadm: preparing zones for evacuation ... 2/2
sysadm: evacuating zones ... 2/2
sysadm: evacuation completed successfully.
# sysadm evacuate -l -o all
ZONENAME STATE DEST ERROR
kzone1 EVACUATED ssh://desthost/ -
kzone2 EVACUATED ssh://desthost/ -
使用例 3 保守状態のクリアおよび退避の復帰
# sysadm maintain -e # sysadm evacuate -r sysadm: preparing zones for return ... 2/2 sysadm: returning zones ... 2/2 sysadm: return completed successfully. # sysadm evacuate -l sysadm: no active evacuation # zoneadm list -civ ID NAME STATUS PATH BRAND IP 0 global running / solaris shared 3 kzone2 running - solaris-kz excl 4 kzone1 running - solaris-kz excl
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
退避の場合、この終了値は、ソースシステム上でまだ実行されているゾーンがないことを示します。退避の復帰の場合、この終了値は、すべてのゾーンが元のソースシステムに移行されたことを示します。
エラーが発生しました。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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zones(7), solaris-kz(7), solaris(7), rad(8), beadm(8), svc.zones(8)