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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

reboot(8)

名前

reboot - オペレーティングシステムのリブート

形式

/usr/sbin/reboot [-dlnq] [-f | -p] [boot_arguments]
/usr/sbin/reboot [-f [-e environment] | -p] [-dlnq] [boot_arguments]

説明

reboot ユーティリティはカーネルをリブートします。カーネルは PROM モニターによってメモリーに読み込まれ、読み込まれたカーネルに制御が渡されます。

x86 システムでは、–f フラグを指定した場合、実行中のカーネルによって次のカーネルがメモリーに読み込まれ、続いて新しく読み込まれたカーネルに制御が渡されます。この reboot の形式は、前述の「形式」の 2 番目に示されています。

スーパーユーザーはいつでも reboot を実行できますが、通常は最初に shutdown(8) を使用して、ログインしているすべてのユーザーに、これから発生するサービスの損失について警告します。詳細については、shutdown(8) を参照してください。

reboot ユーティリティーは sync(8) 操作をディスクに実行して、その後マルチユーザーのリブートが開始されます。詳細については、init(8) を参照してください。x86 システムでは、リブートの成功を確実にするために、reboot が、ブートアーカイブを必要に応じて変更することがあります。

reboot ユーティリティーは通常、リブートの記録をシステムログデーモン syslogd(8) に送信し、シャットダウンの記録をログインアカウンティングファイル /var/adm/wtmpx に保存します。これらの処理を抑制するには、–n または –q オプションを指定します。

通常、システムはパワーアップ時やクラッシュ後にリブートします。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–d

リブートする前に、システムクラッシュダンプを行います。システムクラッシュダンプの構成については、dumpadm(8) を参照してください。

–e environment

高速リブートする場合、指定されたブート環境でリブートします。

–f

高速リブート、ファームウェアのバイパス、およびブートローダー。実行中のカーネルによって、新しいカーネルがメモリーに読み込まれ、新しく読み込まれたカーネルに制御が渡されます。ディスクまたはカーネルの引数を指定する場合は、ほかのブート引数の前にこれらを指定する必要があります。

詳細は、「使用例」を参照してください。

–l

システムログデーモン syslogd(8) へのメッセージ (だれが reboot を実行したかを示す) の送信を抑制します。

–n

sync(2) の呼び出しは行わず、syslogd(8) または /var/adm/wtmpx にリブートの記録を保存しないようにします。カーネルはリブート前にファイルシステムとの同期を取ろうとします。ただし、–d オプションも指定した場合は例外です。–d–n を一緒に指定した場合、カーネルはファイルシステムとの同期を取りません。

–p

PROM でリブートします。このフラグは、system/boot-config サービスの config/fastreboot_default プロパティー設定で指定されたデフォルトのリブート動作を変更せずに、ファームウェアを通じてシステムをリブートする場合に使用できます。

–p オプションと –f オプションを同時に指定することはできません。

–q

即時。実行中のプロセスを停止せずに、ただちにリブートします。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

boot_arguments

オプションの boot_arguments 文字列を指定すると、uadmin(2) 関数に引数を指定できます。これらの引数はリブート時にブートプログラムとカーネルに渡されます。引数の形式と一覧については、boot(8) のマニュアルページと kernel(8) のマニュアルページを参照してください。これらの引数を指定する場合、引数間のスペースは、シェルのために引用符で囲まれていない限り、単一のスペースに置換されます。boot_arguments がハイフン (-) で始まる場合、区切り文字列 (2 つのハイフン) を boot_arguments のハイフンの前に指定して、reboot 引数リストの終わりを示す必要があります (「使用例」の項を参照)。

使用例 1 –r–v 引数を boot に渡す

次の例では、区切り文字列「--」 (2 つのハイフン) を使用して、reboot のオプションを boot(8) の引数から分離する必要があります。


example# reboot -dl -- -rv

使用例 2 特定のディスクとカーネルを使用してリブートする

次の例は、特定のディスクとカーネルを使用してリブートします。


example# reboot disk1 kernel.test/unix

使用例 3 高速リブート

次の例では、–f オプションを使用して、高速リブートを実行します。

サービス svc:/system/boot-config:default が有効になっており、プロパティー config/fastreboot_defaulttrue に設定されている場合、–f オプションを省略できます。

x86 システムでは、次のコマンドが、GRUB (grub(7) を参照) メニューファイル menu.lst でのデフォルトエントリでリブートします。

example# reboot -f

次のコマンドは、別の ZFS ルートプールでリブートします。

example# reboot -f -- 'rpool/ROOT/root2'

次のコマンドは、–k オプションを付けて、同じディスク上の mykernel でリブートします。

example# reboot -f -- '/platform/i86pc/mykernel/amd64/unix -k'

次のコマンドは、/mnt にマウントされた別のルートディスクから、mykernel でリブートします。

example# reboot -f -- '/mnt/platform/i86pc/mykernel/amd64/unix -k'

次のコマンドは、second_root という名前の別のブート環境上の /platform/i86pc/kernel/$ISADIR/unix でリブートします。

example# reboot -f -e second_root

次のコマンドは、–kv オプションを付けて、同じカーネルでリブートします。

example# reboot -f -- '-kv'

次のコマンドは、デフォルトの高速リブート動作を無効にします。

example# svccfg -s "system/boot-config:default" \
setprop config/fastreboot_default=false
example# svcadm refresh svc:/system/boot-config:default

次のコマンドは、デフォルトの高速リブート動作を再度有効にします。

example# svccfg -s "system/boot-config:default" \
setprop config/fastreboot_default=true
example# svcadm refresh svc:/system/boot-config:default
使用例 4 特定の GRUB メニューでリブートする

次のコマンドは、GRUB メニューのエントリ 2 でリブートします。

example# bootadm list-menu
  the location for the active GRUB menu is: /rpool/boot/grub/menu.lst
  default 0
  timeout 10
  0 zfsbe1
  1 zfsbe1 failsafe
  2 zfsbe2
  3 zfsbe2 Solaris xVM
  4 zfsbe2 failsafe
example# reboot 2

ファイル

/var/adm/wtmp

ログインアカウンティングファイル

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os

関連項目

mdb(1)sync(2)uadmin(2)reboot(3C)attributes(7)grub(7)boot(8)dumpadm(8)fsck(8)halt(8)init(8)kernel(8)shutdown(8)svcadm(8)svccfg(8)sync(8)、syslogd(8)

reboot ユーティリティーは /etc/rcnum.d 内のスクリプトや inittab(5) 内のシャットダウンアクションを実行しません。システムサービスを完全にシャットダウンするには、shutdown(8) または init(8) コマンドを使用して Solaris システムをリブートします。どちらのコマンドも、システムを完全にシャットダウンします。そのため、ファイルシステムに対するすべての変更がディスクに書き込まれ、さらにすべてのシステムサービス、プロセス、およびオペレーティングシステムが正常に終了します。SMF によって管理されるシステムサービスは、逆の依存関係の順序でシャットダウンされます。