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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

tnd(8)

名前

tnd - トラステッドネットワークデーモン

形式

/usr/sbin/tnd [-p poll-interval
]

説明

tnd (トラステッドネットワークデーモン) は、トラステッドネットワークデータベースを使ってカーネルを初期化し、また要求に従って LDAP サーバーおよびローカルファイルからデータベースの再ロードを行います。tnd は、構成データベースをロードする際、nsswitch.conf(5) ファイルで指定された順序に従います。

tnd が大域ゾーンのブート処理中に svc:/network/tnd smf(7) サービスから起動されるように意図されているのは、システムが LDAP クライアントとして構成されている場合だけです。トラステッドネットワークデータベースとしてローカルファイルのみを使用するシステムは、tnd の代わりに tnctl(8) を使用します。

tnd は次のデータベースをカーネルに読み込みます。リモートホストデータベース tnrhdb とリモートホストテンプレートデータベース tnrhtp です。tnd はさらに、関連する LDAP データベースやローカルデータベースに変更がないか定期的にスキャンし、その結果に応じてカーネルキャッシュを更新します。

ローカルのトラステッドネットワークデータベースファイルが変更された場合、管理者は tnchkdb(8) を実行して構文を検査するとともに、svcadm refresh svc:/network/tnd を実行して tnd によるデータベーススキャンをすぐに開始するようにしてください。

tndsmf(7) スクリプトから起動され、大域ゾーンで実行されることを前提としています。次の svcadm コマンドは、特定のアクションを実行するように tnd に指示します。

svcadm refresh svc:/network/tnd

ローカルおよび LDAP tnrhdbtnrhtp データベースの再スキャンが開始されます。tnd は、検出された変更点を使ってカーネルデータベースを更新します。

svcadm disable svc:/network/tnd

tnd デーモンを停止します。カーネルデータベースは変更されません。

tnd がデバッグモードで実行されるかどうかは、次のサービス管理機能 (SMF) プロパティーの値で決まります。

tnd/debug_level = 0

前述のように値が 0 の場合、デバッグ情報は収集されません。1 の場合はデバッグが有効になります。デフォルト値は 0 です。デバッグ出力は /var/tsol/tndlog ログファイルに送信されます。

オプション

–p poll-interval

ポーリング間隔を poll-interval 秒に設定します。デフォルトの poll-interval は 1800 秒 (30 分) です。

使用例 1 ポーリング間隔の変更

次のコマンドは、ポーリング間隔を 1 時間に変更して、この間隔を SMF リポジトリに格納します。次回のブート時に、tnd のポーリング間隔は 1 時間になります。

# svccfg -s network/tnd setprop tnd/poll_interval=3600

次のコマンドは、ポーリング間隔を変更しますが、リポジトリの更新は行いません。次回のブート時、tnd のポーリング間隔はデフォルトの 30 分のままです。

# tnd -p 3600

ファイル

/etc/security/tsol/tnrhdb

トラステッドネットワークリモートホストデータベース

/etc/security/tsol/tnrhtp

トラステッドネットワークリモートホストテンプレート

/etc/security/tsol/tnzonecfg

トラステッドゾーン構成データベース

/etc/nsswitch.conf

ネームサービススイッチの構成ファイル

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/trusted
インタフェースの安定性
下記を参照。

コマンドの呼び出しは「確実」です。サービスは「非公開」です。

関連項目

svcs(1)nsswitch.conf(5)attributes(7)smf(7)svcadm(8)tnchkdb(8)tnctl(8)tninfo(8)

Trusted Extensions 構成と管理

このマニュアルページに記載されている機能を利用できるのは、システムが Trusted Extensions を使用して構成されている場合のみです。

tnd サービスは、サービス管理機能 smf(7) により、サービス識別子の下で管理されます。

svc:/network/tnd

サービスのステータスは、svcs(1) を使って問い合わせることができます。このサービスに対する管理アクション (デーモンを再起動するリクエストなど) は、svcadm(8) を使って実行できます。次に例を示します。

svcadm restart svc:/network/tnd