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マニュアルページ セクション 1: ユーザーコマンド

印刷ビューの終了

更新: 2018年8月8日
 
 

locale(1)

名前

locale - ロケール固有の情報の取得

形式

locale [-a | -m]
locale [-ck] name...

説明

locale ユーティリティーは現在のロケール環境、または、すべての公開ロケールに関する情報を標準出力に書き込みます。こにおいて、「公開ロケール」とは、アプリケーションからアクセスできる、該当する実装上で利用可能なロケールのことです。

引数を指定しないで locale を呼び出すと、環境変数の設定値によって決定されたロケールカテゴリごとに、現在のロケール環境が表示されます。

オペランドを指定して locale を呼び出すと、次のように、ロケールカテゴリでキーワードに割り当てられている値を標準出力に書き込みます。

  • キーワード名を指定すると、指定したキーワードとそのキーワードが含まれているカテゴリが選択される。

  • カテゴリ名を指定すると、指定したカテゴリとそのカテゴリ内のすべてのキーワードが選択される。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–a

利用可能なすべての公開ロケールに関する情報を標準出力に書き込みます。利用可能なロケールには、POSIX ロケールを表す POSIX も含まれます。

–c

選択したロケールカテゴリの名前を標準出力に書き込みます。–c オプションは、複数のカテゴリを選択したときに (たとえば、複数のキーワード名やカテゴリ名を使用したとき)、表示を読みやすくするために使用します。このオプションは、–k オプションの指定に関係なく有効です。

–k

選択したキーワードの名前と値を標準出力に書き込みます。実装によっては、一部のキーワードで値が省略されることがあります。「オペランド」を参照してください。

–m

利用できる文字マッピング (charmap) の名前を標準出力に書き込みます。localedef(1) を参照してください。

オペランド

次のオペランドを指定できます。

name

ロケールカテゴリの名前、ロケールカテゴリ内のキーワードの名前、または予約名 charmap。指定したカテゴリまたはキーワードが選択され、出力されます。1 つの name が現在のロケールでロケールカテゴリ名とキーワード名の両方を表す場合、指定しないのと同じ結果になります。それ以外の場合、カテゴリ名とキーワード名は、どちらも name オペランドとして任意の順序で指定できます。

使用例 1 locale ユーティリティーの例

次の例では、ロケール環境変数は次のように設定されているものとします。

LANG=locale_x LC_COLLATE=locale_y

locale は次の出力を生成します。

LANG=locale_x
LC_CTYPE="locale_x"
LC_NUMERIC="locale_x"
LC_TIME="locale_x"
LC_COLLATE=locale_y
LC_MONETARY="locale_x"
LC_MESSAGES="locale_x"
LC_ALL=

コマンド

LC_ALL=POSIX locale -ck decimal_point

このコマンドは、次の出力を生成します。

LC_NUMERIC
decimal_point="."

次の例は、locale を使用して、ユーザーの応答が肯定応答であるかどうかを調べるアプリケーションの一部を示します。

if printf "%s\n" "$response" | /usr/xpg4/bin/grep -Eq\
        "$(locale yesexpr)"
then
    affirmative processing goes here
else
    non-affirmative processing goes here
fi

環境変数

LANG、LC_ALL、LC_CTYPE、LC_MESSAGES、および NLSPATH については、environ(7) を参照してください。

LANG、LC_*、および NLSPATH 環境変数には、出力する現在のロケール環境が指定されていなければなりません。これらの環境変数は、–a オプションが指定されていない場合に使用されます。

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

要求したすべての情報が見つかり、正常に出力されました。

>0

エラーが発生しました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os
CSI
有効
インタフェースの安定性
確実
標準
standards(7) を参照してください。

関連項目

localedef(1), attributes(7), charmap(7), environ(7), locale(7), locale_alias(7), standards(7)

LC_CTYPE または LC_CTYPE カテゴリのキーワードを指定すると、0x00-0x7f の範囲内の値だけが書き込まれます。

LC_COLLATE または LC_COLLATE カテゴリのキーワードを指定すると、実際の値は書き込まれません。

locale -a の出力で示されるロケール名は正規ロケール名に限定されます。使用できる、またサポートされているロケール名の別名については、locale_alias(7) を参照してください。