chown - ファイルの所有者の変更
chown [ -c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-R | --recursive] [ --no-preserve-root] [--preserve-root] [-v | --verbose] owner[: group] file...
chown -R | -recursive [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP ] [-f | --silent | --quiet] [ --help] [-H | -L | -P] [--preserve-root] [--no-preserve-root] [ -v | --verbose] owner[:group] file...
chown [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP] [-f | --silent | --quiet] [--help] [-R | --recursive] [ --no-preserve-root] [--preserve-root] [-v | --verbose] --reference=RFILE | -s ownersid[: groupsid] file ...
chown -R | -recursive [-c | -changes] [--dereference] [ -h | --no-dereference] [--from=CURRENT_OWNER:CURRENT_GROUP ] [-f | --silent | --quiet] [ --help] [-H | -L | -P] [--preserve-root] [--no-preserve-root] [ -v | --verbose] --reference=RFILE | -s ownersid [:groupsid] file ...
/usr/xpg4/bin/chown [-fhR] owner[:group] file...
/usr/xpg4/bin/chown -s [ -fhR] ownersid[:groupsid] file...
/usr/xpg4/bin/chown -R [ -f] [-H | -L | -P] owner[:group] file...
/usr/xpg4/bin/chown -s -R [-f] [-H | -L | -P] ownersid[:groupsid] file...
chown ユーティリティーは、file オペランドが示す各ファイルのユーザー ID を、owner オペランドが示す値に変更し、さらに group が指定されていれば、グループ ID もその値に変更します。
chown がスーパーユーザー以外のユーザーによって起動された 場合、セットユーザー ID ビットはクリアされます。
ファイルの所有者 (またはスーパーユーザー) だけが、ファイルの所有者を変更できます。
ファイルシステムでは、マウントポイントオプション rstchown を使用して所有者変更を制限します。このオプションが有効なときは、ファイルの所有者はそのファイルの所有者 ID を変更することができません。このオプションが有効かどうかにかかわらず、スーパーユーザーだけが所有者 ID を変更できます。
chown は、各ファイルの所有者を owner に変更します。owner は、ユーザー名または数値のユーザー ID で指定できます。各ファイルのグループ所有権も、ユーザー名に続けて :group を指定することで group に変更できます。
/usr/bin/chown では次のオプションがサポートされています。
verbose (–v | –-verbose) と同様。変更が行われた場合にのみ報告します。
強制。エラーは報告しません。
各ファイルの現在の所有者またはグループ、あるいはその両方がここで指定されたものに一致している場合にのみ、所有者またはグループ、あるいはその両方を変更します。どちらか一方を省略することもでき、その場合、省略された属性は一致していなくてもかまいません
ファイルがシンボリックリンクであるとき、そのシンボリックリンクの所有者を変更します。このオプションが指定されていない場合は、そのシンボリックリンクによって参照されるファイルの所有者が変更されます。
使用方法に関するメッセージを表示して終了します。
コマンド行に指定したファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリと、その下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。ファイル階層の検索中にシンボリックリンクに出会った場合、対象となるファイルの所有者は変更されますが、再帰は発生しません。
ファイルがシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するファイルです。コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。
「/」を特別なものとして扱いません。これはデフォルトです。
「/」に対しては再帰的な操作を行いません。
コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがシンボリックリンクである場合、所有者の変更の対象となるのは、そのシンボリックリンク自身です。このオプションは、シンボリックリンクが参照するファイル階層は検索しません。
RFILE の所有者およびグループを使用します。RFILE が存在しない場合は、診断のエラーメッセージが表示され、0 以外の終了コードが返されます。このオプションと –s オプションは相互に排他的です。
