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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

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更新: 2018年8月8日
 
 

env(1)

名前

env - コマンド実行のための環境の設定

形式

/usr/bin/env [-]  [-i | --ignore-environment] [name=value]... 
     [-0 | --null] [-u name | --unset=name]... [--help]
     [utility [arg... ]]
/usr/xpg4/bin/env [-]  [-i | --ignore-environment] [name=value]... 
     [-0 | --null] [-u name | --unset=name]... [--help]
     [utility [arg... ]]

説明

env ユーティリティーは現在の環境を読み込み、引数の指定に従ってその値を変更し、utility 引数で指定されたユーティリティーを変更された状態の環境で実行します。

任意指定の引数も、 utility に渡されます。utility が省略された場合、 変更後の環境の内容が標準出力に書き込まれます。 この出力には、名前と値が name=value の形式で 1 行に 1 組ずつ書かれます

/usr/bin

env が引数のあるコマンドを実行する場合、 デフォルトのシェル /usr/bin/sh が使われます (sh(1) 参照)。

/usr/xpg4/bin

env が引数のあるコマンドを実行する場合、/usr/xpg4/bin/sh が使われます (ksh88(1) を参照)。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–-help

使用方法に関するメッセージを表示して終了します。

–i | - | –-ignore-environment

現在のシェルから引き継がれるはずの環境はすべて無視します。引数で指定された環境だけを用いて utility を実行します。

–0, –-null

各出力行を復帰改行ではなく 0 バイトで終了します。

–u name, –-unset=name

環境から name が示す変数を削除します。

オペランド

次のオペランドがサポートされています。

name=value

この形式でオペランドを指定すると、 name が示す環境変数に value が示す値を設定して実行環境を変更し、さらに utility を実行する前に、受け継いだ環境にその指定を割り当てます。

utility

実行するユーティリティーの名前。シェルの特殊な組み込みユーティリティーを指定した場合の結果は定義されていません。

arg

実行するユーティリティーに引数として渡す文字列。

使用例 1 新しい PATH の値でユーティリティーを呼び出す

以下にユーティリティーを示します。

example% env -i PATH=/mybin mygrep xyz myfile

ここでは環境変数 PATH を設定し、これを唯一の環境設定として mygrep という ユーティリティーを実行しています。つまり mygrep は、PATH が示す /mybin 中に存在していなければなりません。

環境変数

env の実行に影響を与える次の環境変数についての詳細は、environ(7) を参照してください。LANG、LC_ALL 、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH。

PATH

utility で指定したユーティリティーの位置を決定します。PATH が env への name=value オペランドとして指定された場合は、指定された値が utility で指定したユーティリティーの検索に使用されます。

終了ステータス

utility で指定したユーティリティーが実行された場合、 そのユーティリティーの終了ステータスが env の終了ステータスとなります。そうでない場合は、 env は次の終了値を返します。

0

正常終了。

1-125

エラーが発生しました。

126

utility は見つかったが呼び出すことができませんでした。

127

utility は見つかりませんでした。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

/usr/bin

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効

/usr/xpg4/bin

属性タイプ
属性値
使用条件
system/xopen/xcu4
CSI
有効
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(7) を参照してください。

関連項目

ksh88(1), sh(1), exec(2), getopt_long(3C), profile(5), attributes(7), environ(7), standards(7)