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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

smbstat(8)

名前

smbstat - Solaris SMB ファイルサーバーの統計情報の表示

形式

smbstat [-r [-n [-a | -z] -v ]] [-t] [-u] [-c] [interval [count]

説明

smbstat コマンドは、smbd(8) サーバーの統計情報を表示します。smbstat には、後述するいくつかのオプションと、2 つのオペランド intervalcount があります。最初の表は、サーバーが起動されてからのアクティビティーをまとめたものです。以降の各表では、直前の間隔のアクティビティーのサマリーを示します。

デフォルトでは、smbstat コマンドはすべての統計情報を表示します。

オプション

smbstat コマンドに含まれているオプションは、次のとおりです。

–c

カウンタを表示します。

–r

要求の統計情報を表示します。–r は次のオプションと組み合わせることができます。

–a

有効かどうかにかかわらず、すべてのタイプのサーバー要求の統計情報を表示します。–a オプションと –z オプションを同時に指定することはできません。

–n

アルファベット順に表示します。

–z

実際に受信された要求の統計情報を表示します。–a オプションと –z オプションを同時に指定することはできません。

–v version

統計を出力する SMB のバージョンを指定します。version 引数 1、2、または 3 は、そのバージョンの統計のみを要求します。–v オプションを指定しない場合、smbstat はすべてのバージョンの統計を出力します。

–t

SMB サーバーのスループットを表示します。

–u

SMB サーバーの使用率を表示します。

詳細説明

smbstat コマンドは、下に示す見出しを表示します。あるコマンドで表示される見出しは、どのオプションが指定されたかによって異なります。これらの見出しには、統計情報のカテゴリに対応して、カウンタ、スループット、使用率、および (サーバー) 要求の 4 つのカテゴリがあります。

カウンタ

nbt

SMB NBT (NetBIOS-over-TCP) セッションの数。

tcp

SMB TCP セッションの数。

users

ログインしているユーザーの数。

trees

接続されているツリーの数。

files

開かれているファイルの数。

pipes

開かれているパイプの数。

スループット

rbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

tbytes/s

1 秒あたりに送信されたバイト数。

reqs/s

1 秒あたりに処理された要求の数。

reads/s

1 秒あたりの読み取り要求の数。これは、SMB_COM_READSMB_COM_LOCK_AND_READSMB_COM_READ_ANDX、および SMB2_READ の各要求を合わせた数になります。

writes/s

1 秒あたりの書き込み要求の数。これは、SMB_COM_WRITESMB_COM_WRITE_AND_UNLOCKSMB_COM_WRITE_AND_CLOSE、および SMB2_WRITE の各要求を合わせた数になります。

使用率

wcnt

受信されたものの、SMB ワーカースレッドによって実行されるまで待機している要求の平均数。

rcnt

SMB ワーカースレッドによって同時に実行されている要求の平均数。

wtime

要求が SMB ワーカースレッドによって実行されるまで待機している平均時間。

rtime

要求の平均実行時間。

w%

少なくとも 1 つの要求が待機していた時間の割合 (パーセント)。

r%

少なくとも 1 つの要求が実行されていた時間の割合 (パーセント)。

u%

SMB サーバーの使用率の割合 (パーセント)。この数値は、rcnt / (max_worker_threads) として定義されます。

sat

サーバーが以前に飽和状態になっていたかどうかを示すフラグ。飽和は、u% == 100% として定義されます。

usr%

1 つまたは複数のプロセッサがユーザー空間内で費やした時間の割合 (パーセント)。

sys%

1 つまたは複数のプロセッサがカーネル空間内で費やした時間の割合 (パーセント)。

idle%

1 つまたは複数のプロセッサがアイドル状態であった時間の割合 (パーセント)。

要求

要求のタイプごとに、次の見出しが表示されます。

code

要求のコード (16 進数)。

%

特定のタイプの要求の割合 (パーセント)。

count

受信された要求の数。

rbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

tbytes/s

1 秒あたりに受信されたバイト数。

req/s

1 秒あたりに処理された要求の数。

rt-mean

秒数での平均応答時間。

rt-stddev

応答時間の標準偏差。

オペランド

次のオペランドを指定できます。

count

統計が出力される回数。

interval

各 interval 秒ごとに報告します。

使用例 1 オプションの組み合わせ

次のコマンドでは、–c–t、および –u オプションを組み合わせています。

% smbstat -ctu
nbt   tcp users trees files pipes
0     1     1     2    20     0

rbytes/s   tbytes/s    reqs/s     reads/s   writes/s
1.036e+02  1.298e+00  0.000e+00  0.000e+00  0.000e+00

wcnt       rcnt       wtime      rtime       w%   r%  u% sat usr% sys% idle%
4.317e-01  7.410e+00  2.461e-05  4.224e-04   31  100  0  no  0    76   24
使用例 2 SMB2 要求を表示する

次のコマンドは、smb2 要求を表示するための出力例を表示します。

# smbstat -rv 2
SMB v2 Requests: 
. 
                                 code   %    count     rbytes/s   tbytes/s     
req/s     rt-mean   rt-stddev 
                 Smb2Negotiate  00    0         70  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  3.525e-03  2.450e-05 
              Smb2SessionSetup  01    0        140  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  9.640e-03  7.446e-04 
                    Smb2Logoff  02    0          3  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  7.113e-05  1.766e-05 
               Smb2TreeConnect  03    0         70  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  8.932e-05  2.867e-07 
            Smb2TreeDisconnect  04    0          2  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  5.658e-06  1.036e-06 
                    Smb2Create  05    0        622  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  3.353e-02  1.342e-03 
                     Smb2Close  06    0        345  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  1.345e-05  7.645e-08 
                     Smb2Flush  07    0          2  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  1.647e-02  1.647e-02 
                      Smb2Read  08    0         52  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  3.547e-05  3.660e-06 
                     Smb2Write  09    0        101  3.513e+00  0.000e+00   
0.000e+00  5.088e-04  3.865e-06 
                      Smb2Lock  0A    0          1  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  1.528e-05  0.000e+00 
                     Smb2Ioctl  0B    0          0  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  0.000e+00  0.000e+00 
                    Smb2Cancel  0C    0          0  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  0.000e+00  0.000e+00 
                      Smb2Echo  0D    0          1  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  4.601e-06  0.000e+00 
            Smb2QueryDirectory  0E    0         38  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  9.123e-05  1.154e-05 
              Smb2ChangeNotify  0F    0          0  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  0.000e+00  0.000e+00 
                 Smb2QueryInfo  10    0         55  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  4.634e-05  6.007e-06 
                   Smb2SetInfo  11    0          9  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  9.772e-05  2.421e-05 
               Smb2OplockBreak  12    0         11  0.000e+00  0.000e+00   
0.000e+00  9.808e-06  2.308e-07 

終了ステータス

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

>0

エラーが発生しました。

属性

次の属性についての詳細は、attributes(7) のマニュアルページを参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
service/file-system/smb
インタフェースの安定性
不確実
ユーティリティーの出力形式
インタフェースではない

関連項目

attributes(7)sharectl(8)smbadm(8)smbd(8)