再帰。chown はディレクトリおよびすべてのサブディレクトリを検索し、指定されたグループ ID を設定します。シンボリックリンクに出合うと、(–h または –P オプションが指定されていなければ) 対象となるファイルのグループが変更されます。しかし、–H または –L オプションを指定しない限り、再帰は発生しません。
所有者やグループの引数は、Windows SID 文字列です。このオプションでは、SID を格納可能なファイルシステム (ZFS など) が必要になります。このオプションと –-reference オプションは相互に排他的です。
処理された各ファイルの診断を表示します。
– H、–L、または –P は相互排他的なオプションですが、これらを複数指定しても、エラーであるとは判断されません。最後に指定したオプションが chown の動作を決定します。
/usr/xpg4/bin/chown では次のオプションがサポートされています。
強制。エラーは報告しません。
ファイルがシンボリックリンクであるとき、そのシンボリックリンクの所有者を変更します。このオプションが指定されていない場合は、そのシンボリックリンクによって参照されるファイルの所有者が変更されます。
コマンド行に指定したファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。ファイル階層の検索中にシンボリックリンクに出会った場合、対象となるファイルは変更されますが、再帰は発生しません。
ファイルがシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するファイルです。コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがディレクトリタイプのファイルを参照するシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンクが参照するディレクトリ、および、そのディレクトリより下にあるファイル階層内のすべてのファイルです。
コマンド行に指定したファイル、あるいは、ファイル階層の検索中に出会ったファイルがシンボリックリンクである場合、グループの変更の対象となるのは、そのシンボリックリンク自身です。このオプションは、シンボリックリンクが参照するファイル階層は検索しません。
再帰。chown はディレクトリおよびすべてのサブディレクトリを検索し、指定されたグループ ID を設定します。シンボリックリンクに出合うと、(–h または –P オプションが指定されていなければ) 対象となるファイルのグループが変更されます。–H、–L、または –P のいずれのオプションも指定しない限り、–L オプションがデフォルトのモードとして使用されます。
指定されたグループは Windows SID です。このオプションでは、SID を格納可能なファイルシステム (ZFS など) が必要になります。
– H、–L、または –P は相互排他的なオプションですが、これらを複数指定しても、エラーであるとは判断されません。最後に指定したオプションが chown の動作を決定します。
次のオペランドがサポートされています。
file に割り当てるユーザー ID とグループ ID (グループ ID はオプション) を指定します。owner 部分は、ユーザーデータベースから得られるユーザー名、または数値のユーザー ID のどちらかでなければなりません。どちらの場合でも、file で指定した各ファイルに与えるユーザー ID を表します。owner が数値で、それがユーザー名としてユーザーデータベースに存在していると、そのユーザー名に対応したユーザー ID 番号がユーザー ID として用いられます。同様に、group 部分を指定する場合は、グループデータベースから得られるグループ名、または数値のグループ ID のどちらかでなければなりません。どちらの場合でも、各ファイルに与えるグループ ID を表します。group が数値で、それがグループ名としてグループデータベースに存在していると、そのグループ名に対応したグループ ID 番号がグループ ID として用いられます。
ユーザー ID を変更するファイルのパス名
次のコマンドを実行すると、階層に含まれるすべてのファイルの所有者が変更されます。このとき、シンボリックリンクも変更されますが、リンクの参照先の所有者は変更されません。
example% chown −R −h owner[:group] file...
chown の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。
次の終了ステータスが返されます。
ユーティリティーの実行が正常終了し、要求されたすべての変更が行われた。
エラーが発生しました。
システムパスワードファイル
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。
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chgrp(1), chmod(1), chown(2), fpathconf(2), passwd(5), system(5), attributes(7), environ(7), standards(7)
chown は owner 名および group 名を除いて CSI に対応しています。
Solaris の以前のリリースには、シンボリックリンクの処理方法に関して –R セマンティクスが異なっている /usr/ucb/chown コマンドがありました。/usr/ucb/chown では、ターゲットファイルではなくシンボリックリンクの所有者が変更されていました。この動作を /usr/bin/chown で実現するには、追加のフラグを指定する必要があります。