pooladm - プール構成の適用および適用解除
/usr/sbin/pooladm [-n] [-s] [-c] [filename]
/usr/sbin/pooladm [-x | -d | -e]
/usr/sbin/pooladm
pooladm コマンドは、指定されたファイル名を読み取って、その中に指定されたプールと pset を作成しようとします。また、ファイルで指定されたプールオブジェクト (システム、プール、pset、および CPU) と一致するように、すべてのプールオブジェクトのプロパティーを更新します。
デフォルトのプール構成ファイルは /etc/pooladm.conf です。これは、ファイル名が指定されていない場合に使用されます。
指定されたファイル内に存在しない実行中のシステム上のすべてのプール、pset、またはプロパティーが、ファイルの適用時に削除されます。
システムのライブ状態は「実行中」の構成と呼ばれます。オプションを指定しないで実行すると、pooladm は、実行中の構成を出力します。
pooladm は、実行中の構成を更新する前に、その構成ファイルが正しいことを検証します。
pooladm は psrset(8) ユーティリティーによって作成されたプールや pset を操作せず、Oracle Solaris Zones dedicated-cpu リソースによって作成された pset の破棄もしません。また、–s オプションの使用時に、そのようなプールまたは pset を構成ファイルに保存しません。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
指定された場所にある構成を適用します。ファイル名が指定されなかった場合のデフォルトは、/etc/pooladm.conf になります。
構成を適用すると、実行中のシステム上に存在し、構成の一部ではないすべてのプールと pset が削除されます。また、実行中のシステム上で設定されていても、適用される新しい構成では定義されていないシステム、プール、pset、または cpu の各プロパティーも削除されます。これらのプール、pset、またはプロパティーは、以前 pooladm -c または poolcfg -dc を呼び出したことで作成された可能性があります。
psrset(8) および Oracle Solaris Zones dedicated-cpu リソースによって作成されたプールや pset は、プール構成ファイルの一部でないため削除されません。CPU、コア、またはソケットは、可変範囲の CPU で構成されている場合、–c オプションを指定すると、Oracle Solaris Zones dedicated-cpu 関連の pset で追加または除去されることがあります。
リソースプールサービスを無効にします。このオプションによって svc:/system/pools:default は無効になり、–x オプションと同じアクションが実行され、次のシステムのブート時にデフォルトのプール構成ファイルが適用されなくなります。
リソースプールサービスを有効にします。これによって、svc:/system/pools:default サービスが有効になり、デフォルトのプール構成が適用されて、システムがブートされるたびにこの構成が適用され続けます。
構成ファイルを実行中の構成に適用することなく検証します。構文エラーがないことと、実行中のシステム上で構成を適用できることを検査します。アプリケーション固有のプロパティーの検査は実行されません。
実行中のシステムの構成を指定されたファイルに保存します。ファイルが指定されていない場合、デフォルトのプール構成ファイル /etc/pooladm.conf が使用されます。
このオプションには、指定されたファイルに対する書き込み権が必要です。
このオプションを –c オプションとともに使用すると、最初に –c 操作が実行され、次に –s 操作が実行されます。–s 操作により、システム上の新しい CPU や、実行時状態に関連した読み取り専用プロパティーなど、実行中の構成の側面が静的な構成にキャプチャーされます。
実行中のプール構成を削除します。すべてのプールと pset を破棄し、すべてのプロパティーをデフォルト値に戻して、すべての CPU をデフォルトの pset に戻します。これは psrset(8) ユーティリティーまたは Oracle Solaris Zones dedicated-cpu リソースによって作成されたプールや pset を操作または破棄せず、またはそのような pset に割り当てられる CPU を操作しません。
次のオペランドがサポートされています。
このファイル内に格納されている構成を使用します。
次のコマンドは、現在実行中のプール構成をクリアし、デフォルトのプール、pset、およびプロパティーのみを使用して新しいデフォルトのプール構成ファイルを作成します。
example# /usr/sbin/pooladm -x example# /usr/sbin/pooladm -s使用例 2 構成を適用する
次のコマンドは、/home/admin/newconfig に保存されている構成を適用します。
example# /usr/sbin/pooladm -c /home/admin/newconfig使用例 3 構成を適用せずに検証する
次のコマンドは、/home/admin/newconfig に保存されている構成を適用しようとします。発生したエラー条件はすべて表示しますが、実行中の構成を変更することはありません。
example# /usr/sbin/pooladm -n -c /home/admin/newconfig使用例 4 現在の構成を削除する
次のコマンドは、現在のプール構成を削除します。
example# /usr/sbin/pooladm–x使用例 5 リソースプールサービスを有効にする
次のコマンドは、リソースプールサービスを有効にして、システムをブートするたびにデフォルトのプール構成を適用します。
example# /usr/sbin/pooladm -e使用例 6 SMF を使用してリソースプールサービスを有効にする
次のコマンドは、サービス管理機能を使ってリソースプールサービスを有効にします。smf(7) を参照してください。
example# /usr/sbin/svcadm enable svc:/system/pools:default使用例 7 実行中の構成を指定された場所に保存する
次のコマンドは、実行中の構成を /tmp/state.backup に保存します。
example# /usr/sbin/pooladm -s /tmp/state.backup
pooladm のデフォルトの構成ファイル。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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呼び出しは「確実」です。出力は「不確実」です。
pset_destroy(2)、libpool(3LIB)、attributes(7)、resource-management(7)、smf(7)、poolbind(8)、poolcfg(8)、psrset(8)、svcadm(8)
pool.scheduler プロパティーによって特定のスケジューラが割り当てられたプロセスまたはゾーンは、元のプールが破棄されて、そのプロセスまたはゾーンがデフォルトの pset に自動的にバインドされた場合など、pool.scheduler プロパティーなしで別のプールにバインドされているときに、そのスケジューラを保持します。この動作が望ましくない場合、pool_default を含むすべてのプールで pool.scheduler プロパティーを設定します。
プールによって管理される pset は、psrset(8) によって管理される pset から独立して管理されます。CPU は、異なるサブシステムの pset 間では転送できません。プールフレームワークによって CPU を使用できるようにする前に、psrset(8) pset から CPU を削除する必要があります。CPU を psrset(8) pset に割り当てられるようにする前に、CPU がデフォルトの pset または別の psrset(8) pset 内にある必要があります。
リソースプールサービスは標準の smf(7) サービスであるため、標準の SMF インタフェースを使用して有効にしたり無効にしたりすることもできます。