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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

nscfg(8)

名前

nscfg - ネームサービス構成のインポート、エクスポート

形式

/usr/sbin/nscfg command [cmd_options] [operands]
/usr/sbin/nscfg import [-fnvq] FMRI]
/usr/sbin/nscfg export [-nvq] FMRI]
/usr/sbin/nscfg unconfig [-nvq] FMRI]
/usr/sbin/nscfg validate [-vq] FMRI]
/usr/sbin/nscfg help

説明

nscfg ユーティリティーは、レガシーネームサービス構成ファイルを、SMF リポジトリにインポートまたは SMF リポジトリからエクスポートします。有効な SMF 構成および対応する FMRI が指定された場合、nscfg は、nsswitch.confresolv.confnscd.conf などのレガシーネームサービス構成ファイルを従来の場所に再生成します。あるいは、SMF リポジトリに現在データが取り込まれていない場合、nscfg はそれらの同じ構成ファイルをインポートして SMF リポジトリに取り込むことができます。

nscfg のオペランドに指定できる SMF サービスは次のとおりです。多くの場合、SMF サービスによって置き換えられるレガシー構成ファイルが示されています。

svc:/system/name-service/switch:default

レガシーファイル: /etc/nsswitch.conf

ネームサービススイッチの構成 (nscd で使用される)。

svc:/system/name-service/cache:default

レガシーファイル: /etc/nscd.conf

ネームサービスキャッシュ (nscd)。

svc:/network/dns/client:default

レガシーファイル: /etc/resolv.conf

DNS ネームサービス。

svc:/network/nis/domain:default

レガシーファイル: /etc/defaultdomain

レガシーファイル: /var/yp/binding/$DOMAIN/*

共有 NIS ドメイン構成。すべての NIS サービスで使用されます。また、LDAP ネームサービスと (従来) 共有で使用されます。nis/client または ldap/client を使用する場合は、有効にする必要があります。

svc:/network/nis/client:default

NIS クライアントのネームサービス (ypbind および関連)

svc:/network/ldap/client:default

レガシーファイル: /var/ldap/*

LDAP クライアントのネームサービス (ldap_cachemgr および関連)。

svc:/network/nis/server:default

NIS サーバーサービス (ypserv)。

svc:/network/nis/passwd:default

NIS サーバー passwd サービス (rpc.yppasswd)。

svc:/network/nis/xfr:default

NIS サーバー xfr サービス (ypxfrd)

svc:/network/nis/update:default

NIS サーバー update サービス (rpc.ypupdated)

svc:/system/name-service/upgrade:default

レガシー構成ファイルを SMF サービスにインポートします。

サブコマンド

nscfg ユーティリティーは、次のサブコマンドをサポートします。オプションについてはサブコマンドの文脈で説明します。

import [–fvq] FMRI

指定された FMRI の SMF リポジトリのプロパティーが現在どれも取り込まれていない場合は、指定された FMRI に関連付けられたレガシー構成ファイルを SMF リポジトリにインポートします。

–f を指定すると、SMF リポジトリに現在データが取り込まれている場合でも、レガシー構成のものが強制的に取り込まれます。

–v を指定すると、要求された操作の実行中、詳細な進捗状況メッセージが発行されます。–q を指定すると、要求された操作の実行中、エラーやその他のメッセージは発行されません。

export [–vq] FMRI

指定された FMRI の SMF 構成をレガシー構成ファイルにエクスポートします。この操作は、影響を受ける既存のレガシーファイルをすべて削除し、SMF 構成を使用して新しいものを生成します。

unconfig [–vq] FMRI

指定された FMRI の SMF 構成を構成解除します。この操作は、指定された FMRI および既存のすべてのレガシーファイルを、初期の未構成状態にリセットします。

–v を指定すると、要求された操作の実行中、詳細な進捗状況メッセージが発行されます。–q を指定すると、要求された操作の実行中、エラーやその他のメッセージは発行されません。

validate [–vq] FMRI

指定された FMRI の SMF 構成を検証します。この操作は、現在の構成を検査し、エラーが存在するかどうかを確認します。

–v を指定すると、要求された操作の実行中、詳細な進捗状況メッセージが発行されます。–q を指定すると、要求された操作の実行中、エラーやその他のメッセージは発行されません。

使用例 1 DNS クライアント構成をインポートする

次のコマンドは、resolv.conf に格納されている DNS クライアント構成を SMF リポジトリにインポートします。

# nscfg import svc:/network/dns/client:default
使用例 2 SMF LDAP クライアント構成をエクスポートする

次のコマンドは、SMF LDAP クライアント構成を /var/ldap 内のレガシー構成ファイルにエクスポートします。

# nscfg export svc:/network/ldap/client:default
使用例 3 ネームサービススイッチの構成をリセットする

次のコマンドは、ネームサービススイッチの構成を、初期の未構成状態にリセットします。このコマンドは出力を生成せず、メッセージを表示することなくステータスのみで終了します。

# nscfg unconfig -q svc:/system/name-service/switch:default
使用例 4 LDAP クライアント構成を検証する

次のコマンドは、LDAP クライアント構成にエラーや不整合がないか検証します。このコマンドは出力を生成せず、メッセージを表示することなくステータスのみで終了します。

# nscfg validate -q svc:/network/ldap/client:default

終了ステータス

0

コマンドが正常に実行されました。

1

エラーが発生しました。

2

構成は変更されていません、変更は不要です。

3

インポートする構成がありません。

ファイル

  • /etc/default/{nss, yppasswd}

  • /etc/defaultdomain

  • /etc/nscd.conf

  • /etc/nsswitch.conf

  • /etc/resolv.conf

  • /var/ldap/ldap_client_cred

  • /var/ldap/ldap_client_file

  • /var/yp/binding/{nisdomainname}/ypservers

  • /var/yp/NISLDAPmapping

  • /var/yp/securenets

  • /var/yp/updaters

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
インタフェースの安定性
不確実

関連項目

svcs(1), defaultdomain(5), nsswitch.conf(5), resolv.conf(5), ypfiles(5), attributes(7), ldapclient(8), nscd(8), svcadm(8), svccfg(8), ypinit(8)